okkyの日記: BADUI? ジョリーパスタ北山田店のトイレ 1
「失敗から学ぶユーザインタフェース」という本を読み始めた。
で、自分でも見つけたのが「ジョリーパスタ北山田店のトイレ」。
User Interface というのとはチョット違うかもしれない…運用が間違っている、というものなので。でもBADUIだと思うので書いておく。
(断っておくと、写真はない)
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ここのトイレは個室が2つあるだけだ。
昔は一方が男性用、もう一方が女性用だった。
この運用だと、大抵の場合女性用が待ち行列になり、男性用は結構空いている、という事になる。
で、最近、男性用を「男女兼用」に、女性用は「女性専用」に運用を変えた。これが大失敗としか思えない、という状態。
店が空いている間は特に問題はない。トイレを使う人もコレまた少ないからだ。
問題はトイレが混み始めた時。何が起こるか。
女性と男性ではトイレ利用時間の平均値が異なる。基本的に女性のほうが長い。
女性はまず、女性専用を使う。女性専用が空いている限り、殆どの場合において女性用を使わない。
女性専用トイレが使われている時、女性は男女兼用トイレを使う。
すると、「女性専用トイレ」の方が先に空く。次が女性ならば問題ない。が、男性の場合、男性は女性専用トイレを使えない。男女兼用にはまだ人が入ったままだ。次に使う女性がいなくても、女性専用トイレは空いたまま、男性は男女兼用トイレが空くのを待たなくてはいけない。ここにトイレスタックが発生する。
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土日の夕方、比較的早い時刻に来店した客は「店を出る前に」用を済ませようとする。このタイミングは混雑が始まる時刻帯のちょっと後で、ここで早い時刻に来た客がとっとと出て行ってくれれば席が空き、次の客が入れる。
一方、次の客はまず席について注文したら、トイレに行く。食事の最中にトイレにいきたい、とは思わないからだ。
この瞬間トイレスタックが発生する。
トイレスタックのせいで、前の客は店を出ることができない。席が空かない。次の客が入れない…
トイレスタックさえなければ得られたビジネスチャンスが、まさに目の前で失われて行っていた…。
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多分、一方を男女兼用にしもう一方は女性専用、という対策は男女それぞれの個室の利用状況を計測して「平均利用率」を時間ごとに割り出し、そこから「片方を男女兼用に、もう一方を女性専用にすると比率が良い」という結論が得られたから実施したのだろう。
が、トイレの個室利用状況は二値だ。In Use か Free かのどちらかで、中間状態は無い。
もし、トイレが10個室とかそういう「大きな」数存在するのであれば、確率に則ったかもしれないが、2個では確率からの乖離…誤差の方が大きくなってしまう。
こういう場合は 0.0 - 1.0 の連続分布を使うなら、シミュレーションなどをして、誤差がどのように影響するかを調べなくてはいけない。これをせずに実行した場合、とんでもないところに悪影響が出る。
この場合、まさに書き入れ時に売上を失うという形でエラーは影響を及ぼしていた。
おそらく、この「売上喪失」は単にこの時刻帯だけでなく、トイレを待たされた客全体の心象を悪くし、もっと空いている時間帯の客足をも遠のかせているだろう。
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解決策だが。
もちろん、トイレの個室を増やすのも手ではあるが、そうするとあまりにも効率が悪い。おそらく、平日や土日でも夕方以外は、このような現象は起こっていないのだろうから。
この場合の正解は
「両方共男女兼用にする」
だ。これ以外の答はない。
まさに待ち行列理論の出番 (スコア:1)
2クラスでトイレの利用時間(サービス期間)は指数分布に従う、男女どちらがトイレに来るかはポアソン到着の混合流とする、みたいな過程がないと解析解は得られないだろうけど。
屍体メモ [windy.cx]