nontanの日記: なぜか「仕事がうまくいく人」の習慣
第4章、すぐに計画する
計画をたてる目的のひとつは、仕事を明確にして、長期はもちろん、一日の作
業まで、自分が何をするべきかを知ることだ。多くの人は計画というものを、
特に自分自身の仕事について、ほとんど立てていない。
職場に向かって車を運転しているときや、シャワーを浴びているときに、頭の
なかで考えていることを、仕事のための"計画"と呼ぶ人もいるが、これはまち
がいだ。仕事について考えていても、とても計画とは言えない。明確性がない、
非生産的な考えだからだ。
どんな計画も、およそ時間のむだだと感じる人もいる。計画に費す時間からは、
たいした利益が生まれないと言うのだ。効率の悪い計画を立てているなら、そ
ういうこともあるだろう。実行できなければ、計画もむだになる。用意した計
画は、実行され、達成されなければ何にもならない。
仕事でストレスにさらされている。やることが多すぎるのに、時間が少なすぎ
る。仕事が手にあまる。あるいはいちばん重要なことを達成していない。
こんなふうに感じるのは、計画が甘いか、まったく計画をたてていない場合が
多い。
計画をたてることと、自分の仕事を結びつけて考える。大規模なものなら全員
が一堂に集まって会議を行い、なにをすべきかを考えだそうとする。
ところが日々の仕事となると、ほんとうに重要なことと、計画をたてることを
結びつけようとしない。
計画をたてることの目的は、イメージを描くことにある
計画という手順をふむ目的は、何をする必要があるかについて、明確なアイデ
アを得ること。つまり頭のなかにはっきりしたイメージを描くことだ。
「頭のなかにあるイメージが、人の行動を支配する。もしイメージがなければ、
つまり、もし何が起きているのかが理解できなければ、行動はできない。イメー
ジがぼんやりしていたり、混乱しているときは、ためらいながら行動すること
になるだろう。イメージがはっきりした精確なものであれば、心も決まり、効
果のある行動を取ることができる」
はっきりしたイメージを得るには、計画をたてること。このイメージを与えて
くれない計画は、的を外したものであり、ほんとうの計画とは呼べない。
一例として、映画の計画
映画の製作には三つの段階がある。
製作準備、製作、製作後の作業。
このうちもっとも時間がかかるのが、製作準備だ。脚本は単なる出発点にすぎ
ない。製作準備段階における最も重要な計画書は、一般に絵コンテという名で
知られている。映画を構成するそれぞれの場面につき、詳しく、技巧をこらし
て表現したものだ。
空欄だけが並んだ一枚の紙に絵を描く。この空欄が、それぞれの場面の枠(フ
レーム)になる。絵を描く人間が、撮影のポイントごとに、そこに何が映るの
かを大まかな線でスケッチする。その場面には誰が、何人が登場するのか、何
をしゃべるのか、クローズアップで撮るのか、離れて撮るのか、照明はどこに
あるのかがすべて記入される。
そして撮影。
カットから次のカットへと、逐一順を追って進む。撮影されたものが集約され、
ひとつの場面をつくる。このすべてが、はるかに大きな全体、つまり映画にな
る。
なぜ、そこまで多大な時間と労力を、絵コンテに費すのか。映画をつくるうえ
で、いちばんコストがかかるのが、ロケ撮影だららだ。
いったん製作が始まって、二百人に及ぶ出演者と撮影斑を前に、どこに立つの
か、次になにをするのかを指示するときは、費用はもちろん、時間と労力をで
きるだけ抑えたいのが当然だろう。そのために製作準備がある。数百万ドルの
投資をしていて、とにかく時間をむだにしたくない・・・そんなとき、適切な
計画と下準備で時間と労力が節約できるのだ。
自分自身の会社に目を向けてみれば、毎日いっしょに働いている人々が、自分
たちの仕事について、まともに計画をたてていないのがわかるはずだ。脚本も、
製作準備の計画も持たずに職場に現れて、身に降りかかる火の粉を払いながら、
八時間かそこらをやり過ごせばいいと考えている。映画の世界で言えば、毎日
セットに登場し、カメラを回させていながら、何を言うのか、どこに立つのか、
何をすればいいのか、わからないままでいるのと同じ事だ。
仕事の計画に必要な要素、業務の優先順位を決める
計画には三つの要素がある。業務の「優先順位」を決めること、時間の「管理」
をすること、そして計画を楽に遂行できるように、じゅうぶん順位を整えるこ
と。
優先順位について語らずに、計画を語ることはできない。優先順位は、行動し
ないことの言い訳に使われることが非常に多いのだが、もし優先事項を無視す
ると失敗する可能性が高くなる。
優先事項を決めるには、自分のゴールなり、目標なりのはっきりしてイメージ
を描き、実際の業務と比べてみる。自分にできそうな業務が、ゴールあるいは
目標に至る手順と一致するかどうか判断しなければならないからだ。その優先
事項を実行できるのは自分だけなのか、それともほかの人間に任せられる、あ
るいは任せるべきなのかを決める。もし任せるのであれば、最終的に、業務が
完了したことを確認する。
業務の管理は、特に、自分で自由に使える時間がほとんどない人たちの役に立
つ、相手から指示を受けて、業務を行うような場合。自分で自分の時間を管理
できる機会が少なければ少ないほど、価値のあることと、さほど価値のないこ
とを見分ける必要性は高くなる。
仕事の計画に必要な要素、時間の管理
時間の管理は、時間を最大限に利用する技術と言ってもいい。自分はなにをす
る必要があるのか、それをするにはどうすればいいのかがわかったら、今度は
業務遂行に向けて、時間を最大限に利用すること。
1、通常業務は、一日のうち、別々の時間帯に予定としてきっちり組み込む。
2、創造的な仕事の予定をたてるときは、自分のバイオリズムを考えに入れる
こと。一日のうちで、最も調子の出る(創造力の発揮に向いている)時間帯はい
つごろか。最も調子のでない(さほど集中力を必要としない、ファイルをする
などの単純作業に向いている)時間帯はいつごろか。
3、長期、短期ともに、計画をたてるための時間を別にとっておく。日々の計
画をたてるのは、それほど時間のかかるものでない。週間、月間の計画なら一
時間、年間の長期計画なら二、三日だろう。
4、あなたが使っている予定表に他人が出入りし、参加してくる可能性もある。
自分の時間計画に他人が出入りする機会が増えれば増えるほど、自分自身の優
先事項のために時間を確保する必要が増す。
5、最後に、時間の管理でいちばん重要なのは、自分の時間を外敵から守るこ
とだ。
一日の計画をつくる、朝または前日の終わりに
毎日いくらか時間を使って、自分の行動計画をたてる。この重要性を理解して
おくこと。一日の計画を能率よく、すばやくたてるには、週間の予定表をもと
にして一日の予定表をつくることを考える。より広い範囲をカバーした週間予
定表を目の前におき、そのなかの仕事を、毎日達成できるくらいの管理しやす
い量に分けていけば、より大きなゴールに向かって働いていることを自覚しな
がら過ごせる。
週間計画をつくる、一週間が一目でわかる予定表に書き込む
一週間に一度は、自分の仕事のよりどころを残らず点検しよう。
「使用中ファイルケース」に収めてある、各プロジェクト、締め切りを書き込
んだ予定表、予定している行動、備忘録メモ、翌週の案件に対応する備忘録ファ
イルシステム、保留にしている物事(保留トレー、保留ファイル、意見や情報
を待っている未処理のEメールすべてに対応するEメールフォルダなど、電子ファ
イルも含む)、そして予定事項の記録書など、すべてを合わせたもの。
状況は常に変わり続ける。そして、あらかじめ一か月分の詳細な計画をたてる
のは、むずかしい。かといって一日分だけの計画では、大事な物事を終えるた
めの準備期間がとれない。週ごとに計画をたてるのが、最も効果的だ。
時間をかけて予定表を見返し、予期しない仕事、計画をたてていない仕事にど
れだけ時間が取られるかを予想する。上司から押しつけられることもあるだろ
う。一日のうち、決まってありがたくない時間にやってきて、仕事を任せるよ
うな上司から、おもわぬ"おみやげ"をもらうときだ。
あるいは、思いのほかひとつの仕事に手がかかり、ほかの仕事に割り当てるつ
もりの時間を取られてしまったとか。原因はなんであれ、一日のうちの少なく
とも何割かは、どうしてもこの手の仕事に取られてしまう。
どれほどになるかはともかく、自分に残された平均的な時間を割り出して、一
日の計画をたてよう。自分の時間の半分を、予期しなかったことに費している
としたら、当然残り50パーセントを、自分で計画をたてた本当に生産的な仕
事に割り当てるのが、自然というものだろう。
予期できないものを計算に入れることで、臨機応変な姿勢を保ち、発生しそう
な問題(それがなにか、事前にわからないにしても)に時間を割り当てることが
できる。計画されないことを計画しておけば、残された時間を、明確な目的を
持って区分けできるのだ。
翌週やるべきことをはっきりさせて、優先順位をつけておくと、一日の計画が
楽になる。優先順位をつけるのも楽になる。重要なことは週間計画にはいって
いる。特定の日に何をするかを選ぶのはもっと簡単だ。予定表に目を通し、思
い出せるように書き留めたこと、たとえば予定されているミーティング、次の
週に引き受ける仕事などに気をつけるだけ。そして、週間計画のリストから、
その日やろうと思う業務を抜き出せばいい。
週の終わりに時間を取って翌週の計画を練るのは、非常に効果的だ。この計画
段階で、大きなイメージを描き、計画全体についてじっくりと考えてみる。そ
うするうちに、ほとんどの業務について、頭のなかで、おおまかな結果が出る
はずだ。結果が頭にあれば、その業務を終えるのに、何をする(何を持つ、何
を知る)必要があるのか分析できる。
週間計画をたてる意味は何だろうか。これは自分の職務を一望する機会なのだ。
新しい週に向けて、準備を整える機会。準備を点検する機会でもある。自分の
仕事を週単位より長い時間枠から眺めると、非常に役に立つことがある。月間
の計画は、上空から鳥が見下ろすような眺めを与えてくれるので、週間計画の
効果がいっそう上がる。
プロジェクト遂行計画
大きな業務を細分化して管理するコツ
「使用中ファイルケース」にそれぞれファイルされた仕事は、長期間、何百時
間にものぼるものになって、手に負えなくなる場合もある。大きく複雑な作業
を、時間をかけて、目的にかない、計算された計画に沿って、管理しやすい、
細かい業務に分解すれば、個人の生産性を伸ばすことができる。こういう考え
かたが、生産性と、仕事および人生のゴール到達にとって重要だということは、
いくら強調してもしすぎることはない。
「プロジェクト遂行計画」とは、人生および仕事のゴール、両方について絵コ
ンテを描くことだ。広い意味でのプロジェクト遂行計画は、誰でもおなじみの
ものだ。例を挙げるなら、会社、あるいは部署のための予算案であり、そのゴー
ルは、予算案を通すことだ。映画製作における製作準備の段階も、プロジェク
ト遂行計画と考えていいだろう。実際、製作準備の段階や、予算案の手順とい
うものは、個人的なプロジェクト遂行計画が多数集まってできている。
われわれが毎日取り組んでいる、職業上の、そして個人的なゴールと目標、そ
して、その達成のための個人的な行動をすべて合わせて、プロジェクト遂行計
画と呼ぶことができる。「プロジェクトとは、お互いにつながりのある一連の
行動計画。それぞれが完成されたとき、目標なり結果なりが、目に見える形で
実現する」
それぞれの目標とゴールに、それぞれ独自の計画がなされるべきだろう。プロ
ジェクト遂行計画とはゴールに向かって一歩ずつ進むのに必要な、特定の行動
のひとつひとつを、はっきりとイメージ化したものの集まりだ。どんな結果に
なるか、どの物資を使うか、どのくらいの時間でやるか、誰とやるか、そして
どのプロジェクト、あるいは活動と協力し合うかについて、最善の方法を探す
ヒントになってくれる。
それが終わると「使用中ファイル」が、あなたの仕事の目標ひとつひとつを表
すことになる。計画書が書き上げられ、それぞれの使用中ファイルに収まる。
各業務の締め切りが担当者の名前とともに記入される。そしてはっきりしたゴー
ルのために小さく分解した業務を見直して週間計画にいれるだけになっている。
プロジェクト遂行計画が必要な業務の見つけ方
プロジェクト遂行計画が必要とされる業務を判断する基準として、次のような
ものがあげられる。
1、複雑な業務
2、難しそうに思える業務
3、複数の職員が必要である業務
4、前例がない業務
5、重要な締め切りが複数ある業務
6、何かを変更しようとしている業務
構想を練ってからでないと遂行の段階に移れないこともある。遂行のためのマッ
ピングが計画に欠かせない要素をはっきりさせるのに役立つ。自由な流れのな
かで、関連するアイデアを生みだし、表に出てきにくい思考を促してくれる。
1、業務の全要素について、自由な発想を出し合う。
2、成功に欠かせない要素をはっきりさせる。
3、アイデアをグループにまとめて分類する。
4、それを実行計画に組み入れる。
戦略的な計画
自分の設定したゴールとの距離をはかる
戦略はゴールを目指す上で不可欠だし、はっきりした長期の展望がなくては、
一日、一週間、一年、あるいは一生で何をやったとしても、たいした成果が上
がらないか、さほど価値のあるものにならないだろう。従うべき戦略が明らか
になり、それを知ることができたときに、全社員が、個人の行動と、集団にとっ
て重要な目標とを、よりうまく合致させることができる。
ゴールまであとどのくらいの地点にいるだろうか。今いる地点から、行きたい
地点まで、どのように進めばいいだろうか。どんな資材(財源、人的資源、時
間、知識、経験、ゴールまでの問題を解決してくれる人物とのコンタクトなど)
を使う必要があるのか。方向を定めよう。変動を考えにいれよう。自分の戦略
について、できるかぎり、考え抜いてみることだ。
ゴール
仕事の目標をはっきりさせる
戦略はゴールを目指して築かれる。最終目標(ゴール)を設定せずして、それに
ふさわしい戦略を考えることはできない。ゴールが重要なのは、いったん設定
されると、そこに意識が向かい、集中力が増すからだ。意識を向け、集中する
ことが、生産性を伸ばす。つまり、処理できる重要事項が多くなる。ゴールは
しっかり定義するべきで、文章にするのが望ましい。書くことで、いやでも自
分の考えがはっきりするからだ。
それぞれのゴールについて、内容を明かにし、戦略をまとめ、プロジェクト遂
行計画書をつくり、週単位、日単位で、やるべき仕事をコツコツこなす必要が
ある。仕事と職務におけるさまざまな役割の本質を明かにし、役割ひとつひと
つのゴールにむかって取り組めばいいのだ。
個人的なゴール
あなた自身がなしとげたいことは何か
個人の幸福は、少なからず個人のゴール設定と、それへの取り組み方に絡んで
いる。個人的なものであれ、職業上のものであれ、ゴールは方向指示機のよう
なもの。最優先の目標に光を投げかけ、戦略を練る理由を教えてくれる。
価値
あなたのビジネスの存在理由はどこにあるか
事業の目的は、利益を生み出すことだが、長期的な成功を手に入れるとなれば、
利益というゴールに到達するだけでは、じゅうぶんと言えないだろう。たとえ
ば、今現在の利益を上げるために、将来への投資をやめたり、あるいはコスト
削減のために、顧客へのサービスを犠牲にしたりすると、いずれの場合も、ビ
ジネスは終局を迎えることになる。
個人的なレベルでの価値
あなたの人生の最優先事項は
自ら答えを出さなければならない最も重要な疑問は「自分にとってほんとうに
大事なものは何か」だろう。自分がどんな信条に価値を置き、何をよりどころ
に生きたいのか、そこを突きとめないと、人生の目的への取り組みが、ひどく
つらいものになる。しかし、自分の信条とは何かが決まれば、人生の目的、あ
るいは使命が、ますます鮮明になる。
「何をいつやるかは、あなたの信念と調和したところで決まる。あなたが信じ
るものとは、最高の真実であり、あなたは、個人の生産性を最も満足のいくか
たちで手に入れ、最も納得できるかたちの自己評価を味わうこともできる」
『自分の中に奇跡を起こす!』のなかで、ウェイン・ダイアー博士は、病院で
末期患者の治療をしていた経験を振り返っている。博士は、オフィスで過ごす
時間がもっと欲しかったと悔やむ患者がひとりもいないことに気づいた。患者
たちが悔やんだのは、愛する人たちとの関係がうまくいかなかったこと、ある
いは、愛する人たちとの時間をうまく使えなかったことだ。
わたしたちは誰もが、人生の幸福を求めている。だが、幸福をもたらしてくれ
るのは何だろうか。幸福は、意義と目的のある人生と仕事の副産物だ。ゴール
を目指す美点は、ゴールへの到達自体がほとんど問題にならなくなることだ。
自分にとって意味のあることを目指して努力しているという事実がじゅうぶん
幸せを感じさせてくれる。退屈きわまりない作業も我慢できるし、それに楽し
みすら見出せるのも、それが自分をさらにゴールへと近づけてくれるとわかっ
ているからだ。
イメージを描くことが、結果を手に入れる近道となる
「最高のパフォーマンスを披露した選手たちをインタビューしてわかったのは、
みんな、練習のときも、実際の競技のときも、なんらかの形で精神的なリハー
サルを行っているということである」
「頭のなかに整ったイメージを描くと、それが磁石のような作用を起こす。そ
のイメージが、人、出来事、それにともなう状況を引きつけてくれるのだ。別
の見方をするなら、イメージを描くことは予言であり、そのとおり、実現され
る。起こると信じれば、それと気づかないうちに、本当に起こるものなのだ」
イメージを描くと、達成しようとしていることに対し、より統制のとれた、秩
序のある視野が開ける。さまざまな異なる視点から、ゴールを見つめることが
できる。
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