AIをどう使ったのか、記事の記述*からはわかりません。
AIが着衣部分と判断してあてた衣装の色が妥当な選択であったのか、専門家が可能な限り、ほかの方の投稿にもあったように「当時存在しない染料」の発色などを根拠に、調べたのでしょう。
ブラウン管テレビの頃の話ですが、服飾文化・美術史系の学位論文のネタを漁っていた友人曰く、国営放送の大河ドラマが扱った題材は周辺情報につき調べ尽くされるので、自分のネタと被らないようにする、とのことでした。それこそ「当時存在しない染料」による色使いがドラマ中でなされないよう、学位研究同様のアプローチと深度で「専門家」が「調べ」るから。
そうやって専門家チェックがまともに入っているのなら、理屈上、当該旧写真の着色をAIでやろうが手でやろうが、妥当な色が表示されているのかという点で差は出ないはずです。
記事にはAIという語を出したかったのでしょうが、AIの恩恵は恐らく、仕上がり52枚という、手作業でやった場合と比しての枚数の多さにしか現れていないので、AI(他コメントでの「人工」、と同義?)着色と表記することによってこれは実は妥当な着色でないかも知れないという免責をしておく意義はなさそうです。
妥当でない着色は、着色をAIでやろうが手でやろうが、専門家チェックがカスまたはゼロな場合に発生します。
*人工知能(AI)の技術を使って幕末や太平洋戦争などの白黒写真をカラー化
*カラー化した写真は専門家が可能な限り調べて着色した点を強調