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mujiの日記: そして想うこと

日記 by muji

    てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った。

今月通っていて、ある時点でふとこの詩が記憶の底から浮かんできた。
昔、国語の授業で習った詩。

嗚呼、今の錦之助が正に韃靼海峡を渡り始めた蝶ではないか、と。

ある時点、というのは、正確には中日を過ぎて終盤にさしかかったあたりから。それまではまだ錦之助という「蝶」が羽化し切っていなかったように思う。
蛹から少しずつ姿を現し、一旦落ちそうなくらいにまで反り返り、腹の先で引っかかったところから身体を戻して今まで自分が入っていた殻に掴まり、羽根が伸び切って乾くのを待ち、形が整ったところでおもむろに飛翔を始める。蝶の羽化になぞらえれば、錦之助が飛翔を始めたのは最後の一週間くらいだったのではないか。それもまだ殻の周りからさほど離れていないところでの飛翔。

そして4月が終わり、絶望的なまでに目の前に広がる海峡。
どこへ行くのか、どうやって行くのか、何があるのか、何の為に行くのか。

それは本人にしか知り得ぬこと。

ただ、渡り始めた以上、何があろうとその飛翔を止めることだけはない、と信じたい。

安西冬衛作の冒頭の詩、題名を

という。

渡り行く先には春が待っている。きっと、待っている。

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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