nullnullの日記: 偽黒猫
日記 by
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奴は黒豹だったに違いない。与野 -> 鈴ヶ森。
軽くウェット。時間帯は深夜だ。酔っぱらいを載せた個タクがグジャグジャいる。
1.3l CVTなTOYOTA 14歳。お世辞にも前向きに動ける車ではない。バックミラーに迫るヘッドライト。
未だ板橋区に到達する前でかなり道は空いている。2車線に降りてやり過ごすと、クロネコだ。ISUZUの20t超えだ。
これはちょうどいい、ケツに張り付く。
張り付いたところ、何故かアクセルを沢山踏む羽目に陥る。なんか、前方でカマの唸る音がするが、お世辞にも前に進んでいる気はしない。
とは言うものの、敵は20t超えだ。なんとかケツに張り付く。
個タクをバカバカ抜き去る。俺は何故こんな車で高速を走るのにブレーキを踏んでいるんだろう?高速道路でブレーキを踏む必要のある車はBNR32とか、ごく限られた一部の車種のはずだ。おかしい。クロネコのケツが闇夜に赤く浮かび上がる。
ケツの浮く嫌な(恐ろしい)感覚をねじ伏せておカマを掘らないように細心の注意を払ってブレーキング。
カマもブレーキも、挙げ句の果てタイヤまで安物なおいらは恐る恐るブレーキを踏む。ISUZUの大型が足音を立てずに曲がるのに、何故俺の安物スタッドレスは泣くんだ?泣きたいのは俺の方だ。
直線番長なら20t超え程度どうにか料理できるはずだが、当然池袋・C1とパッシングポイントはない。コーナー出口でベタ踏みになるアクセルが悲しい。
俺が鈴ヶ森で降りるとき、奴はゆうゆうと羽田めがけて走り去った。
奴はクロネコの皮を被った黒豹だったに違いない。
渋滞の元になっているGIONのトラックと比べると実に好感がもてる。うん。
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