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日本

mujiの日記: 前進座五月国立劇場公演

日記 by muji

松竹系よりも一足お先に国立劇場さよなら公演した前進座。
かっぽれの背景が上手半分に正面から見た国立劇場、下手側に平川天満宮、と、あらこれ9月末の某イヴェントでこんなの使いそうじゃん? 前進座に先越されたね?wみたいな。tkそもそもかっぽれ自体松竹系は本興行で全然出してないんだしどうせお遊び演目にしろ天地会なりたぬき会なり出すったって稽古してるヒマなかろうしいっそ舞台に載せられるだけ載せて総出でかっぽれでお名残国立ってんでいいんじゃね?
 #って某イヴェントって何だよ←

閑話。
話に聞いていた、磯辺屋敷を出さない魚屋宗五郎。
というか序幕で弁天堂出して二幕目でいきなり宗五郎内なのも話飛びすぎというかwそりゃおなぎが語るからおつた殺しの様子は概ね知れるとはいうもののやっぱりでもねえ。
松竹系、というか劇団系だと全員のアンサンブルとどこで誰が何をするかの役割が手に取るように判って、それだけに慣れてない三吉だと目も当てられなかったりするが(って三吉指名してるし←)、前進座はその辺結構ごちゃっとしているというか。宗五郎が酔っ払い始めてからのあれやこれやをわさわさわさっという感じで進めていく。小道具片付けるにしてもこぼした酒を拭く態で手ぬぐい広げたついでに茶碗と煙草盆まで一緒に丸めて持ってっちゃう的な。おはまとがーがー始めた後ろから抜き足差し足で茶碗と煙草盆をかすめ取って慌てて定位置に戻る、みたいな劇団系の緊張感みたいなのはなかったねえ。
好みの問題だろうが、ひとつ間違うとバランスが崩れかねない劇団系の緻密なフォーメイションプレイよりは、前進座のある程度アバウトに見える進め方の方が案外自然に見えるかもしれず。それを歌舞伎というかはともかく。その意味では中嶋宏太郎の三公はボーダーラインだなぁ…ああ、自然といえば、國太郎のおはまは宗五郎が暴れ始めたのを抑えようとしてひっくり返されるときに派手な転び方をしてなかったっけ。だから裾を押さえるような、もしくははだけないように足を揃えてころりーん、てな、いかにもな転び方じゃない。宗五郎の着物の裾を掴んで引きずられる、なんてのもやらない。そもそも角樽を空にする経緯が、片口取られて直接飲み始めて、は劇団系と一緒だが、おはまと三公が止めようとした結果角樽傾けちゃって畳にこぼしまくって、やっとの思いで引き離したところで三公が角樽振って「空っぽだ…」的な仕草しておはまと顔を見合わせる、てな感じで。そのこぼしたのを這いつくばってなめなめした挙げ句三公から角樽奪って注ぎ口に指突っ込んで最後の一滴までなめ尽くす宗五郎、てんじゃあ、松竹系ならそこまで不様な宗五郎はやりたがらんだろうねー←

アバウトといいつつ、飲み始めた宗五郎を心配げに見守るおはま、片口の上に手ぬぐいというか布巾をかけてて、宗五郎に注いだらまたかけて、てなところはアバウトどころじゃない、むしろこの気遣いを松竹系が演らないってのが意外だったくらい。そりゃ当時の酒はゴミ吹き飛ばしてから呑んでたようなもんだけど更にゴミ増やさないように布巾かけるって、目にしてみれば全然おかしくない訳で。片口の用途からしたらいちいちそこまでせんでも、かもだけど、おはまとしてはせいぜい2杯程度で終わらすつもりだったはずで、余った分は角樽に戻したかもしれないしそのまま台所に下げたかもしれないし、であれば布巾かけるのはおはまの気配りだよね、と。
あっそうだ、いきさつがいきさつだからおはまのヒステリックな「三公! お前が注ぐからいけないんだよ!」がないんだよ! これも磯部屋敷を出さないのと同様にひとつの見識かも。
まあ、酒屋の丁稚が行儀悪いとか(待たされてる間にしゃがんで地面にいたずら書きしてるとか「毎度ありがとうございます」のいい方とか)はあるにしても、前進座ならではの見せ方だなあ、と。
なお弁天堂はほぼ学芸会なのでもっとがんばりましょう←
市太郎がここまででかい役初めてじゃないか、てな浦戸紋三郎で、出てきた横顔とか声とかがなーんかデジャヴ……進之介……素顔似てないのに……有之祐は、というかここの若女方はホント化粧をどうにかすればもっとかわいくなるのになあ。おつたよりもかっぽれで帯屋の道行を唄ったのが美声でびっくり。

(かっぽれはまあいいか(いいのか←

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