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日記

kondouの日記: 雲の中では何が起こっているのか

日記 by kondou

AI農業 ★★
政府系コンサルの人が書いた本。主張はタイトルの通りだが、自説を繰り返し述べているだけで、実施して効果が上がるようには思えない。補助金をもらってプロジェクトを立ち上げ、自分だけ実績ができて、他へ行く感じ。

7つのデータベース7つの世界 ★★★
RDBMSの代表として PostgreSQL、それ以外の NoSQLを6こ、コード実例とともに紹介している。文字だけの解説ではなく、コードによる解説なので実践よりで、それぞれのDBの特徴がつかみやすい。私自身はPostgreSQL,MySQLぐらいでNoSQLやKVSは使ったことがなかったが、機会があればCauchDBなどは使ってみたいと思った。

へんな星たち ★★★★
ブルーバックス。恒星に関する10の話。恒星は望遠鏡で見ても点、と言われているが、分光観測、電波、赤外からガンマ線までの多波長観測、ドップラー効果、光度変化、HR図分析、物理シュミレーションとのマッチング、干渉計、などの手法と頭脳を総動員して、見えないものを見てきたかのように語る。これまで、専門的な知識に触れたことの無い分野だったので、興味深く読めた。

洞窟ばか ★★★★
探検家の自著。舐め太郎氏と雰囲気が非常によく似ている。楽しく読める探検家本。

関西地学の旅 洞窟めぐり ★★★
探検ではなく普通に行ける洞窟ガイド。

ガウスの《数学日記》 ★★
ガウスが書いた『数学日記』という研究野ノートの解説。元の記述が簡潔すぎて、解説で補われても私にはほとんどついていけなかった。

ホワット・イズ・ディス? ★★★
わかりやすく図解するというコンセプトはとても興味深い。しかし、解説の文体がxdcdでめんどくさい。結局、知っているヒトがニンマリするだけで、知らないヒトの知識が豊かになるようなものになっていない。大判本で取り回しが大変なのは、図解という性質上しょうがない。

起業と倒産の失敗学 ★★★
「失敗学」経営編。相変わらずわかりやすい。文庫本も出ていて、最新の内容ではないが、「失敗」は繰り返されるもの。最新の内容でなくとも、よく分析されていれば良い。「失敗学」では、免責などを条件にして、当事者から状況を深く掘り下げて知識化する手法が取られる。職場でも「振り返り」イベントがあったが、個人追求禁止、数多くの事例を上げて(少ないと追加募集)取りまとめる、という手法かとられている。私が知らないだけで実績ある手法なのか?無知からくる自己流の「グッドアイデア」なのか。後者であれば、無知&自己流で失敗したプロジェクトの振り返りとして、とても皮肉に富んでいる。

名画とは何か ★★
ケネス・クラーク。ルネッサンス期のキリスト教画の話が中心で、ほとんどチンプンカンプンだった。私には難しすぎたようだ。

脳はバカ、腸は賢い ★★
腸内環境に興味があったので手にとって見たのだが、この本は違った。自分が考えた独自理論を垂れ流すだけで、客観性はゼロ。

腸のふしぎ ★★★
腸本をブルーバックスで読みなおし。内容は科学的で網羅的だったのだが、どうも興味を惹かれなかった。この分野、あまり向いていないのかも。

ゲームの父・横井軍平伝 ★★★★
「枯れた技術の水平思考」などの言葉で知られる、任天堂の伝説的な開発者である横井氏のインタビュー。『横井軍平ゲーム館』が有名だが、本書は同じ筆者による再構築版なので、どちらかを読めば良い。徹底的に「遊ぴ」にこだわる、1000のアイデアを出して999個を捨てる、自分のアイデアを自分で作って世の中に出す楽しみ、ゲームをやっているときの姿をきにする、など、開発業務をやっていると、頷き続けることばかりだ。

脳科学は人格を変えられるか? ★★★
楽観的な考え方をサニーブレイン、悲観的な考え方をレイニーブレインと呼び、その違いについて論じている。進化の過程ではレイニーブレインが役に立ったが現代社会ではサニーブレインが有利だ。たくさんある「意識高い」系の本とは異なり、本書は脳科学の立場から、判定方法、薬や訓練でサニーブレインとレイニーブレインをチェンジする方法について述べている。

新しい薬をどう創るか ★★★
京大薬学科編。研究者が現代の創薬について語る。ファーマドリームなど薬学へのリクルーティング色も強い。現実の創薬研究の現場での話であり、どのような研究で最新の薬が生み出されるかが語られている。つい専門的なことに踏み込んでしまうが、話の筋が通っているのでチンプンカンプンにはならない。

ILC/TOHOKU ★★★★
岩手県に計画中のILCが、もし完成したら、というSF。3人の作家が書いているが、野尻パートが特に気に入った。想像によって作られた話だが、15年後にはこうなっているのではと信じられる、楽観的な世の中が描かれている。もちろん、SFなので、空想・想像が入っているのだが突拍子のなさが良い。

鷹狩の書 ★★★
鷹狩を愛好する神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世によって13世紀前半に書かれた。「在るものを在るがままに記述する」という本書のスタイルがキリスト教の教義に反するので、著者は異端者とされ、本書は禁書となった。第一巻は正確な観察眼からなる鳥類全般および鷹、隼に関する博物書、第二巻は自ら築き上げた隼の訓練手順書だ。その観察眼は鋭く、現代の視点でも楽しめる。13世紀にここまでの書物が書かれていることは驚愕である。

小さな家のローラ ★★★
皆さんお馴染みのローラシリーズ。安野光雄による挿絵版。挿絵は解説的でよく考証されている。

ケプラー予想 ★★★
数学の未解決問題を扱った読み物。未解決問題には、フェルマー、四色問題、五次方程式、ポアンカレ、リーマン予想などいろいろある。未解決問題は定義がわかりやすいがなぜか解けない問題だ。時間も長いし登場人物も多く、読み物の題材としては良いものだ。ケプラー問題は、別名、球の最密充填問題とも呼ばれる。直感的には、面心立方、または六方最密が解なのだが、厳密な証明が最近まで得られておらず、コンピューターによる力技で解かれた。個人的には、関連する接吻数問題(一つの球に最大何個の球が接することができるか)の方が興味深いのだが、あまり掘り下げられていなかった。

ひなた弁当 ★★★
師匠のブログで推薦されていた。バブルが弾けた後の頃に書かれた小説。会社を首になった主人公が、取ってきた川魚や野草を使った弁当屋を開業して活き活きと生きる話。野生のものを取って食べる話、会社から離れて収入は少ないけど自由に生きる話は共感できる。しかし、取ってきたもので弁当を作って商売するのは、今の状況だと現実離れしていて入り込めないので残念だ。しかも、絶滅危惧種である鰻(天然)が売りというのはいただけない。地域のヒトとの出会いも物語のポイントなのだが、ご都合主義が目立った。

「水族館」革命 ★★★
沼津港深海水族館の館長の自己紹介。

雲の中では何が起こっているのか ★★★★
文章と絵によるわかりやすい解説。筆者は気象庁の研究者で、通りいっぺんな地学の教科書レベルの話ではなくね最新の気象理論が解説されている。単なる高気圧低気圧前線ではなく、エアロゾル、水の相変化や雲粒子の生成消滅を生き生きと描写し、風や雨が生じる理由を深くなっとくできる。筆者のあふれる気象愛も素晴らしい。

電車をデザインする仕事 ★★
ななつ星などのデザインをしたデザイナーの本。なにかデザインの参考になるかと思って借りてみたが、単なるよくある自分語りの本だった。

退屈なことはPythonにやらせよう ★★★★
対象はWindowsユーザでPython初心者。前半はPython環境の構築とPythonの基礎的な文法、後半はライブラリを使って事務作業をPythonで行う方法。ターゲットや説明のレベルが適切で、本書がターゲットにしているユーザにはとてもよく響くだろう。私自身、今の職場でのめんどくさいエクセル作業(生成した表をキーとしてマスターの表の内容を結合する)を書いてみたらすぐにできた。表の結合なのでAccessでも必要かと思っていたら、Pythonでやってしまったほうが手慣れている。あとはエクセルの読み書きをライブラリに任せれば完了だ。メンバーのPCにもPythonを入れるのはあまり現実的ではないのでCGIインターフェースをつければ完了だろうか。こういった作業をツール化するだのしないだの延々と会議したり、仕様書を書くだのしている間にできてしまう。

教養のための昆虫学 ★★★
わかりやすく書かれているが、完全な専門書である。対象は学部生~院生ぐらいだろうか。私みたいな専門外の人間が読んでもほとんど価値を理解できないが、専門家がどのように考えているか、専門家にとっての常識はどのようなところにあるか、などが参考になる。たとえば、昆虫の口は左右に開くが、これは足(もとは芋虫の足のうち頭部近くについていたもの)が変化したものだ、とか。

直感を裏切る数学 ★★
確率・統計分野で多いのだが数学的な結論が直感と反することがある。たとえば誕生日のパラドックスなど。本書はそういったネタを集めたものだが、だいたい知っているネタで新鮮味に欠けたのが残念だ。

サイエンスの発想法 ★★★★
京大理系1,2年の人気講義。著者は化学系で扱っている話題もそうなのだが、内容は化学以外の自然科学一般、エンジニアリング、ビジネスに適用可能だ。よくある発想法の本であるような発送テクニック(ブレストとか)ではなく、個人的な経験や観察、学んだことを組み合わせて、説得力をもってチームのなかで個性を発揮するためにヒントとなる実例が多く述べられている。具体的な、すぐに使えるテクニックではなく、実例からヒントをつかむこと、自分のなかにあるモノ(体験、知識など)から新しい物が生まれること、をはっきりと示しているのが良い。

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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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