masakunの日記: 「IBMとしてはOS/2 Warp 4の不振により、コンシューマー向けOSから撤退」???
筆者の阿久津さんて昔 OS/2 雑誌か OS/2 フォーラムでよくお見かけしたような気がしたけど、最近触れないからうろ覚えで回顧記事を書いたという感じかな。しょうじき提供されている eComStation というパッケージに一切触れておらず、オープンソースとは名ばかりの代物 osFree に期待をかけている時点でダメ記事なんだが、Anti eComStation 派なのかもしれないね。
# OS2.jp トップページにも再三名前は出てくるんだから知らなかったとは言わせないw
以下、ツッコミ。なお OS/2J1.x 時代は黒歴史認定だし、J2.1はインストールさせてくれなかったし、Warp3 の頃はたいして思い出したくもない(個人的にはWarp3 は高評価で、i486マシンでマルチタスクっぽい挙動すら見せてくれなかったり、Win16 アプリにひきずられてよく死んだ Windows95 のほうが低評価だった)。よって歴史の末尾にだけ触れることにする。
【レビュー】世界のOSたち - DOSの次世代を築けなかった「OS/2」 (4) 終わりを迎えたOS/2 Warp 4.x | パソコン | マイナビニュース
OS/2 Warp 4を"理想的なインターネットクライアント"と称していましたが、Webブラウザーは同梱されておらず、後日リリースされたNetscape Navigator for OS/2を追加しなければなりませんでした。
Warp4 にだって Warp3 譲りの Web Explorer は入っていたし、VoiceType for OS/2 英語版は標準搭載されていたよ(日本語版は1997年6月発表)。そのプレスリリースにある「「今日の金融ニュースへジャンプ」 と言うだけで、簡単にウェブサイトに行くことができます」というのは実現していた。
ああもちろん Netscape Navigator v2.0.2 for OS/2 はダウンロード提供(無償提供)だったが、たしか日本語版発表の2週間以内にリリースされたんじゃないか。エンタープライズユーザーならOSのアップグレードに時間をかけるのは当然だし、今だってブラウザは最新版を使ってもらうのが筋なんだからさ、1996年当時最新ブラウザがOSバンドルでないから何だというのかね?
Appleが開発したOpenDocやJava仮想マシンを実行する環境として優れた面を多数持ちながらも、Windows 95という激流に逆らうことはできませんでした。
IBMとしてはOS/2 Warp 4の不振により、コンシューマー向けOSから撤退。
この「Appleが開発したOpenDoc」って使ったことないんですけどwたしかに Warp4 のインストールオプションにはあったが、インストール非推奨オプションになっていたはず・・・「はず」ではこのダメ記事と同じレベルだな。
OS/2 Warp スタートアップ・ガイド V4 日本語版(SB88-5683-00)で確認してみると、OpenDoc (5850KB)は基本インストールでは省かれているし、拡張インストールでも「非選択済み」になっていた。もちろん標準のインストールオプションとして省かれていたのは、「Java 開発」 や「OpenGL 1.0 3D グラフィックス・ライブラリー」とて同じだが、後者らは活用できるアプリがあった。しかし OpenDoc が必要な OS/2 アプリは皆無だった。
で、筆者は Warp4 の不振がコンシューマ向けOSからの撤退だと位置づけているわけだが、当時のIBM会長ガースナー氏が後に「巨象も踊る」で書いたところによれば、
デスクトップで覇権を握れば素晴らしいかもしれないが,戦略的には・・・われわれが描くコンピュータ社会の未来像とは相容れない。最後のあがきは,九四年のOS/2ワープの投入だったが,わたしのなかで,OS/2からの撤退は揺るぎない結論になっていた。後はいかに撤退するかを決めるだけだ。
(本が見つけらなかったので、某サイトの引用から。^_^;)
だからIBM が OS/2からの撤退を決めたのは、1996年に投入した OS/2Warp4 リリース前の話。
当時のOS/2雑誌を紐解いてみると、OS/2 Magazine AUG/1996 No.14 の米IBM デビッド・バーンズ氏は、「IBMがOS/2ユーザーサポートから撤退するのではないか」という質問に対してこう答えている。(取材日:1996年5月28日、日本IBM 箱崎事業所)
まず、IBMの公式見解ですが、Merlinでは企業ユーザー、中小規模のネットワークユーザー、コネクテッド・コンシューマーを主なターゲットにしようとしています。(略)
対象ユーザーは大企業ユーザーやパワフルな個人ユーザーであり、ゲームマシンを求めているユーザーを対象とするのではありません。もちろん、一般の個人ユーザーを無視しているわけではなく、大切な顧客だと考えています。しかし、Warpは企業ユーザーや、パワーユーザーのためのシステムです。
もっとも何をもってしてコンシューマーからの撤退と判断するかという問題かもしれないが、21世紀に入ってからもコンシューマー向けの販売が終わったわけではない。
まずコンビニエンスパッケージの出荷アナウンスが2000年夏にあった。これは Warp4 リリースに併せて提供されていた有償版 Software Choice 購入者(後にパスポート・アドバンテージに統合)に対してのアップグレードパッケージだ。
つづいてWarp4 プログラムサービスの終了と Warp4 向け FixPak 15 のリリースをもって、2001年1月31日に無償版 Software Choice が廃止されている。しかしシュリンクパッケージの販売は2003年3月まで続いていた。IBM 特約店で注文すれば、個人ユーザーでも買えたのだ。
ところで記事では「OS/2(Warp4)をプリインストールで販売するコンピューターは皆無」だったのが敗因とあったが、OS/2のプリインストールで使われていた「二重ブート」という手法はOS/2の本格使用者にとっては足かせでしかなかったのを忘れちゃいけない。いちおう IBM サポートサイトではWindows95と共存可能にする「JUST ADD OS/2 Warp 日本語版を使え」なんてあったのですけどね。「二重ブート」環境はお試しで使うにはちょうどいいですけど、本格的にOS/2を使うなら自分でパーテーションを切って「ブートマネージャ」を導入するほうが使いやすかった。
なおOS/2システムは今もなお FAT32 へインストールできないし、FAT16 でロングファイルネームが扱えません。
話を元に戻す。
根強くOS/2を使い続ける一部のユーザーは世界各国に残されており、海外ではOS2 World.Com、日本国内ではThe Japanese OS/2 Warp siteでユーザー間の交流や情報交換が行われてきました。(略)
そのため、残念ながらOS/2上で具現化していたコンセプトを目にすることはできないのが現状ですが、
ああ筆者の eComStation 外しは確信犯の領域だな。
根強くOS/2を使い続けるユーザーは世界中に大勢いるけど、その大半は eComStation ユーザー。512MB以上の RAM を積んだシステムにインストールできないカーネルバグを抱えたOS/2コンビニエンスパッケージユーザーは絶滅危惧種。
それに当面の話として2014年まで OS/2 ライセンスが eComStation として提供される以上、 osFree なんてどうだっていいよ。それに将来「バイナリコードレベルでの互換性を実現」したとしても、osFree のコンセプトは Warp4.0 互換レベル。HPFSと比べ物にならないくらいファイル検索が速いJFSのないOS/2システムに戻るなんて俺には考えられない。
うちのeComStationマシンは Bootable JFS のおかげで HPFS を駆逐済み。
# ああしまった、金星食の時間だ。このまま投下しよう。
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