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patagonの日記: [コンピュータ]Vista地獄、暗闇に少し目が慣れる。但しAPIを使いIME関連の処理を行うサードベンダツールには要注意

日記 by patagon

2007年09月05日 [コンピュータ]無間地獄、Vista地獄の続き

Vistaについて全くダメということはなさそう(Microsoftへの呆れ感がなくなったわけではない)。

Microsoftの環境(.NET Framework 1.1等)・言語(C#,VB6等)で出来た業務システムをサンプリングしてサードベンダーツール等も含め確認している。セキュリティ・アクセス権、UACに関するところでちょっと悩んだがクリアできそうだ。

VistaではサポートされないMicrosoftの環境・言語、Vistaではサポートされないサードベンダツール・コンポーネントをVistaで動くかどうか確かめる。動けばとりあえずは…。そして計画的にサポートされているるものに移行する(という検討を行い、方針を立てた)。再度言うが計画、テストが重要。

サンプリングし、そして確認ポイントを絞っているが、実際は各担当で全ての業務システム、全ての機能を確認する。Pの位置としては問題点の洗い出しと、方針の策定。

問題なのは以下の点

文字セットに関する点
XPで登録されたデータ、XPの環境とVista環境の混在を考えればおのずと方向は見えてくる。これは検討して決断すれば良いか。

IE7のバグによるファイルダウンロード時のファイル名の文字化け
SP1で改善されるという噂がある。しかしあくまで噂で、Microsoftからはなんのプレスリリースもない。早期にVistaを使い始めると決定・予定がされているなら業務システム側を対応するしかないだろう。またSP1もあてにできないので対応した方がいかもしれない。しかしユーザに不便を強いるだろう。ちなみにMS07-045でも改善してない。

Adobe Reader
Adobe Readerは8.1以上を使えばよい。

サードベンダツールでIME関連の処理を行うIMM32 APIを使ったもの
サードベンダツールについてVista対応を謳ってないバージョン(対応を謳っているバージョンも)は確認が必要だが多くは動くようだ。しかし(今のところ)一点、大きな問題がある。GrapeCityの製品でIME関連の処理を行うもの。日本語入力が不安定だったり、フリーズしたりすることがある。例えばInput○anとか。

今日見つけた記事。
第4回 Windows VistaでVB6アプリケーションは本当に使えるのか? - @IT2ページ目 ■2. 各種コンポーネントはVista上でも正常に動作するのか? が興味深い。

八巻氏はGrapecityの中の人。省略していて以下の引用には出てこないが大野氏はMicrosoftの中の人。

【亀川】 Vistaでは、Win32 APIにいくつかの仕様変更が行われています。例えばWin32 APIでは、これまでANSI版とUnicode版の2つのバージョンが提供されていましたが、Vistaで導入された一部のAPIではUnicode版しか用意されていません(例えばTaskDialog関数では、引数にUnicode用の「PCWSTR」型のみが指定できます)。このため、ANSI版のWin32 APIを利用していると、それが問題になることがあります。

【八巻】 グレープシティ製品などのサードパーティ・コンポーネントは、標準のコントロールにはない特別な機能が特徴ですので、それを実現するために、さまざまなWin32 APIを呼び出して実装しています。VistaのWin32 APIには互換性が十分とはいえない部分があり、この影響でかなり広範囲の修正が必要でした。

 例えば、グレープシティの中で一番問題となったのが、IME関連の処理を行うIMM32 APIです。少し技術的な話になりますが、Vistaでは(Windows XPのSP1以降から提供されている)「Text Services Framework」というテキスト入力サービスが標準で使用されており、これを解除できない仕様になっています。IMM32 APIを呼び出すと、旧来と同じ動作をするようにエミュレーションが働き、内部でText Services Frameworkを呼び出します。しかしそのエミュレーションの挙動がこれまでのIMM32 APIと完全に同じではないため、特別な対応が必要になりました。

 また、基本的にVB6のライブラリはUnicodeをサポートしていないので注意が必要です。ちなみに、一部のグレープシティのコンポーネントは、Unicode対応を行っています*2。

*2 グレープシティが提供するVista対応に関する参考資料としては「GrapeCity - よく寄せられる質問 : Windows Vista上での動作について」(Windows Vista対応情報の[Q&A集]タブをクリック)がある。

(省略するが対応方法の参考になることを含め重要なことが書いてある)

結局、VistaもIE7(Vistaにつけられている)もSP1が出て、その適用の結果を見ずに導入というのは危険が大きすぎる。そこまでして導入する価値はない。しかし最低だな。

Vista動向待ちで1回再リースをしている機器を使っている場合は辛いだろう。2回目の再リースとなるとさらに故障率が高くなるだろうから。

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