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日本

mujiの日記: 国立劇場 十一月歌舞伎公演

日記 by muji

とまあこんな事情で今日から3日間(正確には昨日から4日間だね)は一部のみの興行。
今月のみならず来月の南座顔見世に多大な影響が出るのは必至。早速今日の午前中に二部全日程のチケが大量に戻されたのがそれを物語る。二部だけ1週間休演とかはカンベンしてほしいんだが、とはいえ演目差し替えってこういう事例であったかどうか。先代猿之助が骨折して楽までの数日間演目差し替えってのが確かあったはずだが初日からってのは流石にねぇ…

閑話。
清盛館の清盛って冒頭10分どころか幕が開いてから5分後に出てきて滞在5分。ということは俊寛の支度時間は幕間含む約55分(移動時間含む)ってことか。ふむ。
東屋懐柔役としての中﨟3人(2年前は梅花が上﨟、他2人が中﨟、と、その辺の格付けは上演時によって変わる訳で)、京屋姉妹に緑というある意味異色の組み合わせだが、観ているうちにどことなく緑が京紫に見えてくるというね…(´・ω・`)裏の伝統芸能情報館で研修事業50年ちなみの展示してて、上映映像のうち先代梅花が当時の研修生に稽古をつけているのがあるんだが、今日見てたタイミングでは鏡山の尾上の稽古を2人がつけてもらってて、うち1人が声で京紫と判って(´・ω・`)となるともう1人は春花かなあとも思ったが顔立ちと声がちょいと違ったような。京紫はまず声で、で風貌見たらああ間違いない京紫だよ…と。まさかそんなところで見られるとは。
再度閑話。そこはかとなく京紫に風貌が似ているような緑が清盛館の場にいるのは恐らくはそういうところからなんだろうな、と、ちょっとせつなくなりながら観ていた今月。

鬼界ヶ島では康頼が随分遠慮がなくなって善哉善哉。離岸するときは成経よりも先に手を合わせるし。
で、康頼が手を合わせてて、隣で千鳥ちゃんも感極まった表情をしているときに深々と頭を下げていた成経。それから頭を上げて手を合わせる、と。三者三様の深まり方。
介助士振りも成経からアイコンタクトが飛ぶのが多かったのはまあそれはそれとして、康頼の方が先に動いたときもあったし。まあなかなかね、それを月初から遠慮せずに、って訳にはいかないんだろうけどね。
で、今日は上手前方席だったもんで、今までも注視していた葵太夫の語りにより注目してたというね←「思い切っても凡夫心」の絶唱前に吉右衛門の様子を伺う鋭い眼、そしてその一声で紅潮する顔。そりゃあマスク嫌がる訳だ…そいや一部だけは吉右衛門の見立てでほぼ白(薄ベージュとか)のマスクだったね。二部は他と同じ濃紺の。
今月は幕切れで初世白鸚の教えのように「石」になるかの如く、の吉右衛門だが、むしろ葵太夫が「石」だったね…「幾重の袖や」を語った後、幕が閉まるまで目を伏せたまま。俊寛の心境に寄り添うが如く。
最後の千鳥の合方、ワンフレーズあってから入る波音がこんなにも効果的だったとは、と改めて。

(ひとまず

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