kazunosukeの日記: 0629『父親たちの星条旗』
日記 by
kazunosuke
ずっと前に『父親たちの星条旗』を観てました.
クリント・イーストウッドの映画ってハリウッドでヒットしないんですよ.ハリウッド的じゃないから.いいもんとわるもんが逆転していたり,正義がひとつではなかったり,アメリカの矛盾をずけずけ言いのけるところとか.正義に憧れる人たちにとってはショッキングです.でもそういうメッセージを伝える,その手段を持っていて,かつ生かせるということが映画監督としては醍醐味であると思うのです.間違いなくイーストウッドはそれを実践しているひとりでしょう.
英雄は辛いですね.ひとりで戦争なんてできるもんじゃない.でも主人公たちは「僕らだけではなくみんなが英雄だ!」と,そのセリフを言うことを義務付けられて,戦時国債への出資をPRするためにアメリカの各都市をまわらなければならない.ピエロだってことはわかっているのに戦争にはお金が必要ですから,こんなの真実じゃないと言ったところで国のためにはならないのです.これはアメリカの正義を信じて疑わない人にしてみたらショックですよ.
たぶん国民のみんなだってそんなことは知っているんです.でも真実を聞いてしまったり,言ってしまうと自分たちのアイデンティティや日々の生活さえも不安になるからそれをしないだけ.現在のイラク情勢にしても絶対にそうですよね.ただ,この映画がアメリカでもちょぼちょぼとヒットしている点が今後の明るい希望でしょうか.
(それでもアカデミー賞の候補と目されているのが,もうひとつの作品『硫黄島からの手紙』.こっちの方がアメリカの暗部を照らす作品ではないからね)
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採点・☆☆☆★
(☆20点、★10点、100点満点)
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