nontanの日記: スケジューリング(1) 4
革新的生産スケジュール入門(佐藤 和一著)
パーソナル・スケジュール
旅行のスケジュール
普通我々が複数の手段を組み合わせて移動するときには、そのなかで一番ボト
ルネックとなる移動手段に焦点を合わせてスケジュールを組む。
時間的に長くかかるとか、本数・便数が少ないうえに代替手段がないとか、発
着時間がなかなか時刻表どおりにいかないとかいろいろな問題のある部分の前
に時間的な余裕をおくことで旅行のスケジュールを守ろうとする。
律速過程:化学用語で反応が複数の過程を経て進む場合に、そのなかで一番速
度の遅い(時間のかかる)反応をいう。その過程が全体の反応速度を律するので
律速過程という。
ボトルネック:プランを立てるうえで自由度が少ない部分という意味。一番問
題がでそうな部分。
律速過程(ボトルネック)の前に時間的な余裕を置くことで、プラン全体を予期
せぬ出来事から守れというのがスケジュールの大原則。
ボトルネックとは、プランを立てる上で自由度が少ない部分ともいえる。
自由度とは我々が予期せぬ出来事に対応する余裕・能力を意味している。そし
て我々は経験的に、自由度を最大限確保するようにスケジューリングすること
を身につけている。
予定表
見開きが月単位や週単位のカレンダー型予定表は日時のはっきりした予定、ア
クティビティやイベントを書くのに都合よくできている。
アクティビティとは始まりと終りの日時が明確に決まった出来事。
イベントというのはあるプロセスが何らかの状態にたどり着く瞬間を意味する。
イベントの中でも重要な意義を持つものは、マイルストーン(里程標)と呼ばれ
る。アクティビティは始まりと終りがあって長さを持つ、イベントとマイルス
トーンは瞬間であって時間的長さを持たない。
はっきりした日時を持つアクティビティやイベントはカレンダー型の予定表に
書き込みやすいが、提出日だけ決まっている宿題などは書き込みずらい。
それでカレンダー型予定表はTODOリストを併用しなければ完全ではない。
TODOリスト
TODOリストというのは自分のかかえている仕事の小さな単位(タスク)を列挙し
たもの。タスクは普通、完了すべき日時が決まっているので、リストにまとめ
て完了したものから消していく。TODOリストにあまり大きな仕事を書くと、い
つまでたってもリストから消えてなくならないので、心理的にいらいらするし、
進捗も見えないために、あまりスケジュールコントロールの役にたたない。
そういうときは1・2週間の小さなタスクに分割する。
TODOリストに一つのタスクを書くときは、見出しにタスクの説明を名詞だけで
書かずに目的語と動詞を含む短いワンセンテンスの文章で書く。
それから着手日と納期、優先度、翌日に持ち込みできるか、リピート性がある
か、タスクに関する捕捉的なメモを書き込む。
ガントチャート
カレンダー型の日程表とTODOリストを同時に表現する方法がガントチャートで
ある。ガントチャートは横軸に時間軸をとり、縦軸にタスクまたはリソースを
とる。タスクの開始時点と終了時点のあいだに線をひく、イベントやマイルス
トーンは瞬間なので長さのない点で表す。
実作業をする期間を実線で表し、なにもしていない期間を点線で表す。
点線部分は時間的余裕を表しフロートと呼ぶ。
ガントチャートを横に見れば、一つのタスクがいつからいつまでかかるのかが
わかり、縦に見ればある時点で自分がかかえているタスクの数がわかる。
さらにガントチャートは、タスク間の順序や依存関係を、横線と横線を結ぶ縦
の線で表すことができる。
スケジュールにおける自由度の原則
タスクにフロートがある場合、いつ手をつけるのが一番いいか。
最早着手日:最も早く着手できる日、Earliest Possible Start Time=EPST
最遅着手日:最も遅く着手できる日、Latest Possible Start Time=LPST
最早着手日から最遅着手日の間で選択肢が5つある場合、選択肢が一つしかな
い場合を自由度ゼロと考えるので、着手日に関する自由度が4と考える。
後続のタスクがある場合、先行タスクの着手日の決め方で後続のタスクの自由
度を勝手に消費してしまう場合がある。
先行タスクは後続タスクのために最早着手日に着手する場合、後続タスクは飛
び込んでくるかもしれない未知のタスクのために空白をとぎれとぎれにとるよ
り連続してとったほうがいい。空白はなるべく連続して取り、タスクはガント
チャートの左端か右端に寄せて日程を決めた方が良い。
フォワードスケジューリング:タスクを最早着手日に合わせて決めるやり方。
順序関係のあるタスクのうち最初のものを最早着手日に始める。そして、次の
タスクを間髪をおかずにすぐ着手して前倒しに早め早めに計画していく。
このやり方のよい点は、後ろに余裕をとっているので思わぬアクシデントに強
いということ。
バックワードスケジューリング:納期からさかのぼって最遅着手日を決めてい
くやり方。タスクに順序関係がある場合、最後のタスクの最遅着手日を決めそ
れに合わせて最遅着手日をさかのぼっていく。
このやり方のよい点は現在はいっているタスクよりも納期がすぐくる突発的な
飛び込みに対応する余力があること。
フォワードスケジューリングを選ぶかバックワードスケジューリングを選ぶか
はポリシーの問題でどちらかが正解ということはない。
複数のタスクがあり、それらのあいだに順序関係や依存関係がない場合は、ど
こに律速過程(ボトルネック)があるかを見極めることが大切。自由度が最小の
律速過程を見出し、律速過程より上流ではフォワード、下流ではバックワード
でスケジューリングすることが原則。
律速段階には時間的余裕を持ってたどり着くようにする。この余裕を保護バッ
ファという。
最小自由度の三原則
1、スケジューリングにおいて、等価な選択肢を選ぶときには、他のタスクの
ために、自由度消費を最小にとどめるような選択肢を選べ
2、スケジューリングにおいて、等価な選択肢を選ぶときには、飛びこんでく
るかもしれない未知のタスクのために、自由度消費を最小にとどめるような選
択肢を選べ
3、複数の並列なタスクを対象にする場合は、自由度最小のタスクからスケジュー
リングを考えよ
計画立案の3ステップ
1、どのようなタスクが必要か考える(Identify tasks)
2、タスクをリソースに割り当てる(Assign resources to tasks)
3、時間表を作成する(Create timetable)
「なにをするべきか」という指示を受け取って
・「何を」(部材)
・「誰が」(作業者リソース)
・「どこで」(設備リソース)
・「何を使って」(ツールリソースないし型リソース)
・「いつ」(着手順)
・「いかに」(工順)
という5W1Hに変換する作業がスケジューリングだといえる
計画は客観的・数理的な予測の部分と、主観的・経験的な意志決定の部分との
2種類の仕事からなりたっている。
将来予測にはいつも不確定性がつきまとっている。意志決定というのは不確定
性のもとで賭けをすることである。
計画して実行したら評価をしなければならない。意志決定の前提には、さまざ
まな仮定や仮説がある。評価とはこの仮定や仮説に対する検証の仕事で、仮説
を検証して磨き上げることによっと真理に近付くという考え方である。
プロジェクトスケジューリング
プロジェクトスケジューリングの中心となるのはPERTとCPMと呼ばれる計画手
法である。
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新OC七つ道具にもアローダイヤグラムがあり、効率よく計画を
進めるための判断や処置に使えるが、もっと基本的な部分から
スケジューリングを知りたいと思っていたので読み始めている。
ザ・ゴール (スコア:1)
生産よりの本なので、自分は設計の部署にいるのですが読んだことは実行できないのであまりメリットは少ないです。しかし、仕事の進め方に当てはめてることにして、考え方は参考にしています。
ただ、職場ではまだまだ下っ端でなまいきなことはいえないので、さりげなく実践しているつもりです。あの人や仕事のこの処理はボトルネックとか、、、
Re:ザ・ゴール (スコア:1)
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今日、買い物ついでに本屋に立ち寄って探してみたらありました。
「ザ・ゴール」「ザ・ゴール2」「チェンジ・ザ・ルール」と同じ著者の本が
並んでいたので、まとめて買いました。
今「ザ・ゴール」を三分の一くらい読み進めています。
おもしろいねえ、今晩中に読んでしまうと思います。
TOC関係の本はなんとなくおもしろくなさそうな気がしていたので、
nogさんのコメントやアマゾンの書評がなければ読まなかったと思います。
ありがとう。
Re:ザ・ゴール (スコア:1)
でも、「チェンジ・ザ・ルール」は期待はずれでした。テーマも、ERPなSI企業の話であり前2冊とは毛色が違うということもあってか、「ザ・ゴール」「ザ・ゴール2」ほど感銘はうけませんでした。「チェンジ・ザ・ルール」は最初の数ページ(本編に入る前のERPなSI企業の現状説明とか)を読んでおけばいいような気がします。
3冊とも、今、手元にないので記憶だけで書いているので間違っているかも知れませんが。
written by こうふう
Re:ザ・ゴール (スコア:1)
読んでいる途中で、これはトヨタ生産方式の本か?と思いましたが。
部分最適と全体最適の問題は大変悩ましい問題なので、非常に参考になりました。