kahoの日記: フランケンフィッシュがアメリカを襲う 2
フランケンフィッシュと呼ばれる獰猛な魚が五大湖で発見されたというニュースなのだが,ちょっと私の印象と異なるのはこの魚が中国原産の魚だというところ.
このニュースはこの魚が珍しいとかということではなくて,世界最大の淡水魚産地である五大湖の生態系に大きな被害をもたらしかねないと懸念されているということだ.
私の印象では,他の生態系に持ち込まれて,一気に支配的な種となってしまって元々の生態系を脅かすのは北米系の種が多く(ブラックバスとか,カミツキガメとか),中国の魚が北米でこんなに恐れられているのは知らなかった.以前にはヌタウナギの一種によってもひどい被害が出たらしい.
まだペットとして飼っていたものが放たれて定着していないのか,あるいはもうライフサイクルを確立したのかは分からないが,対策が手遅れになっていなければ,と悲痛な心持ちらしい.
話が変わるが,ブラックバスについては反対派,賛成派の両方の意見を読んだことがあるが,煙草の問題と同じような状況のようで,もはや埒があかなくなっている.
私は釣りもしないし幾種かの淡水魚が食べられなくなってもそれほど困らないのだが,ファッションとして釣りをやる人間のマナーの悪さや,密放流する人間は認めることはできない.本当なら釣り人が自己規制でマナーを向上させる一方で科学的な論拠を出して,節度を持った趣味として社会的に認知されるようにして欲しいと思っている.
全くの門外漢であるが,ブラックバスのゲノムマーカーを作成し,ブラックバスの系統関係を明らかにして密放流の経緯を示そうかと思ったくらいだ(研究テーマがあまりにも違うので難しいが).そうして密放流に対してプレッシャーをかけた後,現在適応して繁殖している地域でバス釣りを行うようにして(絶滅は無理だから),釣り人が互いにマナーを尊重するようになれば誰にも文句がつけられないようになるのでは,と夢想したこともある.
風呂(バス)釣り (スコア:0)
数年前に騒がれたほどには、最近沈静化しているのが不思議なのですが、まだバス釣り反対派・賛成派の言い争いが続いているのか、あるいは言い争いが成り立たないほど2派の論が乖離してしまって問題解決の糸口もつかめないのか、が見通せない状態です。
バス釣りを閉鎖水系における「釣堀」にするのが理想ですが、「『キャッチアンドリリース』は自然保護だ」と考えている人々は納得しないのでしょうね。
#S水K明氏の主張だけはどうしても納得いかなかったAC。
Re:風呂(バス)釣り (スコア:1)
ある種の人が主張しているように自然に拡散していったり、たまたま数匹放流されたのが定着したであれば、非常に狭いボトルネックがあるはずなので遺伝的な多様性は殆どないはずです。しかしそうでないとしたら大量の密放流がなされた証拠になります。
また、その遺伝型の分布からどこで繁殖したものが持ち込まれたのかも分かるかもしれません。
基準として北米のブラックバスについても調査しておけば日本での分布の過程について知ることができるでしょう。
現在論争が沈静化しているのは単にブームとしてのバス釣りが下火になったからで、バスによる従来の生態系の破壊という問題ではあまり改善はなされていないと思います。
ブームが去って経済的利益がなくなり、密放流が無くなればバスが適応できる場所にしか存在しなくなるので暴力的な拡散は止まるとは思いますが、今後第二第三のブームが来るかもしれませんし、別の種で同じことが起きるかもしれません。
本来的にはバスは流れのない水域でしか生息しないので、密放流の問題さえなくなれば被害は限定的になるのではと期待していますし、既に定着している水域なら『キャッチアンドリリース』もお好きに、という気持ちも私にはあります。
それでも、意図的な密放流をチェックして、できるかぎり処罰できるようにはしておくのが釣り人/非釣り人共に利益のあることだと思っていますが、科学的な根拠がないと水掛け論に終わってしまうのですよね。
kaho