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mukk_hosoの日記: 先物取引

日記 by mukk_hoso

◆知っていても損をしない豆知識(7)~先物取引
今回は、先物取引についてお話します。先物取引とは、「ある商品の売買において、あらかじめ定められた将来の期日に受け渡すことを定め、その受渡価格は現在の相場で決めてしまう契約」ということで、様々な商品で取り扱われています。
代表的な「先物取引」といえば、「商品先物取引」であり、「原油」「ガソリン」などの資源商品や「大豆」「小豆」などの穀物商品、また、「金」「プラチナ」などの貴金属商品などが取引されており、その商品を取り扱う業者の価格変動リスクを抑える役目を担っています。

株式市場においても「先物取引」は有効なリスクヘッジ手段として活用されており、もっとも大きい市場は、1988年9月より大阪証券取引所で取引されている「日経225平均株価」を対象とした「日経225先物」取引です。「日経225先物」以外にも「TOPIX(東証)」「日経300(大証)」などを対象とした先物が上場していますが、流動性や取引高において「日経225先物」に劣り、日本の株式市場で「先物」というと「日経225先物」を指すことになります。

◇「日経225先物」の概要
「日経225先物」の取引概要は次の通りです。
・対象商品・・・日経225平均株価
・取引単位・・・1枚(1枚の約定代金=先物価格×1000倍)
・呼び値・・・10円
・取引時間・・・9:00~11:00、12:30~15:10
となっています。

本日4月25日前場の終値は11080円でしたが、将来株が上昇すると見た投資家が先物を1枚買い付けた場合、「11080円×1000×1枚=11080000円」が約定代金となるわけですが、投資家は、この約定代金を支払う代わりに「委託証拠金」を納めることで取引することができます。
現在、「委託証拠金」は、「SPAN」と呼ばれるCME(シカゴマーカンタイル取引所)が算出する独自の証拠金計算方法を採用しています。これによると、本日現在の「委託証拠金」は先物1枚当たりの取引で24万円となっており、実際に「日経225先物」を取引したい投資家は、この1.3~1.5倍程度(証券会社により異なります)の「委託証拠金」を取引証券会社へ納めることで売買が可能となります。

また、3・6・9・12月の第2金曜日の前営業日が取引最終日となる限月取引が採用され、、直近の5限月が上場されています。例えば、本日4月25日でいうと2005年6月限・9月限・12月限・2006年3月限・6月限の取引が行なわれていて、2005年6月限の取引最終日は6月第2金曜日の前営業日である6月9日と定められ、この日までに反対売買による差金決済をしなかった場合は、翌金曜日の寄り付きで最終的な決済をすることになります。
この金曜日の寄付きによる決済値のことをSQ(スペシャルクォーテーション)値と呼び、日経平均採用銘柄のすべての寄り付きの値段を基に算出しています。

◇「先物取引」を使った投資手法
「先物取引」は目的によって投資手法が異なってきます。その投資手法によって株式市場に大きな影響を与えることがあり、その当たりのことを簡単に解説したいと思います。

・『ヘッジ取引』
もともと、「先物取引」が生まれたのはこの「ヘッジ取引」を目的としたことからでした。「ヘッジ」とは“回避”のことであり、株式取引に欠かせない「株価変動リスク」を“回避”することです。
「ヘッジ」には「買いヘッジ」と「売りヘッジ」があり、この「ヘッジ」をするからには何らかの現物ポジションを持っていることになります。
例えば、現物株式を大量に保有している投資家が、長期的には上昇相場を予想しているものの、目先調整があるかもしれないと考えた場合には、この現物株式を保有したまま、「日経225先物」を売り建てて「ヘッジ」します。予想通り、株式市場が調整したときには保有している現物株式は評価損を抱えることになりますが、「先物」を売っていたことで下落による利益を得ることができますので、トータルではプラスマイナス“ゼロ”ということになり、「ヘッジ」が成功したことになります。
大量に有価証券を保有する機関投資家などが主に使っている手法で、「先物取引」の基本となるものです。

・『裁定取引』
「裁定取引」という言葉はどこかで耳にしたことがあると思います。これは、「現物価格」と「先物価格」が、「あらかじめ定められた期日には一致」するというところに着目した投資手法で、株式市場に大きな影響を与える投資手法の代表的なものです。
「先物価格」には、教科書的に言いますと金利の分だけ現物価格より割高になるという「理論価格」というものがあります。本来であれば今支払うべき約定代金を、将来の期日まで支払いを延ばすことに対する金利負担といった捉え方であり、期日までの金利を上乗せした価格が「理論価格」と言えるわけです。

では、実際の「株式市場」においてこの「理論価格」通りの「先物価格」で取引されるかというと決してそういうことではなく、あくまで「先物市場」における「需給関係」で売買が成立し「先物価格」が決定されます。
そうすると、「先物価格」が「理論価格」以上に割高になる瞬間があり、このときに「裁定取引」の投資チャンスが生まれます。
その時、「割高な先物価格」に対し「割安な現物価格」ということができ、「割高な先物」を売って「割安な現物」を買うということを同時に行ないます。
例えば、日経平均現物が11000円の時、金利を乗せた「先物理論価格」が11020円だったとします。にもかかわらず、実際の「先物価格」が11040円だとした場合、11000円の現物を買い付けて11040円の先物を売り、「裁定取引」のポジションを作ってしまいます。こうすることで、前述したSQ値による決済を利用することで相場の上下に関係なく40円の鞘を得ることが可能となります。

今回は金利負担が20円ありましたが、それを差し引いても20円の実入りがあったことになり、この「裁定取引」のポジションを作ってしまえば、その後の相場がどうなろうが利益が確定することとなり、金利が“ゼロ”といっても過言ではない現況においては「裁定取引」のポジションを作ることはそう難しいことではないようです。

この「裁定取引」のポジションを「作る際」と「決済する際」に株式市場への影響が大きく出ることになり、「作る際」には現物株式市場への「買い圧力」が大きくなり、「決済する際」には逆に「売り圧力」が強まることとなり、相場の波乱要因となることが少なくありません。

よく、SQ算出日が近づくと「裁定取引」の動向が報じられるようになりますが、これは、SQ算出日において現物株式の「売り圧力」が強まることを危惧しているからです。

「先物取引」は少ない委託証拠金で行なうことができる「ハイリスク・ハイリターン」の典型的な商品であり、個人投資家の中では取引されている方は、まだまだ限られた上級者と言えます。ただ、この「先物取引」が市場に与える影響を考えますと、知らないよりは知っておいたほうが良いと思われます

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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

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