nameforslashdotの日記: よそ様の日記を転載するということを思いついた模様
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AM 03:19 ばいばい
お通夜行ったよ
そんでものすごい勢いで連休前のぶんの仕事を終わらせて、
そのあと台風の中飛行機で帰省して遊んでまた東京へ戻ってきたー
日記かなり空いたな
自分のためにお通夜のことをいちおう書いとく
お通夜は東京からたいへん遠い所でおこなわれ、まるでなんだか小旅行にでも行くようなふしぎ気分
こんなにノンビリすてきな所で黒沢君はすくすく育ったんだなあと思いました
胸をモヤモヤさせながら見た棺の中の黒沢君は寝息が聞こえてきそうな顔つきで
みんなで「うそみたいだよ」「おい起きろ」とか言いながら
コンコン叩いて起こそうとしていたよ
起きてくれるわけないのにさー ばかだよねー
でもほんとうに、えい!とかつねったら起きそうって思うぐらいだった
みんなこんななのかなあ ふしぎだった
顔のそばにはいつも黒沢君が吸ってたマルボロが添えてあった
最初悲しかったのだけど、黒沢君のやさしい顔を見ていたら
彼の旅立ちを見送らないでどうするんだみたいな気分になってきた
それに、いつまでも泣いていたら黒沢君に怒られそうだ
お葬式には行けなかったのだけど、あきらめはつきました
いつまでもわたしたちの心のそばに。
PM 09:51 会社の子が亡くなりました。25歳でした。
営業で売れて売れて笑っちゃうぐらい稼いで来る黒沢君は
新聞社から取材させてくださいと言ってくるぐらいの凄腕さんでした。
載った新聞はわたしが昼休みにサンクスで買ってきて掲示板に貼って
みんなで弁当つつきながら新聞眺めて「なにこの顔!」「手つきがヘン!」とマネして遊んだり
「となりの記事がよりによってテレクラの話題!」とかからかったりしました。
そんでも黒沢君は嬉しそうにニコニコしてました。
そのあと新聞社の人から謝礼と共に「ふつうああゆう話題で新聞に載った人は
『あの人の連絡先を教えてください』って女の子から電話がかかってきたり
するもんですけどねえ~一本もかかってきませんでしたね~」
と連絡があった時はさすがに落ちてました。
きのう会社に行ったら社内が騒然としていて、そのただならぬ空気に驚いて
「どうしたんですか」って聞いたら
「黒沢君がね、日曜日、交通事故で…」
ってミカさんが声を詰まらせてそのことを教えてくれました。
わたしはまったく理解できなくて無言でぼんやりとフロアを眺めました。
このあいだ社長賞でニューヨークへ研修旅行に行って帰ってきた
ばっかりなのに。
おみやげももらったのに。
ニューヨークにいる間好物のとんかつが食えなくて、帰ってきた途端
「とんかつ食いに行きましょうよ」って
フロアのそこら中の人を誘ってみんなでとんかつ食べに行ったのに。
でも仕事で黒沢君の取引先から何度も何度も電話がかかってきて
やりとりをしている内に「しっかりしなくては。」と思ってわたしは頭の中を整理し始めました。
しかし整理してもしてもわたしは黒沢君はきっとニューヨークへ忘れ物を
取りに行ったんだ、くらいにしか思えないのです。
事故、と言っても相手がトラックだったことと即死だったということしかわからない。
黒沢君が誰かと一緒だったのか、車に乗っていたのか、歩いていたのか、そもそも何時にどこで、
とか全然情報もないままです。こんなの信じられないに決まってるじゃんかよ。
でもわたしがこんなことをいくら考えたって時間は過ぎるし
黒沢君のかわりに誰かが仕事をしなくちゃいけない。
さっきぎょうださんに電話をしたら
「なんかさあ、黒沢君もきっと『自分が死んだんだ』ってわかってないと
思うんだよねー。」
って言ったので、ふたりでちょっとだけ笑いました。
きっと黒沢君の心は今日もふつうに7時半に出勤してきていたのかもね。
黒沢君はわたしに「なるほどですねー」というヘンな口癖をうつして去っていきました。
あとニューヨークのおみやげのマニキュア。
金曜日にわたしが残業していた時は「残業手当をあげましょう~」と言って
踊りながらビスコくれましたね。
しかしわたしも明日のお通夜であきらめをつけないといけません。
あんたはいままで働きまくったんやからゆっくりお休み。
残りの分はわたしらがなんとかします。まあなんとかなるやろ、黒沢君、お疲れ様。
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