patagonの日記: [読書]石油の支配者/浜田和幸(著)
石油の支配者 Amazon
浜田和幸(著)
# 新書: 236ページ
# 出版社: 文藝春秋 (2008/10)
# ISBN-10: 416660662X
# ISBN-13: 978-4166606627
# 発売日: 2008/10
# 商品の寸法: 17 x 11 x 1.6 cm
文藝春秋|石油の支配者(浜田 和幸)
月曜、水曜に読んだ本。
これまで石油、石油価格を牛耳ってきたのはアメリカ、イギリス、オランダの石油資本(メジャー)であるセブン・シスターズと中東各国。現在はそれらに新セブン・シスターズのロシア、中国、中南米、アフリカの国々、それに投機やファンド(ハゲタカファンド、国富ファンド)がからんでさらに複雑になって覇権を争っている、というのはどこでも語られている。著者もそう書く。
興味深かったのは「第4章 石油はいつまでもつのか」、「第5章 原油埋蔵量データはインチキだ」。石油産出はいつピークを迎え、その後、減っていくという「ピークオイル説」とそれに対する反論。ピークオイル説発表当時と比べ、原油価格の高騰で、コストがかかっても掘削が可能になっているし、何より各国、各石油資本の思惑に大きく左右されている。またピークオイル説も各国、各資本に都合のいい箇所のみを引用・利用されている。これらは著者以外からも聞いたことがある。
注目点は原油無機説。石油は動植物の死骸が堆積され長い年月をかけて有機的に変化し作られる、というのが原油有機説。これは自分も含めこれまで信じられてきた説。しかしこれは実証されてないという。ロシアの科学者は「原油は地球のマグマに近い超深度地帯で自然発生的に形成された資源である。これを有機物ととらえる発想は資源有機説を理由に原油の価格を高くしようとする西側石油資本の陰謀」、つまり石油は岩石を基に地球深部の超高圧・超高温状態で(無機的に)作られるもの、今も作られている、という原油無機説を説く。実際、ロシアではこの原油無機説に立ち、すでに枯渇したと思われていた原油や天然ガス田の再開発に成功している。ロシアは原油探査と超深度掘削技術を持っており、西側もそれを手に入れようとしているがまだできてないという。
原油無機説、簡単にトンデモ科学と片づけることはできなさそうだ。
もうひとつ興味深かったのは著者は現在を第4次石油ショックと捉えていること。
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