mujiの日記: 国立劇場 十二月歌舞伎公演・幕見
幕見気分の三等席(実際料金からいっても十二分に幕見席だ)、とかいってたらマジ幕見しかも七段返しの二段目にようよう滑り込みとかねorz
討入前夜、ではあるけれどもサブタイにその名がついた作品は今日は当然観てない。まあそもそも目的は最後の最後の5分な訳だし(ぉ
二段目は志佐雄太夫が種之助の笑い上戸振りに合わせて様々に笑い分けるのがとても楽しい。いや舞踊だからそっち観ちゃいかんのだろうがw当然といえばそうだろうが、踊り手の所作に合わせるべく語りのタイミングを計るのがよく判る。浄瑠璃音楽はおしなべてそうだけど、太夫自身が感情豊かに表現することによってより演技や所作が際立つというか。語りで随分助けられることもあるよね。や、今月の二段目は踊り手も十分健闘してるけど(^^ゞ
三段目は伴内の名前に絡めた詞章をかなり残して活かしてくれたのが嬉しい。オカルト勘平(もうこの変換でいいや(爆)を追いかけて最後に引っ込むときの伴内が鷺見得するのもいいね。吉之助、いずれ七段目の伴内も…と思ったらおっと既に経験してたか。しかも南座顔見世とか。流石だ。
四段目、桜が落花するときに下座で風音を被せるようにしたけど何か今更だなあ(笑)何で最初からそうしなかったんだろう。ハム音だって初日からしてたはずだし、それくらいすぐに気付くだろうし、指摘がなかったらそのままにしておくつもりだったとか? それも何だかなあ。それはそうと先月も感じたけど鷹之資の指先にまで気を遣う仕草が他には見られないくらい丁寧で。改めて表情まじまじ見てたら父親に似てきたね……
五段目、イノシシは原作にはいないんだが、恐らく今回の補綴で一番耳目をかっさらってってるのがここのイノシシではないかと。それこそ趣向の華レヴェルすれすれのキワモノ(といってしまおうw)だし、どう見ても宗家が楽しんで振り付けしたとしかwまあそりゃあ原作通りに人形の早替わりだったら今の劇場の広さだと何やってるか判らないことになっちゃうだろうしね…
六段目は上演台本見たらおかやは最後に一緒に踊り出すことになっていた。原作通りだ。うーむ、じゃあ実際稽古かけてから死ぬことにしちゃったのか。その方が面白いかもと判断してのことだろうけどやっぱりいただけないなあ。東蔵の踊りも普段なかなか観られないだけに、最後は4人で盆踊りのところに振り被せでもよかったんじゃあ…あ、それだと被せ損なう可能性もあったのかな。案外そうだったりして(苦笑
さて目的のw七段目。
平右衛門の人形振りが見違えるようだった!
文楽の人形ってそもそもああいう動きはしないもんだし、もっと人間に近いくらい滑らかなんだけど、そこを敢えて操られているように動く、しかも表情を変えずにってのが、人間が演じる人形振りの面白さってことなんだろうなあ。人形も結構表情豊かなんだけどもうそれいいだしたらキリないしw
表情を変えずに操られているように、となると、必然的に体温のない「もの」として見えてこないとってところがあるだろうが、その点芝雀は何度か手がけていることもあって最初からそれなりに見せてはいたが、錦之助は先週は、あー、本来の文楽人形に近い滑らかな動きだな(笑)てな感じで温もりが消し切れてなかった。立役だからまず人形振りは手がけないだろうし、そんなもんだろうなあ、とか。
それがまあ、動きも表情もここまで「人形振り」になりますか! てな。正直驚いた。ヒトとしての気配がほぼ消えてたからねえ。そうなると、竹本の詞章に合わせての振りがより際立つ。感情の昂ぶりを表す一手段としての「人形振り」が説得力を持ってくるし、由良さんが出てきて人間に戻ってからの対比が一段と鮮やかになる。あー、何か、久々にスロースターター振りを観たような(爆)や、人間に戻ってからは序盤からいいから…やっぱり先月観たかったねぇ(それをいってはw
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