mujiの日記: 国立劇場 十二月歌舞伎公演 元禄忠臣蔵[第三部]
帰宅するなり今日放送の第二部見始めちゃったよorzどこで切るかなぁ。
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結論からいってしまうと、今月は今回を含めて3回観るという安心感(?)がどこかにあったせいなのか、3か月中で一番話に入れなかった。さらさらと流してしまったというか話に入る気が失せたというか。客席の雰囲気からして既に「討ち入り後」の虚脱感があったし、盛り上がりに欠けたといってしまえばそれまでだが。
- 吉良屋敷裏門 / 泉岳寺
敢えてこの記述(二話を一項目)にする。
これで完全通し上演とは図々しくないか!? :-(
…まあ、吉良屋敷はある程度ばっさりカットだろうとは思ってたし、この辺カットかな、と考えつつ原作を読んでいたので、こんなもんだろうな、と観ていた。で、今月の内蔵助担当・幸四郎が登場して、ぞろぞろと四十七士(既に寺坂が使いに出た後なので四十六人、実際は9人足りない37人 + 近松の下僕甚三郎の38人)が裏門前に勢揃いする。
吉良屋敷、原作では磯貝の出番はない。というか、今月の四話だと登場して台詞を述べるのは仙石屋敷から、な筈なのだが、筋書配役にちゃーんと名前が載ってたもんでどう出るかなー、と思ったら、みんながぞろぞろ出てきた最後の辺りですいっ、と。他の人より砥粉が白っぽいので結構目立つ、どころか、立ち位置が中央の内蔵助の左後ろって何ですかそのポジションwあれ、しかも何かしゃべってるよ! ええー台詞ない筈だよ磯貝わ!
#原作では安兵衛が受け持つ台詞を二言磯貝に振っていた。なるほどー。
と、その辺まではまだよかった。全員揃っての「うち揃うておりまする!」も響きがよかった。そこで全員すらりと刀を抜くんだが、ほとんどが上に抜くのに何でワンテンポ遅れる上に横に払うんだろうね磯貝(爆
#嗚呼、ドブキwwwwwだから何でそこで勝ち鬨挙げる必要があるかなあ!(--#)
ここは原作通り静かに三々五々引き上げていってこそ討ち入り後の余韻があろうものを。
これで一気に気持ちが引けた。3回観る安心感よりこのシーンが話に入れなかった一番の要因。泉岳寺は以前のエントリでも書いたが、戸田局(遙泉院の名代)がねぎらいに訪れる場くらいは出してくれてもよかったんじゃないか。内蔵助の心情が語られる場でもあるし、って、そーか台詞量の関係か?(とかゆ
なので墓前で焼香して、門之助の高田郡兵衛が歌六の安兵衛に愛想尽かしをされる(やや違)ところだけでおしまい。門之助、意外と違和感がなかった。もう少しごつい感じの人でもよかったのかもしれないが門之助でも十分。歌六は10月の小野寺十内からかなり若返ったw同じ役だからと観ているせいか、時々歌昇と表情が被る。似てないようで似てくるんだなぁ兄弟は。
磯貝、ここで台詞がないのは原作通りだったが、浪士達が墓前から立ち去るときに一人立ち去り難くその場に佇んで石塔(ちとでかすぎやしないか?)をじっと見つめる、なんてさりげなく目立ったりしていた。今月は結構ポイント外さないねwとはいえこの二話ひとまとめで1時間かからないってなやっぱりどーかと。
- 仙石屋敷
三津五郎(仙石伯耆守)かっこいいぢゃん!w
事の次第を伝える為にやってきた錦吾(吉田忠左衛門)と桂三(富森助右衛門)が門前にいると聞いて嬉しそうに(いや、そうではなかろうが)出てくる三津五郎。実際の仙石伯耆守は浪士と幕府との間で奔走して随分大変だったそうだが、ここはとりあえず当時の第三者が取ったであろうある意味野次馬根性的な態度で描かれている。勿論、内蔵助達を尋問するときには役目に準じた態度になるが、それでも敬意は忘れてはいない。今月、明るさでいえば薄暗いイメージで淡々と流れゆく中で、ぽん、と明るくなったような、そんな場だった。で、大広間での尋問、吉良家の家人に蝋燭を取り出させたのは誰か、との問いかけに信二郎磯貝進み出て
「はい、わたくしめにござりまする」……声高過ぎーーーーーっ。かっこーーーーーん。
#って何故高杉建設が出てくるwww
うーむ、判らなくもないんだ、10月の片岡源五との差別化を図っているんだろうなあ、とは思うんだが…あと、多分、一番出しやすいトーンなんだと思う。元が高い声しか出せない人だし(ホントこれって立役においては致命傷だよなorz)、相変わらず鼻水全開な体調(ああまた見ちゃった……orz)においては無理して低い声を作るよりもほぼ地声の方が楽なのは判るんだが…
若作りし過ぎ、とは思わないが、声がひっくり返りそうになると滑稽になりかねない。勿体ない。 - 大石最後の一日
この話だけ一度観ている。吉右衛門内蔵助、歌昇磯貝、芝雀おみのの配役。
なので芝雀には特に違和感はないし、必死さ健気さはよく伝わってくる。最後に自害して堪えている場はちょっと錦祥女が被ったきらいがあったが(懐刀を脇に刺してる形も同じだったから余計そう見えた)、その少し前、磯貝を呼んでもらったときの心から嬉しそうな表情といったら!
ホント、芝雀ここんとこめっきりよくなってきてる。どうも松竹の戦略としては信二郎・芝雀で行きたいんじゃないかと思われるので、信二郎との相乗効果もあってのここんとこの好調振りではないかと。
#地味だの何だのいわれるけど仕方ないよ今の面子じゃあorz信二郎磯貝、歌昇磯貝を観た約1年後に幸四郎内蔵助で演じていたが(ちなみに孝太郎おみのorz)、今となってはパスしたのが実に残念。今回と是非比較したかった。
これ、判りやすくしたがる座頭と2か月連続で付き合っているせいでそういう方向に流されてるんだとしたらちょっと危険。そこまで作り過ぎる必要はないと思うし、もっと自然体でもいいんじゃないかと。とはいえ2度目の磯貝、相変わらずのハイトーンながら苦悩する若者振りはよく出ていた。で、ほどのう後から参りまするぞ、と、おみのに別れを告げ、内蔵助に促されて切腹の場に向かうときに一旦花道七三で立ち止まって再度おみのに思いを馳せ、そして前を向く。
微笑みにすら見える穏やかな表情。
初一念を通した達成感と、来世でおみのと連れ添える静かな喜びと。3か月間とも内蔵助が花道を下がっていって幕、なので、内蔵助俳優の表情も楽しみの一つだったのだが(先月分まだ書いてないけど山城屋もよかったよ~)、信二郎のその表情に息をのんでしまった余り幸四郎ちゃんと観てなかったよ(ぉぉぉ
次回は幸四郎にも気を付けないと(ってw
そういえば、吉良屋敷で全員出てきて、内蔵助の述懐が始まるところで、観ていた位置からだとちょうど内蔵助と磯貝が被ってて、幸四郎の肩から時々信二郎が見える状態だったので、まあいいやと眺めつつ、ちょっと視界がよくなったところで双眼鏡チェックしたら。
両目に涙を一杯ためた信二郎が!
目尻の紅と涙とが相乗効果でもお目が離せません状態wここでは涙はこぼさなかった(というか今月は大泣きはしてない)が、そーかぁ、内蔵助の述懐で涙ぐんでるんだ、何か10月ですっかり弾みがついちゃったね(ぉ)、てな。一番感動した場面かも(ってw
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