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日記

oruseの日記: ハチクロ雑感

日記 by oruse

ハチクロ全10巻+続編2編読了。

これを書くのに一体どのくらいのエネルギーを消費し、作者の人生そのものを削ったのだろうと思うぐらいの力作だが、初見は、読みづらいという印象をぬぐえない。
主題を構成する登場人物が入れ替わり立ち代わりして、わかりづらいのに加え、主要なメンバーが特別な才ある芸術家であり、身近ではない等の理由により、感情移入ができないのだ。読者である私といえば、「はぐの邪魔だけはしないでくれよ」と言われてしまう同級生に自分が重なる。

全10巻で構成されるが、前半3巻の途中の段階で、以下の記述がある。

その晩
強い春風が
ライオンのように
かけめぐって
街中のサクラを
一晩でみんな
どこかへ
連れ去って
しまいましたとさ

ライオンのような嵐を経て、その後に穏やかな春がやってくるはずだが、ライオンのような嵐が凄まじく長く救いがない。子羊をみんな連れ去ってしまう。それでも要所要所でほこっとなるエピソードが挿入されており、嵐が凄まじいだけに、少しの救いが暖かい。

おそらく大まかな初期設定はあったのだろうが、途中で変更を余儀なくされたのか、山田さんの位置づけ等、物語自体も徐々に変遷した印象が残る。

このわかりづらいが魅力的な作品が、当時読者からどれほど支持されたのか心配になった。

連載雑誌が廃刊になり、他誌に移ること2回。それでも物語は支持を得て続いて行ったようだ。後半になるとアニメ化され、その続編も作成され、実写版も作成されている。
この作品を高く評価し、大切に育てた環境があったのだろう。この作品こそが、ライオンのような嵐であり、そして次作でより昇華され生まれ変わる。そんな印象をもった。

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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