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mukk_hosoの日記: 貸借倍率

日記 by mukk_hoso

「買い残」は「将来の売り要因」であり、「売り残」は「将来の買い要因」であると申し上げました。つまり、「貸借倍率」は「将来の売り要因」と「将来の買い要因」との倍率と言い換えることができ、そこに目をつけて銘柄探しを行なう投資家もいます。ただし、この方法はリスクが高いので、ロスカットルールを実行できない投資家やリスク許容度が低い投資家は行なわないようにしてください。

「貸借倍率」に着目した銘柄探しの説明の前に、「貸借倍率」が「大きい」場合と「小さい」場合でどのようなことが推測できるかを説明します。

あくまで信用取引だけのことで考えますと、「貸借倍率」が大きいということは「買い残」が「売り残」を大きく上回り、言い換えれば「将来の売り要因」が「将来の買い要因」を上回っていると言うことができます。さらに「買い残」の株数が多い場合は、「買い方」の予想通り株価が上昇すれば、利益を出して売ることができますので回転が効いて問題ないわけですが、予想と反して上昇しなかった場合は、「買い残」の株数だけ「売り要因」があるわけですから、期日までに売らなければならない買い方は損失が出ない水準(もしくは最小限の損失で済む水準)で売りを出すことになり、上値が重い展開になったりします。
また、急落した場合には、「これ以上損失を増やしたくない」という焦りから、「早く売らなければ」という心理状態になり、株価水準に関係なく売りを出し、それがさらなる株価の下落を呼ぶいわゆる「投げ売り」という状態になります。

一方、「貸借倍率」が小さいということは「買い残」と「売り残」の株数が拮抗した状態であり、「将来の売り要因」と「将来の買い要因」が綱引きをしている状態と言えます。「貸借倍率」に着目した銘柄探しを行なっている人は、この「貸借倍率」が小さい銘柄の中から「残株数」が増加傾向にあって、さらに「残株数」が多い銘柄を投資対象に選び、「買い方」「売り方」どちらが有利なのかを判断し、有利と思うほうについていきます。そして例えば「買い方」につく場合の狙いは、「売り方の恐怖感」を利用するということにあります。

◇「売り方の恐怖感」を利用する
「貸借倍率」が小さい銘柄は大きい銘柄と比較して、将来「値上がりする」と予測している投資家よりも「値下がりする」と予測している投資家が多いということが言えます。
そして「値下がりする」と見ている「売り方」のリスクは株価の上昇で、株価は理論上無限に上昇しますから、何かのきっかけで株価が上昇した場合には「ここで買い戻さないともっと損失が拡大する」といった焦りを生み、早めに買戻しを行なう傾向が見られ、その買戻しがさらなる株価の上昇を呼ぶということになります。

「貸借倍率」が小さいということに着目した「買い方」は、このメカニズムを利用して、意図的に株価を上昇させ「売り方」の焦りを引き出し、さらにその焦りを煽るために「買い方」自身が買い進んでいきます。そして「売り方」は、ギブアップして買い戻すか、それともさらに「売り乗せ」するかを判断します。仮に、すべての「売り方」がギブアップした場合は、そこで損失を確定して買い戻すため「将来の買い要因」である「売り残」がなくなり、さらに上値を買う投資家がいなければ「将来の売り要因」である「買い残」が残ることで株価は天井を打つことが多いようです。

逆に「売り乗せ」を選んだ場合には、売るための株が必要となり、通常は証券会社から借りることになります。ただ、「売り残」の株数が相当増加した後ではその調達も難しい状況となり、「逆日歩」という手数料を支払って調達することになります。

「逆日歩」は「1株につき1日いくら」といった具合で手数料を支払わなければならないもので、例えば「逆日歩が1円」の銘柄を10000株売る場合は、1日10000円の手数料が、売り建てている間必要になり「売り方」にとっては大変な負担となってきます。こうなってきますと含み損を抱えている「売り方」は少しの上昇でも「追い証(追加の委託証拠金)」が発生することになり、資金的にもかなり辛くなってギブアップも時間の問題となってきます。

そして、ついにギブアップということになりますと最後の急騰を見せることになります。ギブアップした「売り方」は株価に関係なく「買い戻す決断」をします。そして、買い方はさらに買い進み、できるだけ上値で「売り方」の買戻しを誘います。つまり「売り方」の買戻しが「買い方」のさらなる買いを呼び、それがまた「売り方」の買戻しを誘うといういわゆる「踏み上げ相場」となるわけです。

少々偏った話し方になってしまいましたが、「貸借倍率」に着目した投資を行なう人はこのようなことをイメージして銘柄を探します。もちろんこの通りとならないことが多々あり、言えることは、「貸借倍率」が小さくて「残株数」が多い銘柄は、一方向に動き出した場合に、とんでもない動き方をするケースがあるということです。それがどちらに動くのかは、動いてみなければ分かりませんので、堅実な「財産構築」のための株式投資を行なっている多くの個人投資家の方は、このような銘柄には手を出さないほうがよろしいと思います。
しっかりとチェックすれば避けられる銘柄ですから、大怪我をしないように気をつけましょう。

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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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