maiaの日記: 拉致はテロじゃない
家族会と救う会が衆議院立候補者に「拉致をテロと認識するか」といったアンケートをとり、9割以上の候補者が「はい」で答えているという。
強い違和感を感じる。北朝鮮による日本人拉致(以下、拉致)は、重大で明白な組織的犯罪(国家犯罪)であるが、テロとは違う性質のものだ。
http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20011205204.html
> EUの(中略)提言では、テロリズムを「1国または複数の国、そしてその機関や国民に対し、それらを威嚇し、国家の政治、経済、社会の構造を深刻に変容させる、あるいは破壊する目的をもって、個人または集団が故意にはたらく攻撃的行為」と定義している。
EUの定義は、公汎にすぎるとして、テロではない運動弾圧の可能性もあるとして批判されていた(その後の情報は把握していない)。ともあれ、
1)政治的目的
2)威嚇ないし恐怖を与える(心理的効果)
3)攻撃的行為
の3要素があるというのは、いいだろう。拉致は、対韓工作のリソースの調達として秘密裏に行われたものだ。謀略の一環であって、3要素の1と2には全くあてはまらない。3にも、あてはまるかどうか疑問だ。強いていえば対韓テロの準備の一環といえるかもしれないが、一端であって、直接的なものではない。第一、「拉致はテロ」という言説は、拉致に対する批難の強調であって、言葉の綾ではあるが、謀略の分析的洞察などありはしないはずである。
「拉致はテロ」であるという言説は、日本語の乱れともいえるが、国家的謀略というものに不馴れな日本人の性質の表れのような気もする。良識の人であるべき衆議院立候補者の9割超が、かくの如き状態というのは、重大な疑問を感じずにいられない。
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