mujiの日記: 法然上人800年大遠忌記念 総本山知恩院奉納歌舞伎
京都は朝から雨模様。
もうどこまで防寒体制取ればいいんだか判んないよう(´・ω・`)
そんなこんなで昨日・今日と行われた知恩院御影堂での奉納歌舞伎。17時開演、予定から約10分押しての終演。次第に冷え込んでくる中、今の時期ならトータル2時間20分の上演は観客側にとってはギリギリの時間設定だったのでは。
- 六時禮讃と伝承聲明(ろくじらいさんとでんしょうしょうみょう)
総本山知恩院式衆会並びに雅楽会による笏念仏・六時禮讃・伝承聲明に雅楽合奏が加わったもの。奉納歌舞伎にふさわしい荘厳さかと。雅楽会は絃なし。舞楽じゃないんだけどね。
秋だからどーかなーと思ったら平調音取で妙に安心(ちょw)式衆会の入退場で(多分)陪臚。伝承聲明の途中で奏してたのまでは判別出来ずorz修行が足りぬわ…で、ああなるほど、上手くない音ってこうなのか、なんて思ってしまった(^^ゞ当たり前だけど式部職楽部やそこ出身の面々は音が安定してるよなあ、とか。音響はいうことなし。下手な劇場より余程クリア。日本の音楽って仙波じゃないけどサスティンがないから残響ない方がしっくりくるんだよね。木造建築物に見合った発展をしてきたんだなぁ。
式衆会の袈裟が全員違う織り模様だったと思われ。ゴージャス~(ぉ - 黒谷(くろだに)
三升屋白治作、即ち團十郎のジサクジエーン(ちょwww
熊谷陣屋の後日談、ということで、能の敦盛の換骨奪胎? とかいっててその辺はYちゃんに即刻却下された訳だが。
……シテは敦盛の霊と小次郎の霊だったよ!
あれなら蓮生はワキといって問題ないかと。主人公ということになってるし話をまとめるのは無論蓮生なんだが、何故自分を討ってくれなかったのか、と鬼の形相で熊谷を責め立てて、それでも責め立てきれない敦盛と、父上と共に戦えて幸せだったと感謝を述べる小次郎と、話を先導していたのは両者だったと思う。青葉の笛を吹きながら水色の水干に生成りの大口袴、腰に笹竹を差して下手から登場した敦盛。前髪立ち。能がかりの「如何に熊谷」の発声が既にこの世の人物ではないものを思わせる風情。ご無事だったかと喜ぶ蓮生に助けられたおかげで却って苦しい目に、と恨み辛みを述べ立てるうちに鬼の形相(鬼、というか鬼人か。手が鬼の手だった)となっていって、やがて呵責に苦しむ蓮生に向かって竹本が「慈悲のまなざし」と語る体で再び青葉の笛を吹いて上手に消えていく。
次いで下手から現れたのが壱太郎の玉織姫、おすべらかしに十二単で長刀を持っていたが長刀は効果的だったかなぁ(ぉ)敦盛亡き後無体をされそうになって、とこれまた蓮生に恨み辛み。ん、それはやや筋違いの繰り言のような気もするが、といっては話が成り立たないので、つか敦盛から小次郎になるまでの時間稼ぎだし(こらw
下手に消えた玉織姫を見送ったあと一人悄然とする蓮生の前に下手から武者姿で現れて「父上、父上」と子供のように(いやマジで!)呼びかける小次郎。許してくれと狼狽する父親に恨みも未練も悔いもないと清々しい表情で語りかける小次郎、蓮生との戦語り(ああいうときのタテってどうしても同じようになりがちか…一瞬気分が12月に飛んだよw)を終えて、消えゆく前に渡されようとした扇を、それは父上に、という体で下手に向かう、途中で2度ほど振り返り、やがて消えていく。
見送る蓮生もやがて何処となく…と、いうことで、唇に紅を差していないことも相まって正に貴人の霊と思しき敦盛と、目の周りの紅のぼかしが若武者を思わせる小次郎と、錦之助が二役を見事に演じ切っていたかと。発声の使い分けもちょっと驚いたくらいクリアに出来ていた。今月結構荒れてたんだけどなぁ(ちょw
敦盛の鬼の形相の無念さと「慈悲のまなざし」、でも決して心底許してはいない表情。それは蓮生の心情を反映したものだったのかもしれない。それとは対照的に父親を信頼しきった(なので実に清々しい)小次郎の言動。これで蓮生も救われたな、とさえ思わせるものが。機会があったらまたこのキャストで観てみたいが、御影堂という特殊な場所だからこそのそれぞれの演じ方というのもあったかもしれないし、これはこれで素晴らしいものを魅せていただけたな、と。
- 島の千歳(しまのせんざい)
山城屋が白拍子の水干姿から赤姫になったところでジワがきたよwホント年齢不詳の文化勲章だよなぁ。過剰にならない女性らしさは流石としか。
踊り納めて、下がるときにまず客席にお礼をつぶやきながら一礼、そして法然上人像に向かって合掌してから引っ込んでいった。これまた見事な奉納舞踊だったと思う。
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