パスワードを忘れた? アカウント作成
573139 journal

mukk_hosoの日記: 過去最大の失敗談

日記 by mukk_hoso

「負けるべくして負けてしまった」過去の原因を冷静に分析してみれば、そこには「勝つためのヒント」が隠されていることが分かります。本日は、あえて、株式投資での失敗を具体的に説明することで、株式投資で勝つために必要なことをあらためてレポートしています。チャートとあわせてぜひ以下の本文をご覧ください。

◆最初で最後の“過去最大の失敗談”
株式投資の失敗談を話すことは、とても勇気が必要です。しかし、最初で最後になると思いますが、この失敗談を「反面教師」にして、皆さまの株式投資のお役に立てていただければと思います。なお、『失敗から学ぶべきポイント』も解説してみました。

(1)まず、下記のチャートをご覧ください。皆さまはこのチャートをご覧になって「買い」と判断されますか?それとも「売り」と判断されますか?

▼チャート(1)はこちらをクリック。

(2)当時(まだ証券会社の営業マンでした)、今のようなケンミレ流の「割安株」という概念は勿論持ち合わせていなかった頃、それでも「横ばいのボックス相場の底値圏」との判断で、まずは現物で「買い」ました。なお、厳密に言いますと、「買った」のは私ではなく「お客様」ですが、その後、思惑通りに株価は上昇しましたので、首尾よく「利喰い」できました。

▼チャート(2)はこちらをクリック。

(3)しかし、株価は一瞬下押ししたものの、すかさず反発しましたので、「ここは下押すはずだから」ということで空売りしました。

▼チャート(3)はこちらをクリック。

今回は「失敗談」です。したがって、ここで学ぶべきことは『出来高を伴った株価の上昇は、横ばい相場の上限を突き抜ける可能性が高い』ということです。実際、ここからこの銘柄の上昇相場が本格的にスタートすることになりました。しかし、後から気が付く訳ですが、実はまだ「序章」に過ぎない上昇第一波でしかなかったのです。

(4)この銘柄は、1990年のバブル相場が弾けた後で多くの個人投資家が自信を失いかけていた頃に、「風の如く」登場した某大物仕手筋が介入した銘柄でした。もちろん、仕手株であることは空売りする時点で既に分かっていたことですが、いくら仕手株とは言え、「下がれば上がる、上がれば下がるだろう」と思っていました。そして、ここで二つ目の失敗です。何をしたかと言いますと、「空売り」で「ナンピン」し続けました。つまり、売り上がりです。

▼チャート(4)はこちらをクリック。

ここで学ぶことは『明確な投資戦略のないナンピンはしない』『ロスカット基準を持って、冷徹に実行すれば損失は最小限に限定される』ということです。しかし、当時の私が「ナンピンはスカンピン」ということを学ぶには、まだまだ時間を要しました。

(5)株価は1000円を越えてなお上昇を続けましたが、600円台からスタートした株価が2倍の1200円台になるとさすがに買い方も利益確定を行ったようで、株価はやっと上げ止まりました。建て玉の大きな評価損を抱えながら、ここまで辛抱しつつも「運良く最後に高値でナンピンしたのが奏功」し、これも運良く損益は「思ったより軽症」で決済することができました。

▼チャート(5)はこちらをクリック。

しかし、ここで三つ目の失敗です。「今度こそ、上がったので下がるだろう」という思惑に加えて、「やられた損は損した銘柄で取り返す」という意味の無い意地を張って、再び空売りしました。

ここで学ぶことは『意地になればなるほど、冷静な投資判断を阻害する』ということです。そして、「思ったより軽症で済んだ」ことが、この後の「重症のきっかけ」を作ったのです。

(6)仕手株とは言え、横ばい相場の上限を突き抜けたことによって『新しい上昇相場に突入した』こと。短期間で急騰したとは言え、まだ『初押し』だったこと。何よりも、多くの自信喪失した個人投資家に活気を与えた銘柄ゆえに、上昇を望む声は多くありましたが反対に下落を望む声はほとんどなかった『株式市場のスター銘柄』だったことなど、冷静であれば気が付く判断が意地になったことで欠落していたようです。そして、ここから上昇第二波が始まりました。

▼チャート(6)はこちらをクリック。

ここで学ぶことは『大きく上昇した後に調整して、下げ止まる可能性が高い株価で下げ止まった銘柄は、再び上昇する可能性が高い』ということです。この銘柄も600円台から1800円台まで1200円近く上昇した後、「上昇幅の1/3押しの約400円」下げた1400円近辺で下げ止まって上昇しました。

(7)株価は上昇第2波でも押し目らしい押し目を作らないまま、上昇第3波でさらに上昇し、やっと株価は上げ止まりました。

▼チャート(7)はこちらをクリック。

本来であれば、1回目に続いて2回目も失敗した訳ですから、このタイミングですべての売り建て玉を決済すべきでした。しかし、今回の調整は過去の調整と比べて大きな調整となったことで「もっと下がるだろう」と判断したこと、前回とは異なり「下がっても建て玉に大きな評価損を抱えていたこと」で、結局、決済することができませんでした。

(8)私と同様に、ここまで踏ん張ってきた売り方はほぼ全滅状態でしたが、既存の売り方の間では「もうこれ以上の株価上昇には耐えられないので決済する投資家」と、ここで踏ん張ればもう少し評価損が小さくなるのではと考えて「決済すべきかどうかと判断に迷った投資家」も多かったようです。しかし、新規の売り方が「ここからなら売り建てても大丈夫だろう」ということで、揉み合い反転したタイミングで『新たな空売り』を仕掛けてきたのです。

▼チャート(8)はこちらをクリック。

そして、本当の不幸はここから始まりました。ご覧頂いているチャートでは信用残が記載されていませんが、買い方は某大物仕手筋が付いているという安心感もあって「さらに買い増し」した以上に、売り方は株価の調整が大きかった分「売り残が積み上がる」という事態になりました。その結果、信用倍率が一気に縮小して「限りなく1倍」に接近したのです。いわゆる「信用の取り組みが良くなった」という状態です。

(9)「泣きっ面に蜂」という言葉があります。しかし今回は蜂は蜂でも「泣きっ面に熊蜂」でした。とうとう「信用倍率の1倍割れ」、「逆日歩が毎日発生」、「追い証も毎日発生」となりました。文字で書くと大したことないと思われるかもしれませんが、株価が上昇するたびに評価損が見る見る膨らむだけでなく、本来は信用金利の受け手であるはずなのに、市場に流通する株券が急速に減少した結果、逆に売り手が品貸料として逆日歩を払わなければならないのです。

通常、逆日歩は1株当たり3銭や5銭程度ですが、この銘柄に限っては「おそらく後にも先も史上最大の仕手株」だったために1株当たり1円以上で毎日発生するのです。1千株なら1000円で済みますが、1万株なら10,000円です。逆日歩が3円で3万株なら90,000円が毎日徴収されるのです。そして追い証、これは痛いです。評価損が膨らむごとに「担保割れ」になり、割れた担保分の現金か株券を差し出さなければなりませんでした。それでも株価が上昇すると「すぐに担保割れ」になりますので、「毎日が追い証」になってしまうのです。例えるならば「真綿で毎日首を絞められる」状態ですので、並の神経の投資家ではとても耐え切れるものではありません。

▼チャート(9)はこちらをクリック。

しかし、蜂は「熊蜂」だけではなかったのです。とうとう、泣きっ面に「スズメ蜂」がやって来ました。「信用規制銘柄」に指定されたのです。

(10)信用取引の規制とは、投機色が強まって株価が過熱した場合に証券取引所と大蔵省(当時)が「公正な株価と投資保護のため」に行う規制のことです。規制手段しては「委託保証金率の引き上げ」「委託保証金の一部現金徴収」「代用株券の担保掛目引き下げ」などがあり、過熱感に応じて規制を使い分けますが、この銘柄につきましては『すべて実施』されました。

さすがにこの規制は強烈に効きました。さらに、証券会社も役所に見習って自己規制を行いました。「新規建ては、その都度顧客から誓約書を徴収」し、その上で「売買注文は売買審査部の許可」を得て、実際の売買注文はコンピューターではなく「場電でのみ執行」となりました。

信用規制は過熱感を冷まして投機色を薄めることが目的ですから、一般的に「売り方、買い方ともに手仕舞い」を誘います。しかし、株価が大きく上昇した分、買い方には「余裕」がありましたが、一方の売り方は誰が見ても「既存も新規も壊滅状態」でした。そして株価は最後の上昇を始めたのです。つまり、『売り方の踏み上げ相場』です。

▼チャート(10)はこちらをクリック。

そして私とお客様もここで力尽きました。

結果的に、この銘柄は上昇率で1254%と上昇日数で67週という「仕手株史上でも最大級」の大相場になりました。「そのような銘柄だったから、嘘みたいに絵に描いたような失敗したのではないか」「空売りだから失敗したのではないか」と思われるかもしれません。しかし、「買い」であれ「売り」であれ、この失敗には多くの『負けるべくして負けた原因=勝つためのヒント』があります。

・『明確な投資戦略のないナンピンはしない』
・『ロスカット基準を持って実行すれば、損失は最小限に限定される』
・『意地になればなるほど、冷静な投資判断を阻害する』
・『大きく上昇した後に調整して、下げ止まる可能性が高い株価で下げ止まった銘柄は、再び上昇する可能性が高い』

また、強いて信用取引の空売りについての注意点を挙げれば、
・「買い残」および「売り残」とも、急激に増加した銘柄は人気銘柄なので、株価は新しい上昇トレンドを形成する可能性が高い
・さらに「買い残」および「売り残」とも急激に増加した結果、「信用倍率が急接近した銘柄」は踏み上げ相場になる可能性が高い

当たり前のことかもしれませんが、たったこれだけのことを守るだけで、「失敗しない」→「投資資金を次の株式投資に使うことができる」→「売買回数を増やして投資効率を高めることができる」という好循環を作ることができるのです。

typodupeerror

物事のやり方は一つではない -- Perlな人

読み込み中...