live-gonの日記: 解像度・視覚・実際の現象 - IT観察 6
そんなわけで、「東芝、“超解像”テレビを発表」ってことである。これはスラドでも、東芝、「超解像技術」搭載の新液晶テレビシリーズ発表っていうストーリーになっている。
超解像という技術がなんなのかについてはリンク先を参照されたい。っていうかリンク先のリンク先を参照されたい。東芝:ニュースリリース (2008.9.18)のことだけど。スラドのコメントも参考になる。
話は違ってしまうのだけど、これは2008年9月19日のランキングトップの記事である。これを書いているのは12月である。3ヶ月での時の流れを感じないではいられない。最近のテレビの発展にはすさまじいものがある。うがった見方をするなら、それだけ需要があると各社が見込んでいるのだろう。
地デジの画質のよさには驚かされるけど、見方を変えると脳内補完のすごさにも驚く。私はテレビを見るときにそれを、現実の風景をテレビで写したものとして認識している。昔のハンディカメラで撮った運動会の映像をテレビで映した場合、それは自分の目で見た運動会と同じとはさすがに思えないんだけど、テレビの場合は海だろうと山だろうとその綺麗な映像は自分が目で見たものを記録として見ているような感覚になる。ようするに画像の粗さは現実の風景をそこに重ねることで気がつかないことになっているのだ。
これがHDになると、自分が見ている風景がテレビより高画質――意味分かるかな――だと気づく。まあ、ズームしたときなど、場合によってはHDの映像は目で見えないものまで映し出すわけでそれはそれで事情が違うんだけど、そういうのは置いておいてもテレビの画像が目で見る画像とは違うんだということに気づかされるのである。
全然関係ないけど、光源を撮影したときのレンズゴースト――検索するとヒットするので間違った言葉ではないようだがWikipediaに項目がないのが気になる。大小の光の円のことである――などはリアルなのでアニメではわざと作り込んで実写カメラの映像のような効果を出すことが普通に行われているが、下手をすると夢で見る風景にもレンズゴーストが出てくるようになるのではないかと思ったりする。アニメの夢を見るのは難しいことだと思うのだけど、レンズゴーストが出る夢を見るのはそれに比べれば簡単そうだ。
人間の目の解像度はそんなに高くもないので今までのテレビだって三原色のつぶつぶが見えるだけで映像がよく分からないなんてことはなかったのだけど、HDだとまたちょっと違う。違うのは分かるのだけど、一体今まで見ていたテレビの映像のどこまでがテレビの映像でどこからが脳の補正によるものだったのかは分からない。より正確に言えば、分かるのだけど映像というのは最終的に目で見るものなのだから脳の補正と実際の映像の境界をそこまで気にすることには意味がないと言えなくもない。
……ここまで断言しておいて、けど物理的な映像の質にこだわるのがマニアであり記録というものだということも思った。ようするに人間の目には見えなくても時間方向には0.1秒は0.01秒の10枚に分割できるし、0.01秒は0.001秒の10枚に分割できる。そして現実の時間はそんな分割が存在しているわけではない――果てしなく分割したときのSF的なセンス・オブ・ワンダーはここでは置いておく――ただ認識できない連続の帯があるだけである。解像度の方向だって本当はあるピクセルとあるピクセルの間に何もないわけではない。連続の帯が空間に広がっているのである。
テレビ、視覚、動画、映像、記録、そして自然界の現象というものを比べると、なんだか不思議だ。人間の目には見えないけど確かに起こっていること。カメラで撮ると見えなかったものを見ることができること。それをモニターで写したときにドットの間にあるもののこと。
知らないことはたくさんある。
もしかして (スコア:1)
Re:もしかして (スコア:1)
LIVE-GON(リベゴン)
Re:もしかして (スコア:1)
Xylocopal's Photolog
http://xylocopal2.exblog.jp/3169866/ [exblog.jp]
おきらくプログラマー
http://mkozo.sakuraweb.com/article/6012941.html [sakuraweb.com]
live-gonさんの仰っているので間違いは無いかと。
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溶解する妖怪
Re:もしかして (スコア:1)
英語で検索すると、あんまり出てこないので別の呼び方があるような気がします。
Re:もしかして (スコア:1)
決定的な言葉が見つからないので使うときに躊躇しちゃうんですよね。
レンズフレア的なものは肉眼でも確認できるのですが、レンズゴーストは肉眼ではありえませんから、夢の中の風景でレンズゴーストが出てきたらそれはちょっとすごいことだと思います。
LIVE-GON(リベゴン)
Re:もしかして (スコア:1)
ありがとうございます。参考になります。使い分けている例があると安心しますね。
一方でやっぱりWikipediaのページが作られていないのが気になります。レンズゴーストとレンズフレアには別々の名前が必要だと思うのですが、どうもそれを使い分けてコミュニケーションしている現場が少ないのかなと思います。専門家はレンズフレアはハレーション、あるいは略してハレと書き、レンズゴーストは単にゴーストと記述することも多いようです。専門の世界では常識になっているような気がします。しかし門外漢には決定的な記述が見つけられません。どこかのカメラ雑誌で見かけた気はするのですが……。
気まぐれに続報を書くかもしれません。
LIVE-GON(リベゴン)