osamushiの日記： 予見していた？

グリッドロックの件、すぐに思い出したのが小松左京の短編 「交通停滞」

突如発生した広範囲の大渋滞、車がピクリとも動かない状態になる。
たった1つの交差点トラブルが原因で発生したこの現象を過飽和溶液に見立てて説明するのは非常にわかりやすかった。というか過飽和溶液から思いついたのか？

グリッドロックが発生しての大渋滞は地震＆首都高閉鎖というきっかけで過飽和状態になった道路が、交差点で突っ込みすぎた車をきっかけに一気に結晶化 (大渋滞化) したものと言えよう。

小松左京は1964年に 「交通停滞」 を書いている。4輪の登録台数が700万台程度の時代だ。2011年の4輪登録台数は当時の10倍以上ある。彼の亡くなる年に発生したこの状況を、彼は47年前に予見していたのだろうか。

30年近く前に文庫本で読んだだけの 「交通停滞」、細かい部分の表現を忘れているので、入手できるようならもう一度読みなおしてみたいものである。