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日記

mfukudaの日記: 小松左京『鏡の中の世界』とガモフ『左右あべこべ』の前後関係 / 東芝オーケストロン補遺

日記 by mfukuda
小松左京『鏡の中の世界』と、ガモフ『左右あべこべ』という、ほぼ同一内容の短編がある。光学異性体を扱ったもの。akiraaniさんの11/14の日記のレスで、これらを思い出して調べてみた。どっちかのパクリなのか、偶然ネタが一致したのか、気になってたので。

小松左京『鏡の中の世界』の初出は、『小松左京 ショートショート全集』によると1965/04/05のサンケイスポーツ。
一方、ガモフの『左右あべこべ』は日本では1969年の白揚社の『ガモフ全集 第12 トムキンス最後の冒険』に収録されている。これのオリジナルは1967年の『Mr. Tompkins inside himself; adventures in the new biology』に載っている「The Heart on the Wrong Side」という短篇。この本の序文は1966年のクリスマス付け。ということは、ガモフが日本語のスポーツ新聞を読むことは考えにくいので(1959年には来日しているが)、どうもそれぞれが独立に発案したようだ。パクリを疑ってゴメン。

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承前『音楽の友』1974年3月号の210~216pのオーケストロンについての記事を読んできた。

『シンセサイザーと電子楽器のすべて』(誠文堂新光社、1981年)に載っている内容は、上記の記事の抜粋だった。この記事に「オーケストロン機種一覧」という表があったので、引用しておく。
製造年月/機種名/定価/摘要
・1961 APR/試作第1号機//'61の国際見本市で演奏
・1961 /試作第2号機//鋸歯状・矩形波の二系列発振・ベルつきスピーカーを採用・東芝科学館向
・1964 /SME-140//デモンストレート用・鋸歯状発振
・1965 NOV/SME-100/162,000/鋸歯状発振(単音発振を含む)
・1965~1967/SME-100A, SME-100C, SME-100H, SME-100M, SME-100N / 輸出用/ アメリカおよびオーストラリアへ輸出。一部はハモンド社およびアーレン社へも輸出される。矩形波発振のものもあった。
・1967/SME-601//研究用試作品、1/3分周方式、鋸歯状波
・1967/SME-901//試作第2号機と交代。東芝科学館向デモ用、鋸歯状波・矩形波の二系列
・1968/SME-401/248,000/矩形波
・1968/SME-401S/308,000/矩形波
・1970 APR/SME-902//立正佼成会普門館用特殊大オルガン
・1971 NOV/SME-101/148,000/現行機種
・1971 JUN/SME-201/260,000/現行機種
・1971 JUN/SME-301/320,000/現行機種
(なお、Toshiba Newsletter (73);August 1968, 3pには、上記の表にない「SME-411」という機種がオーストラリアに輸出されたとの記事がある。)

普門館のSME-902については、上記記事に『シンセサイザーと電子楽器のすべて』にない写真なども載っていたが、他にはほぼ見つけることはできなかった。この記事では「設置されてから現在に至るまで、まったく無故障で鳴り続けているという。」という記載があり、1970年の設置からこの記事の1974年までは使われていたことがわかる。

『無線と実験』62(9) 1975年、215p-220pの「ホール訪問:普門館大ホール」に載っている音響調整ブロック図に「中2F電子オルガン室」という記載があり、そこからの配線がミキサーに入力されているのは見つけた。東芝の社史『東芝百年史』にもオーケストロンの簡単な記載が数行あるだけで詳細は一切載ってなかった。

なお、クラフトワークが使っていたVako Orchestronは時期的にも別物。これは磁気テープ式のメロトロンの後継の光学式の楽器らしい。そいやクラフトワークが来年に来日するとか。行きたいが…
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