kazunosukeの日記: こんな本を読んだ(その10) 2
なんということだ。
仕事の帰りに田辺聖子の『ジョゼと虎と魚たち』の原作本を買ってしまった。
しかも帰りの電車の中で2回も読んで、また更に家に帰ってもう3回も読み返している自分がいる。
いくら『ジョゼ…』が30ページに満たない短編だからといって買ってすぐ5回は読みすぎだろう。
しかも僕はこの手の“ぬるいっこい”(と自分では思っていた)小説は苦手だった。
「好きな作家は?」と聞かれれば「芥川龍之介と安部公房と大江健三郎と夏目漱石とドストエフスキーです」
なんて答えていた(春樹は読む人によっては“ぬるっこい”と感じることが多いと思うので今回はパス)。
しかしどうであろう。
じっさい、僕は映画を観終わってから、ずっとこの作品に支配されている。
「いやいや、そんなことはないだろう」と自己つっこみを入れても無駄である。
いくらその事実から目をそらそうとしても、「このような作品を好きになるはずがない」と自己暗示に
かけようとしても全く無駄である。それは事実だから。
オーケー、わかった。諦めよう。僕はこの作品にすっかりハマってしまっている。
・・・って、まぁ、大げさに書こうとしたら、いくらでも書けるんですけど、このへんにしておきます。
でも、正直びっくりしました。これほど自分の中に入り込んでくる作品に当たったことは。
いやいや、しょうもないんですよ。しょうもない作品なんです。ええ。でも大好き(ぉ。
なんでかなぁと思って小説の山田詠美の解説文を読んでみたら、ちょっと納得しました。
「
私にとって田辺さんの小説を読むということはこういうことに似ている。
いけないなあ、でも素敵だなあ。そう思うことは決して私に後悔を残さない。
暖かくて、けれどせつなくて、そしてそう感じる事で自分に安堵する。
田辺さんの小説は昔の男の電話同様、心の奥底に忘れ去られていた何かを刺激する。
そして、時には自分で意識していなかった真実を指摘されてぎくりとさせられる。
思わぬところでさらけ出された自分の正直さに少しうろたえることもある。
けれど、その感情は決して不快ではない
」
おぉ!やるじゃん山田詠美!!(誰だ、お前は?
確かにその通りなんです。自分にとって大事なのは今の恋愛なんだけれど、この作品に共感しているのは
過去の恋愛なんです。今の自分は過去のために生きているわけではない。
でも、過去を時に垣間見ることで、今の自分をもっと強く生きれる気がする。
原作と映画ではラストが違います。
映画のほうに原作の続きが描かれていると言った方が正解かな。
僕は映画のほうが好きです。なぜって?それは「ハッピーエンドでは共感できない」体質だから。
『世界の中心で、愛をさけぶ』を読んで、もし感動した人がいるならば、ぜったいこちらの映画の方が
感動できます。見比べて下さい。
『ジョゼ…』の順番としては「映画」→「原作」が良いと思います。
文字媒体は先の内容がよめてもそれなりに楽しめますが、映像媒体なら楽しみは半減してしまうから。
せつなさ部の部員(誰それ?)は必見です、『ジョゼと虎と魚たち』。
#映画の方がよりお勧めなのでトピックアイコンは「映画」で。
『ジョゼと虎と魚たち』 (スコア:1)
すぐにでも
原作を読んでみたくなりました。
明日本屋さんへ行こうっと。
残念ながらこちらでは映画はやってなさそう。。。残念
内容がないよう(死 (スコア:1)
ほんとうは映画を観てからではないと原作を読んで「くる」ことは少ないと
思いますよ。原作は内容もそんなにないですから(ぉ。
あと半年もすればレンタル店に出るでしょう。
ただ、これは年頃の娘さんとはあまり観ない方がいいと思われます。
とっても気まずくなるかも・・・ご忠告まで(謎。