mujiの日記: 第十一回伝統歌舞伎保存会研修発表会
今までなら弟子筋の研修発表の場というところだったのが今回はオトナの事情(ぉ)で小川一族御曹司メイン配役の一條大蔵奥殿の場。
上演前に織田氏進行による吉右衛門・梅玉・魁春のごあいさつ。吉右衛門の大蔵卿初役が15歳の時だったとか、先代の中村屋のおじさんに教えてもらったときに正座で足が痛くて泣いたら出来なくて悔しくて泣いたと勘違いされて「ちゃんと上手くなるから」とやさしくいってもらったとかとか、南座顔見世で関の扉の宗貞の代役に急遽指名された(本役が二世鴈治郎で、倒れたときに岡本町から「あれは毎日(袖から)観てるから」と指名されたとか)ときに「京都ですから、ドロンしてまして」と両手で印を結ぶ仕草w勿論すぐに連絡が付いたってんで横から「祇園町は近いですから」と突っ込む梅玉www
その梅玉と魁春がいついつのなにがしの、と話す度に、ん? なになに? とばかりのお茶目な表情で反応する播磨屋。話が見えると、ああそれね、みたいにうなずいたり。その反応の仕方とか話を聞いている最中の姿勢が悪かったのが気になるなー。背中丸くてさ。老け役はやりたくなかったと鬼一法眼についていってた割にはその姿勢にえらく歳を感じるんだけど。梅玉は相変わらずのナレーション口調。魁春は膝の上に置かれた手つきからして流石女方って感じで。日焼けしてたのはゴルフ?w
で、本編。
葵太夫の語りってなえらい贅沢な、と思ったら三味線方が鶴澤翔也、と、ここまで研修発表会なんだなという面子。舞台上に合わせるのも大変だったろう。弱いのは仕方ないか。
平成生まれの5人、まずはよく頑張ったなあと。本興行の合間を縫っての連日の稽古だっただろうし。
で、頑張ったなあ、力入ってたなあ、だけで終わるかどうか、じゃないかな。その点流石に吉之助には一日の長があったけど(そりゃあねえ(^^ゞ
今日一度だけだからそりゃ稽古のとおり出来ないところも多々あったろうけど、それにしたって主役があまりに迷ったまま出てきてしまったのはねぇ。本興行でもおよそ今やるには難しい役どころなのに大蔵卿までとなるともう手一杯どころかオーヴァーフローしてるのは想像に難くないけど、いい意味での開き直りが出来てなかったのがね。余裕がないのは全員そうだけどw出来ないんだから出来ないなりの今の自分を観てくれーってな押しが全然なかった。まあ、これ、確かにいきなり奥殿だけって中堅どころでも難しいとは思うけど、とにかくこういう場では俺を観ろオーラを出したもの勝ちだと思うし、そういう点では全然だな、と。
なもんで、相対的に周りがそれなりによく見えてしまったのは致し方ないか。いや実際女方三人は人妻には全然見えなかったけど(ちょw)三人三様で地道につとめてたし。常盤が義朝の北の方とちゃんと見えたからね。先月の明治座で1か月他流試合状態でもまれたのがよかったんだろう。他流試合といえばTVや商業演劇にまで出てるのがいる訳だがwその鬼次郎も思いの外(ぉ)好印象。力入りまくり、なんだけど、それ以上に教わったとおりに出来ていた印象。教わったとおりに、ってのはとても大事かと。基本梅玉からな訳だけど(あ、そういえば挨拶の中で隼人の名前まで出して鬼次郎は持ち役になるだろう、っていってたっけ。そこまで見込んでくれてありがたいけどそれパパにもいってほしいとかぼやくてst…)、冒頭の中庭でお京に「案内、」と声をかけるその言い回しがわーむちゃくちゃ聞き覚えがあるよー、てなwそんなくらいに、教わったとおりに、って、今はとてもとても重要なことだと思う。がんどうの扱い方や顔の仕方はまだまだ研究の余地ありかなw実際蝋燭の火が入ってたらいくらがんどうだからってあんなに手軽には扱えないと思うし。
顔の仕方といえばお京の眉がちゃんとつぶせてなくて黒く点々と見えちゃってたのはw剃らないつもりだったらそこまで気を付けないと。鳴瀬は拵えは出来てたけど、お京にしろ鳴瀬にしろ場数踏んでないなあと見えてしまうところが何とも。
いや、みんなこれから、なんだけどね。
今日の公演がこれからそれぞれの道を歩む中でのそれぞれのかけがえのない想い出にならんことを。
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