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日本

mujiの日記: 歌舞伎座新開場十周年 壽初春大歌舞伎

日記 by muji

初日から1週間経って金世中(きんせいちゅう、ではない)がどこまでこなれたかが眼目の二部。
結論からいえば恵府林相変わらず人名とっちらかるし台詞詰まりかかるししっかりしてーーーーー!←
 #序幕の辺勢店先で五郎右衛門のところを臼右衛門っていって流石にいい直したし(いい直さないと話がつながらない場面だったしorz
 #遺言状開きで呼ばれて部屋に入ってきたときに五郎右衛門に向かって藤右衛門って呼びかけてたしw
 #右衛門多いからってとっちらかってるのは恵府林だけなんだからしっかりしてーーーーーorz

とはいうものの。
各地感想が出始めてる中で
「これ、主役は林之助じゃないの?」
てな内容がそこそこ目について、ああ、今回の面子だと1週間経ってもそう見えるんだね、と思うなど。
流石に初日にいうのは控えたけど←何だかんだで若い頃の経験がものをいっちゃうんだねえ…と鹿。
主役たる存在感を出すための経験値が今回の辺勢と恵府林とでは差がありすぎる。恵府林の中の人とて機会に恵まれてた割にはねえ(禁句)、なんだが、そもそも辺勢の中の人は主役演ってきてない訳で、もうそこでね。

更に辺勢にとって分が悪いのがおらんとおしなの母娘。喰われてるねえこの母娘に。tkおらんは黙阿弥の七五調台詞を不機嫌に朗読してるだけだね? だからコクーンで外部演出家の作品演ってんじゃないんだよ? 今月は歌舞伎座で明治の作品とはいえ黙阿弥だよ??? ぜんっぜん歌舞伎の匂いがしないのはどうにかして???
 #いやー序幕で恵府林にがーがー早口でいってるのが七五調なのにぜんっぜん黙阿弥じゃないんだもん呆気にとられたよ。
 #恵府林も若干早口でいろいろいってたけどギリ黙阿弥の台詞だったかなー。
 #黙阿弥はさらさら、テンポよく、ったって、そこは歌舞伎の範疇で演らなあかん訳でry
おしなはおらんに仕込まれた(いい方←)だけあって仕草とか表情とか現代風というより松竹新喜劇だったりすることも多々、だが、台詞はまあまだおらんよりは黙阿弥に聞こえるかなー。金の亡者であっても振袖の袂ばんっ! と床にたたきつけるなんておげふぃんな真似はちょっとねー、だけど、ある意味おしなの象徴でもある台詞「業平さんでもひょっとこでも」のくだりはいい塩梅に処理してて、おらんの仕込み方(だからいい方←)がよかったのかな、とか。
振袖の袂といえば序幕で恵府林がすがったのを振り払うくだり、今日の恵府林の振り払われっ振りが20年前の勢いそのままで思わず客席で吹いたwまさに至高のコケ芸。
 #虎之介の遠慮がないねーw勿論稽古で錦之助から遠慮なく思いきりやれといわれてるんだろうけど。
 #今回の面子の中で物怖じせず堂々はっちゃけてるあたり「開化な娘」だねぇw

至高のコケ芸といえば波止場での雅羅臼とのくだりだが、今日観ていて改めて、うんやっぱり雅羅臼は伊丹屋で正解だったよと思うなど。秀調が人を足蹴にする様なんて想像がつかん。いや伊丹屋だから容易に想像がつくとかいうんじゃなくて←髪結新三の善八っつぁんが当たり役の役者が強欲でいぢわるな雅羅臼って無理だよそりゃ。そうはいっても伊丹屋ももう傘寿に手が届く年代、若干台詞がアヤシい箇所がちょいちょい、なので無理はしないでほしいもの。
振り払われて足蹴にされて散切頭もはらりと乱れて、というところで二幕目冒頭から恵府林の鬘を観ていたら角度によってヘアピンが見え隠れ。なるほど、床山さん隠しヘアピンしたんだwでもって花道から出てくるときにはヘアピン取って、宇津蔵と建物裏へ引っ込んでから再度ヘアピンで留めるんだね、と。てこた初日はそこまでしてなかったんだね。そういうところは三日御定法かあ。
初日にしてなかったといえば宇津蔵丸メガネw梅生は元々メガネかけてるからかぶっちゃうなあ、tk丸い宇津蔵が丸メガネってある意味出オチ←梅生の存在感がちょっと薄くなっちゃったかなー。あ、宇津蔵といえば今日は「呼ばれなくても飛び出てじゃじゃじゃじゃじゃーん、だ」とかいってたよだからちょっと待てというに。

序幕でとっちらかりまくってる恵府林だが(見逃してやって←)、初日に観て、あれ20年前はそんな衣装じゃなかったよね、てのが、長着の下の丸首シャツ。これで袴をはいたらよくある書生風の出で立ち。要は書生と同年代ってのを表現したいんだろうが、改めて前進座上演時のパンフを見直してたら國太郎が丸首シャツ着てて、おやこれは、と思うなど。当時は襦袢代わりの着用だったそうで、さて今回の衣装で参考にしたかどうか。
初日といえば錦之助にしては珍しく化粧が失敗に近い感じで、インタで語ってた白塗り云々を実行したんだろうけど薄すぎて色味が変で、強めに入れた目張りともバランス全然取れてなくて、いや、前回と前々回の写真で残ってる薄い色味の砥粉でいいのに…と思ってたらそこはしっかり修正されてて、薄い色味の砥粉で若干厚化粧してきてた。目張りは色味は紅が強めで前回前々回よりはやや大きめ、とはいえ初日ほど強調されてはいなかったかな。これ、舞台写真、初日のが残されちゃうとアレなので←砥粉の恵府林セレクトしてほしいなあ…

 #わすれないうちに:恵府林店先の場、下手側に開店祝いの角樽が3樽並んでいて、贈り主が上手側から大和屋・成駒家・萬屋。20年前の映像は角樽までは映してないかな…(確認する気か←
 #わすれないうちにそのに:その開店祝いで冒頭に「東西屋」ということで3人が恵府林陶器店の開店触れ込みを賑々しくやってて、あれ前進座でやってたかな? と原作当たったらそんな記述は一切なかった。チンドン屋が言葉狩りに相当するんだか知らんが明治でもチンドン屋で通用したはずでわざわざ東西屋と銘打つのもアレだし、わざわざ書き足したのって辺勢一行が帰るときに花道で梅ヶ枝の手水鉢に合わせて踊っちゃうきっかけが触れ込みから戻ってきたチンドン屋につられて、ってそれはそれでそこまで仕組む必要あったかなあ、と。却って不自然、なんだけど、きっかけがなくても自然に踊っちゃうと見せるだけの腕がないってことだよねつまりは(禁句←

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