kahoの日記: ワクチンで自分の精子を殺す方法
今日のNature Web Newsにみつけ,論文はScienceに載り,ScienceのNews of the weekにも載ったのだが,サルにワクチンとしてヒトのEppinを注射したところ2週間程度の不妊になったという.
正直機構も全然分からず,これだけ注目されるのだから何か大きな発見があったのだと思ったのだが,どうもよく分からない.
ターゲットにされているEppinというタンパク質自体それほど研究が進んでいるわけではなく,はっきり分かっていることは精巣でつくられており精子にも結合するということで,おそらく微生物からの生体防御として働いているであろうということくらいのようだ.(Yenugu et al., Biol Reprod. 2004 Nov;71(5):1484-9)
今回オスのサルにヒトのEppinを注射して免疫を行ったところ,発情期のメスと交尾しても妊娠せず,免疫のための注射をやめたら妊娠したということなのだが,一般に細胞内に閉じ込められていないタンパク質(膜タンパク質であっても細胞外の部分)はそこに対する抗原を持ってしまうと自分を攻撃することになるので抗体ができないのだが,あっさりとヒトEppin抗体ができてそれが不妊化に働いているのだと考えるのはどうかと思う.
論文自体も短くてちょっと知りたいことが書いていないし,詳しく検討していないいないので推測だが,多すぎるEppinが精子の成熟を阻害したということではないのだろうか?
注射をやめてから一定時間後に正常になったのは新しく精子がつくられるまでの時間だったとか.
これが男性用の避妊具の話と結びつけてニュースにされるのはどうかなあ,と思う.
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