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日本

mujiの日記: 歌舞伎座新開場十周年 三月大歌舞伎

日記 by muji

一部。
しかしまあここまでゲーマーにウケるとは想定外だったんじゃないかねぐるぐる劇場。歌舞伎どころか芝居観ること自体初めてってのが多そうな故の反応かもしれんな。平日のS席後ろ半分すっからかんだけどwTBSとローチケは団体売りには弱かったかー。

だから一部! 今日は!
で、それこそ異世界文化に出会ったゲーマーが何かの間違いでまた歌舞伎と名のつくものを観ようという気になったとして、今月の一部なんていいんじゃね? と思うなど。
流石の宇野信夫。今はこれだけの筆力を持つ作家も演出家もいないからこれだけ面白く仕立て上げられる新作がないのがねー。芝居がだれずにさくさく進むって最近の新作だとなかなかないじゃん? ぐるぐる劇場の新作だって刈り込んでるはずなのに逆にエピソード盛り込んでブレーキかかってるところもあるんでね?
といいつつ、一部のウリにしたい「悪の華」は残念ながら当代幸四郎には足りないなーというかニン違いなんでないかなー。外部出演の主役を想起する勢もあるようだが何せあの声。一歩間違うと「ち~んさぁ~い、ちょ~さぁ~い」が弥次喜多珍道中になりかねない。といって最初から最後までドス聴かせた発声は望むべくもない訳で。もうね、何度目かの「ち~んさぁ~い、ちょ~さぁ~い」から、これ約50年前の初演時と40年前の再演時だったらもっと地の底を這うような「ち~んさぁ~い、ちょ~さぁ~い」だっただろうにねぇ、と、そこだけ現白鸚の声音に脳内で置き換えしていたなど。
その死骸始末係の茶坊主珍才・重才、今回は宗之助と廣太郎。名題下以外の役者が他の役者運ぶのって滅多にないんでないかな。しかも2人で運んでるから結構重労働。流石に芝翫の畠山満家を始末するときは襖の向こうに転がす態だったけど←でも芝翫よりも重量級と見える亀鶴の土御門有世は運んでたなあ。案の定一番重そうだった(案の定って←
今月は手薄な座組ということもあって普段顔合わせしないような役者が一緒に出てたりするのが物珍しいんだが(幸四郎とバンカメなんていつ組んだっけ?)、といってそこで化学反応が起きる訳でなし。ホンがよければ役者がそこそこならどうにかなるって好例かなー。
あとホンもさることながらチラシよくよく見たら音楽担当の筆頭に芝祐靖氏の名前が!!! わあこれいかにも御所の雰囲気ってところで雅楽器使いまくりでしょ、と観てたら序幕の義満登場場面で笙と篳篥(勿論録音音源)が聞こえてきてありがちー、となったところで、三幕目冒頭で陪臚かよとwwwマジ陪臚。明国使者の歓待でこれから舞楽をお見せする云々てな台詞があったんで陪臚見せたんだと思うが音源は早只八拍子だから管絃だしーw明国使者(が再開以来2回目出演の由次郎で妙に似合ってたなど)が一通り挨拶したあとで聞こえてきてたのは平調調子とかで、何かもう芝氏の本気を見た思いというか。で、わあ伶楽舎だーとか思ってたけどよくよく考えたら初演時にはまだ芝氏は宮内庁職員だったから、てこた、えっもしかして音源は宮内庁楽部有志??? ちょっと貴重すぎやしませんかい???
大詰(四幕目)、義教は暗殺されるんでなくて自決になってたけど(まあ一揆になだれ込まれたからほぼ暗殺だけど)、能舞台開きで鵜飼の後シテで出るって設定で装束も着けて鏡の間で能面着けるところまでやってて、ほらこういう細かい描写も今の作家じゃryとなってたりしたが、鵜飼をぐぐってここで鵜飼を使った意図が腑に落ちてほらだから今の作家じゃryと再びなるなど。
ふむ、でも、義教は鵜飼の前シテのように反省かつ成仏できたか、というと、ね。

(ひとまず?

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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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