live-gonの日記: 身近に犠牲者が出ないことを祈るばかり - IT観察
ITmediaのアクセスランキングは一日に何度も更新されるので、金曜日のランキングと一口で言ってもいくつかある。類語辞典は金曜早朝のトップだったが、夕方には別の記事がトップになっていた。「7日間ネットゲームをプレイして死亡」という記事である。これについては同サイトのWeekly Access記事にも言及がある。
先週のアクセストップは、ネットゲームを7日間プレイし続けた中国の男性が死亡した、という記事だった。ネットゲームをプレイしすぎた人が死亡した、というニュースはたまに入るが、発信元はほとんどが中国。どうやら中国人は健康も気にせずネットゲームにのめり込む傾向にあるようだ。
まあ、実際、そういう報道が多い。中国人は健康も気にせずネットゲームにのめり込むってのはどうなんだろう? 正しいのか?
御存知のように中国ではネットの検閲がおおっぴらに行われていて、政治的な意見を堂々と表明できるような国ではない。そんなことは百も承知な中国人は、地下に隠れて、正々堂々と戦うより次々と拠点を変えて逃げることを選択している。それを読みたい人もまた、地下活動のオピニオンを、逃走に合わせて追いかけているのが実情であるらしい。そうすると、ネットゲームというのは政治活動にも便利な場所になるのだ。
人間というのは現状に満足することがない。ほかと比べる機会があれば特にだ。誰だって現状に文句は言いたいわけで、そういう政治的井戸端会議もゲーム上で行われているのが実情であるらしい。
そんなことを考えると、わざわざ中国が自国民の奇天烈な行動の報道に許可を与えているというのは、ネットゲームの規制をするための世論作りのためなんじゃないかという変な陰謀論にとらわれてしまう。
そんな変な陰謀論を打ち消すためには、実際に中国人は健康も気にせずネトゲをやる傾向があるってことが証明されるか、ほかの国ではそういう事件が報道されないってことが証明される必要がある。それ以外の反証もあるだろうけど――実際には中国政府は自分への批判にも寛大である証明とか、ネトゲへの規制は今後も実施しないという事実とか――この場で思いつく反証はそんなもんである。
のっけからあれだけど、中国人がネットゲームが好きであることは色々な数字があればいい。売り上げと利用人口の載っているニュースを適当にググって貼り付けよう。
ネットゲーム:売上が急増、06年は60億元に、2005年のデータだけど、05年の中国のオンラインゲーム利用者数は2634万人、売り上げは37億7000万元(約540億円)ということである。この数字は日本に迫る勢いとのことだから、人口から考えると2005年の利用者については驚くような数字ではないのかもしれない。2005年の売り上げと利用者数、2006年の売り上げから考えるに、2006年の利用者数は5000万人といったところだろう。で、記事としては総括的な紹介をすると、中国互聯網協会、中国インターネット利用者の最新動向を発表という記事によると2006年の利用用途別人口でネットゲームが1億人となっている。
人数だけ挙げてもそもそも人口が違うんだから、中国人の方がのめり込んでいるとは言えないだろう。人口比率でいったら日本人の方がネットゲームをやってることになる。ただ、数が多いということは、より極端な人間が出てくる可能性が高まるわけで、そのへんは無視できない。単に、一億人もネトゲやってたら、そりゃやりすぎて死ぬ奴もいるわなってことなのかもしれない。日本でまだそういう事例が出ていないだけで、時間の問題である可能性だってあるのだ。
とりあえず中国人だからのめりやすいとまでは言えない感じである。
もう一つの反証だけど、日本国内でもネトゲのやりすぎで死ぬ奴が出たら、マスコミは間違いなく喜んで報道するであろうことが確信できるので、ほかの国で報道されていないだけとは思わない。
個人的な考えを言う。やっているゲームタイトルが違うとはいえ、中国と日本のネトゲ内容に大きな違いがあるとは思えず、プレイヤーの資質だって死ぬまでやるような人間はもはや文化的背景を超越している気がするので、単に日本ではまだ出てきていないだけなんじゃないだろうか?
中国では数年前からネットゲームの影響について真剣に規制を考え始めたようだ。日本でも事件が起これば間違いなくセンセーショナルに報道され、コメンテータがなんか言うだろう。ネトゲ廃人は中国韓国だけでなくアメリカでも社会問題している(どのスケールから社会問題と呼ぶのかはよく分からないが)。だから日本のときはアメリカや中国の事例が紹介されるんじゃないかと思う。
日本で最初に報道されるのがどんな人間なのか分からない。こればっかりは蓋を開けてみないと分からない。
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