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14007993 journal
日本

mujiの日記: 秀山祭九月大歌舞伎・幕見 2

日記 by muji

偶数日10日目。
収録日だったようだ。マイクがいつもなら舞台に真っ直ぐ向かって立っているところがセンターを境にセンター向きに(それもかなり極端に)立っているという面白い配置。花道付け際にも小さいのがひとつ。それで拾えるのかね。
といっても通常月なら収録日は2日間設けていいとこ録りな訳だが今月みたいな場合は一発勝負なのかな。それも怖いな。どきどき←
大向うも平日なのにそれなりにいたしかけてたし先導拍手もそこそこあったが、幕外で富樫と天神地祇に礼する前に幕見から「まってましたたっぷり」が来ちゃうし1階席中心に笑いが漏れるし流石に弁慶一瞬固まったし。ただでさえ一部ネット界隈で大向う不要論者が増殖してるんだしこういうことがあるとますます増えるよ? ホント幕内の人間がのほほんと「誰でもかけてくださーい」なんていってる場合じゃないよ?
 #飛び六方前は誰がどうかけてもチャリにしか聞こえんからなぁ…

収録日となるとモードが収録日対応になるのは4月と同じやね←まあ一昨日が底だと思ってるし。
名乗りの出だしは高さを抑えられたものの本調子じゃないとああ何かそこがひっかかるっ、と思ってたら手が来たw今月2度目。いや今日のは拍手も収録日対応だと思われ←今日するくらいなら8日目の方が余程よかったのに。
やはり傷んでいると甲に上げるところがことごとく抜ける、というか音になってない、んだが、流れに乗っていると抜ける感が多いのが、それほど早い流れでないときや一呼吸置いてじっくり、だと、そこそこ聴ける範囲になる。うーん、それなんだよなあ、傷んでいても出せるテクがあるのもよしあしなんだよなあ…
とまあそんな感じで名乗りは手が来てから随分持ち直した。今日は裾の取り回しがいまひとつだなあ、なんて思いつつ山伏問答、の前に、勧進帳読み上げは一昨日よりは声に力が戻った感。弁慶も富樫も一昨日が底だったかと。
でもって山伏問答。毎度そうなんだが、坊主のくせに何で刀持ってるんだよ飾りかよ人斬るのかよ(超意訳)との富樫の問いに、弁慶が「変化」を強調して応えるんだがそこで富樫の表情が一瞬変わるのが、今回の富樫、とにかく「見据える」「見つめる」富樫であると同時に、山伏問答でも弁慶の応えにひとつひとつ丁寧に耳を傾ける、てのがよく現れているかと。「変化」に反応するからこそ次の問い、見えない奴らはどうやって斬るんだよ(超意訳)につながってくる訳で。でもってこの辺から呼吸が合ってくると総力戦テニスラリーになる。これが奇数日初日は完全に間合い無視だったんだがその辺変化はあったんだろうか。へんげじゃなくてへんか←はさて置き、ここの間合いが高麗屋親子はほぼ同じなんだろうな。なので富樫も調子がよければ矢継ぎ早に繰り出してくる。おおそういえば今日はパーソナルスペース僅差で勝利してたw
そしてここまでくると観ているこちらが無駄に身構えてしまうそもそも。これはいい。毎度聴かせる。まあただ そぉもぉそぉもぉー、って「」が勢いでついちゃうのは何かかっこ悪いんでちょっと控えてほしいかもw合いの手じゃないんだしw

九字の真言とは如何なる儀にや事のついでに問い申さん
ササ、何と、何と

や れ ば で き る
そもそも、のあとで大きく息を吸ったのが判って、あ(笑)、と思ったら、相当慎重に始めてた感。そこまで気を遣ってその区切りか、と。きついんだねえホントに……でも一息なのと息継ぎ入るのとでは耳にしていて全然迫力が違う。たたみかけるとはこのことかと、と聞こえる。息継ぎ入ると気が反れるんだよね…
対して弁慶が応える「臨兵闘者皆陳列在前」がそこだけものすごーく現代劇の台詞なんだけど。一字ずつ強調するいい方と声調が現代劇というかよくて新作歌舞伎。陰陽師だなありゃ。声質のせいなんだろうなあ。とすれば如何ともしがたいな(´・ω・`)
と、納得させられたw富樫が勧進の施主になるーと座に戻る直前に弁慶に一瞥くれる、のは今日もあり。でも忠告からの中啓取り落としのときの表情からするとそこで気付いてたとは取りにくいなあ…

さてそこからが今日は実に収録日モード。
大袖巻き上げ、一応出来てたのに構え直すときに巻き上げ直してるしw収録日でそれかぃwなんて観てたらまあ、ヤァ如何様に陳ずるとも、通すこと、\まかりならぬ/からの表情がこれまでにない厳しさ! おのれら謀ったな、とでもいいたげな。その反動もあってか、今は疑い晴れ候から弁慶に背中を向けて、目を伏せるのは弁慶が義経におめーしっかりしろよなー(超意訳)と説教してるときだったのが、今日は通られよで何かを堪えるかのように目を伏せながらその一言、だった。そして硬く握られた右手。
泣き上げまで、弁慶への、義経一行への、憐憫と悔恨が綯い交ぜになったかのような情感が立ちのぼる富樫。
今日は殊に、幕切れで弁慶を見送るときの表情までが涙しているようにも見えて。いや勿論実際には泣く訳ではないし泣き上げのときほど露骨な変化はないが、これまでとは何かが違うな、と。
職務に忠実な中間管理職なのは一貫しているが(その例えは←)、もしかしたら上旬は敢えて情に訴えない方向にしてたかな。なまじ表面化させると優しくなりすぎちゃう、てなところで。まあ、もう、路線としては梅玉富樫方面なんだし(どう転んでも吉右衛門富樫方面には行かない…(´・ω・`))、情感がはっきり見えてていいんでないかと。
威圧感、壁になることがやたら求められる傾向にある富樫だけど、こういう路線もアリだよね、と。

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あつくて寝られない時はhackしろ! 386BSD(98)はそうやってつくられましたよ? -- あるハッカー

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