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okkyの日記: デング出血熱の特異性

日記 by okky

デング出血熱という病気がある。デングウィルスというものに感染するとかかる。これが変態な性質を持っている。

デングウィルスは1から4まで4種類あるらしい。1にかかっても2-4に対する抗体はちゃんとできない。つまり一度1にかかったら、1に関してはあまり心配しなくてもよくなるが2-4は相変わらず感染する、と言うこと。もちろん、2,3,4 でも同じような事はいえる。

問題はこう。

普通デングウィルスに感染すると、普通は「デング熱」と言う病気になる。しかしまれに「デング出血熱」と言うものになる。厳密な理由はまだよく判っていないらしいが、どうも「過去にあるデングウィルスに感染した人が、型の違うデングウィルスに感染する」とデング出血熱になる確率が跳ね上がるらしい。

何が起こっているかと言うと。デングウィルスの1型から4型は、互いに性質が違い、抗体はちゃんと働かない。が、全く働かないのとも違う。中途半端に似ているらしいのだ。このため、1型用の抗体は、2型に対して
抗体としては働かないものの、中途半端に引っかかった状態
に陥る。

マクロファージはこいつを摂取してしまう。普通の抗体がちゃんと働いている状態ならば、不活性化したウィルスをマクロファージが吸収分解して終わるのだが、抗体がちゃんと働いていないためウィルスは活性状態のままマクロファージに取り込まれる。で、マクロファージはデングウィルスに乗っ取られてしまう。

普通、ウィルスが何に苦労するって細胞の中に入ることに苦労する。マクロファージはそれを自分から取り込んでくれる。で、結果として

  1. ウィルスは大増殖し、
  2. 免疫系細胞が減少する

このため、体の免疫システムは緊急モードに切り替わり、急速に体温を上げる。耐えられればいいが、耐えられない場合、ショック死してしまう。

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いや、何に感心したって、「抗原抗体反応が all or nothing ではない」と言うことと、中途半端に作用している場合、全く反応しないよりも悪い状態になりえるのだ、というこの2点。

何を心配したかと言うと、鳥インフルエンザ。まさかこいつ、H1やH2の抗体が中途半端に働くとかしないだろうな、と言う問題。インフルエンザ出血熱とか嫌だぞ。

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