mujiの日記: 山本則直十三回忌追善 山本会別会(国立能楽堂)
今月のメインイヴェント。
ちゃんりんこと凛太郎が花子を披く、と知って、おお念願の花子を観る機会しかも山本家の若き精鋭が! と一般発売開始日にどえりゃあミーハー席押さえたというね←
結果的にちゃんりんもそうだし泰太郎も併せて、大曲を「披く」ことの「重さ」を目の当たりにできて、自分的には大正解の席だったかと。
#一ノ松や白洲に糸がちらほら残ってて、退治された土蜘蛛がまだその辺にいるんじゃないかとw昨日発表会があったみたいだね。
今日の番組。
- 素囃子 序の舞
- 枕物狂 泰太郎 則孝 則重 則光
- 成上り 東次郎 隆 則俊
- 花子 凛太郎 則孝 則秀
- 追善 東次郎 泰太郎 則孝
枕物狂は百歳のじいさんのコイバナ。いやコイバナちゃうな。まあコイバナか(どっちや
つける面はその名も「祖父(おおじ)」。笹担いで登場して、その笹に枕がぶら下がってて、ああなるほど「枕物狂」かあと。じいさんの恋を叶えてやりたい孫2人が則孝と則重、じいさんが勘違いの恋心を抱いてしまった若い娘が則光。子方でもちゃーんと美男鬘被るんだねえ。
笑いかけられてえくぼがあんまりかわいいからってすれ違いざまに腿つねるってじいさんそれ立派な犯罪(元も子もない)でもって怒った娘に枕で殴られて恋しちゃったってもうそれ立派なへn(自粛)結果的には孫がじいさんの恋を叶えてやってめでたしめでたし、なんだが、いいのか???(何が←
まあ話の筋はともかく、橋がかりにゆるゆると登場した泰太郎、最初から開いた中啓が小刻みに震えてて、もしや年寄りの演技かとも思ったがいやいや、それだけ極度の緊張の中での演技だったちうこったねぇ…
成上りは端的にいうと「山の芋が鰻になる」話。たろかじゃの弁明が見事すぎてすっぱは盗みがいがあったんだろうか←
何気なく演じているように見えるのが東次郎の東次郎たる所以か。懸命に言い訳考えてるところで頼うだお方に「太郎冠者!」と呼ばれて「あ゛」と抜けた返事をするのがもう絶品と鹿。tk頼うだお方も太刀が竹杖に成り上がったって納得しちゃうのが何とも狂言だなあと。
さあ、花子だ。
会場配布のプログラムの表紙が、花子専用装束の「紺地藤ニ八ツ橋模様素袍」から藤の花部分、裏表紙が同じく花子専用装束の「紅地花ノ丸枝垂れ桜模様唐織」。それらを身につけて登場の凛太郎、名乗りからしばらくして既にこめかみのあたりに汗が。ちゃんりんがんばれー!
たろかじゃは一緒に登場するんだねー。控える則孝の肩衣は市女笠に桜の枝。ちなんでるなあ。
全体通して、岡村柿紅は詞章の大半を花子から持ってきたんだなあ、てのがよく判った。太刀盗人は長光と太刀奪と混ぜてる感だけど、身替座禅は後半の小歌も結構取り入れてるし、やりとりはほぼそのまんまな箇所が多いし。何せシテの名乗りの
「これは洛外に住まいいたすものでござる」
からしてそのまんま。
#でも奥方がたろかじゃに、自分が縫った守り袋とかあとであげるから、なんて気遣うのは採用しなかったんだねぇ…
身替座禅が右京の踊り分けがタイヘンなら花子はシテの約30分間小歌うたいーの舞ーので、実際に目にして、ああこれは極重習だわ、としみじみ。花子の元から帰ってきて、一回後見座に控えたときに後見の東次郎からタオル渡されて顔拭いてて、それでも汗が目にしみるらしく何度も目をしばたたかせてて。あと、前半は鼻呼吸を心がけてて、それでも目一杯吸ってるのが音で判っちゃうくらいで、それが後半になるともうそれどころじゃなかったんだろうなあってくらいで。それでも最後まで発声が浅い呼吸に聞こえなかったのはホントよくやったなあと。
プログラムの冒頭、東次郎のご挨拶の中に、
私が身を以て教えられる時間にも限りがあり、伝承が途絶えてはなりませんので、敢えて挑戦させることに致しました。
とか、
亡くなってしまえば何も残らないのが舞台芸術ですが、伝統芸術の世界では跡を継ぐ者がいる限り、先人たちの思いが消えることはありません。私共の芸は個人のものではなく、親から子へ、子から孫へと伝えていく、これが伝統芸の喜びでもあり、辛さでもあります。
とあって、もう刺さるなんてもんじゃないねと。
特に後半の引用箇所!!!
東次郎自身が諸事情により(諸事情って←)一族はいるにしても伝えるべき子や孫がいない訳で、その東次郎からこの言葉が出るってもうホントにね。何も狂言に限った訳じゃない、まさに伝統芸術すべてにいえることで。
うん、ちょっとその辺、立ち止まって振り返ってほしいなあと思わなくもなく(何が
(とりあえず?
山本則直十三回忌追善 山本会別会(国立能楽堂) More ログイン