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naka64の日記: 「N95マスク」の正体(第2版) 2

日記 by naka64

8日の日記をかなり直した。記事自体単なる個人的な見解であること、将来もどんどん書き換わる可能性のあることはもちろんだが、斜体部は特に個別の証拠がない推測であることを付記しておく。

厚生労働省がWHOの文書を翻訳するときに「N95マスク」という言葉が飛び出してくることがある。
で、健康局結核感染症課や医政局経済課が「画期的衛生材料」と思っているらしい(んでなきゃこんな通知は出ない)この「N95マスク」だが、正体はアメリカのNIOSHのマーキング。しかも、濾過すべき粒子の大きさを除けば微生物関係の特別な対策に基づく評価なんぞ何もない、ただの防じんマスクのものだ。住友スリーエムが載せている規格の国際比較によると、要は「米国内の最低の規格」でもある。とはいえ、「着用者内在の病原体を振りまかない」ことを目的としているガーゼマスクや外科用マスクと違い、「着用者を保護すること」が目的のマスクであることは間違いない。
SARS勧告仏語版でもそのまま「N95」となってはいるものの、最初に言い出した本人は「着用者の保護を考えているのだったらせめてその部分で評価されているものを使え」というだけの意味で言っている可能性が強い。
日本で粉じんの捕集効率95%以上のものと言えば、日本国内の新規格(平成12年労働省告示第88号による改正後の昭和63年労働省告示第19号)で/[DR][SL][23]/に該当するものを使えば大丈夫だろう。
規格の差が問題になる環境ないし使用法がありうることは否定しない(わたしにはどんなものかを掲げることは今のところできないけれど)が、「医療の場面ないし感染症対策の場面において、他の問題をはらまずにその環境ないし使用法自体が存在する」という事態は想像しがたい。

[第2版前のUpdate 03-04-10 14:10]
新型肺炎:「N95マスク」十分な供給と確保を 厚労省依頼[毎日新聞]
うがあ、どうにもならん。
[第2版前のUpdate 03-04-10 22:21]
N95マスク等の感染防止のための器材の確保について(依頼)
施行しようとしたらマスク規格の問題に突き当たるから、受け取った県職員も困るだろうな…。

[Update 03-04-12 02:30]
こんな検索を掛けてみると、WHOも植物火災を扱った文書の中(このファイルの29枚中15枚目(61ページ))に

The selection of a NIOSH- or CEN-approved respirator would depend on the availability within the specific region or country. There are also other agencies that approve respirators in different countries and their selection will depend on the local current standards.

と書いていて、この種のAdvisoryは適宜国内規格に読み替えることを期待しているわけで、実際イギリスの4月7日版ガイドラインはEU指令引きで書いていた。(11日版はWHO勧告直書きになったが。)
一方ではインドネシアではびこっている“なんちゃってN95”にWTOジャカルタ事務所の研究者が「WHO指定のものじゃないと効果はない」と言明したという情報もある(あれ?Googleで再検索できない…)(多分、品質保証抜きだから、ということなんだろうな。そうなると防じんマスクですらないわけで、この研究者の立場なら誰もが同じことを言うだろう。)

[Update 03-04-12 10:17]
WHOが国情を考えた情報発信をしないと、どうしても個々の政府の対応は消費者マインドに押し流されるなぁ…。
細々とメモを集約する方式で当面行きましょう。
なお、フランスの4月3日版(4/12 10:17時点ではこれが最新の模様)は

Pour le personnel de bord s’occupant de ce passager, en cas de contacts rapproches,
mettre un masque de protection respiratoire de norme FFP2 et une paire de gants en vinyle non steriles jetables.

と、EU指令式の記法に依っている。EU各国の対応はhttp://europa.eu.int/comm/health/ph_threats/com/sars/links_sars_en.htmからたどれる。

[Update 03-04-15 19:34]
ひええええ

Invasive diagnostische Massnahmen (z.B. Bronchoskopie) erfordern daruber hinaus besondere Vorsichtsmassnahmen wie das Tragen von Schutzkleidung, einer geeigneten Atemschutzmaske (z.B. FFP 3) und einer geeigneten Schutzbrille (oder eines anderen geeigneten Schutzes vor Spruhnebeln/Tropfchen/Spritzern) beim Untersucher und dem Assistenzpersonal (zur Beschaffung von Schutzmasken: siehe z.B. www.baua.de/prax/abas/anbieter.pdf).

わたしゃドイツ語全然分からないんですが、FFP3ですか、5割増で息苦しいんですな…。

[Update 03-04-26 07:40]
WHO 院内感染対策準則が更新されている。24Apr版のマスクへの言及箇所を抜粋すると、

This should where feasible be provided at *P100/FFP3, or P99/FFP2 filter level (99.97% and 99% efficiency respectively). *N95 filters (95% filter efficiency) also provide high levels of protection and could be worn where no acceptable higher protection alternatives are available for example staff working in triage areas, prior to isolation.
[中略]
*N/R/P 95/99/100 or FFP 2/3 or an equivalent national manufacturing standard (NIOSH (N,R,P 95,99,100) or European CE EN149:2001(FFP 2,3) and EN143:2000 (P2) or comparable national/regional standards applicable to the country of manufacture.

日本ではEU流FFP2該当がDS2/DL2、米国流P99該当がDL3/RL3(日本規格の検定は**3で1000の粉じんを999止めることが条件。だからP100作るつもりでないとDL3/RL3通るものは作れないんだが…)。でも、あれ?捕集効率の基準値はFFP2で94%、FFP3で99%のはずなのだが。

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