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14025192 comment

phasonのコメント: 粗雑なまとめ (スコア 4, 参考になる) 27

by phason (#3701518) ネタ元: 厚さ10マイクロメートルのレンズ

・フレネルレンズではありません
#3701474の方が書いているように,フレネルレンズではありません.
フレネルレンズは通常の凸レンズの屈折にかかわらない部分を切除したもので原理的には単なる凸レンズと一緒ですが,こちらは回折が特定位置に集光するように計算して作った回折レンズの一種です.

・特徴
薄い:薄いので,樹脂のインプリント(硬い型を薄い樹脂層に押し付け,凹凸を成型する)で作れるため原理的には安価に量産が可能です.また光学系の小型化・軽量化が可能になります.
多波長対応:最近流行りの「複数波長の回折が同一個所に集光するように微細構造を計算する」というものを使っているので,比較的広い波長域の光(論文では8~12 μmでデモ)を集光することができます.これが通常の回折レンズに対する長所になります.
赤外:実験結果は赤外です.原理的には可視光でも行けますが,可視光全域の光に対し同じ位置にきっちり集光させるのはめんどくさそう(現状,スポット径も100~350 μm程度とそこそこありますし).

14019796 journal
日記

phasonの日記: デジタルマイクロミラーデバイスを用いた三次元微小構造の高スループット製造 1

日記 by phason

"Scalable submicrometer additive manufacturing"
S. K. Saha et al., Science, 366, 105-109 (2019).

光硬化樹脂に光を集光してあてると,ピンポイントに硬化させることが可能になる.さらに2光子吸収過程によってのみ硬化するようなセッティング,つまり単一の光子ではエネルギーが足りないが,2つの光子を同時に吸収するとそのエネルギーで硬化するような波長の光を用いると,通常の光励起による硬化よりもさらに細かい領域でのみ硬化が起こり(*),一段と小さな造形を行うことができる.

*1光子励起の確率はラフに言って光強度に比例するが,2光子吸収は光強度の二乗に比例するので,それだけピークがシャープになる.そのため十分に光強度の強いスポット中心部のみで反応が起こり,より微細な領域のみが硬化する.

14011122 comment

phasonのコメント: Re:研修実験で世界初成功 (スコア 2) 48

これはプロジェクト科目的な感じで「目的目指していろいろやってみよう」という感じのようですので,条件振りとかやってたんだと思います.

今回のベースとなっている結果自体は教員がすでに報告しているもののようですので,「うちの研究で最近こういうのが出来てるから,もっと良い電極材料ができる条件を考える&見つけてみよう」的なものだったんじゃないかと(多分).

14003178 comment

phasonのコメント: 水酸化ナトリウム (スコア 1) 7

by phason (#3685820) ネタ元: 「油と混ぜると石鹸水になる」

ちょっとずつ,1%以下ぐらいの濃度になるように大量の水で薄めて流すというのもまあありかも.
パイプ洗浄剤と同じようなもん(向こうはもう少しいろいろ入ってますが)ですし.
(5%以下に薄めると劇物指定外れます)
大量に流すのもあれだなという場合は,毎日適当に何十グラムがずつ処理でも良し.

結構発熱するんで大きめの容器(バケツとか)に水を多めに入れておいてそこにNaOH投入,しばらく混ぜるなり放置するなりして薄まったら流す.
一度に大量に入れるとかなり発熱する&バケツが変色したりするのでその辺は加減して.
風呂に水はっておいてそこに一瓶溶かしちゃうぐらいでもいいかもしれませんが.
(最後によく水ですすいでおけばOK)

アルカリ流すのに抵抗がある場合は,薄めた後に適当に家庭用に大量に売られてるクエン酸か何かでも適度(重量比で1.7倍量ぐらいで中和されて,クエン酸Naの弱塩基性程度になります)加えてほどほどに中和するもよし.ただし中和熱出るんで様子を見ながら少しずつ.

13993286 journal
日記

phasonの日記: ニッケル層状酸化物で見つかった超伝導

日記 by phason

"Superconductivity in an infinite-layer nickelate"
D. Li et al., Nature, 572, 624-627 (2019).

13990354 journal
日記

phasonの日記: 超高速レーザー溶接によるセラミックの接合 2

日記 by phason

"Ultrafast laser welding od ceramics"
E. H. Penilla et al., Science, 365, 803-808 (2019).

何やらずいぶんと久しぶりになってしまいました.
最近は論文書いたりオープンキャンパスのごたごただったりが重なり,論文,読んではいるんですがこういう形にまとめる時間がなかなか取れませんでした.困ったものだ.

13990185 comment

phasonのコメント: 海外ではというか (スコア 1) 1

>海外では野菜やフルーツでも生の物を食べるのは避けたほうが良さそう。

日本にも広東住血線虫はいて感染者が出ていたりもしますので,生野菜等は良く洗ってから食べるようにした方が良いかと.

13982092 comment

phasonのコメント: Re:太陽光より太陽風の圧力のほうが強いのでは? (スコア 1) 12

そんな気がしてしまうんですが,昔聞いた話だと,同じ面積の帆なら光圧の方が1~2桁ぐらい?(だったかそれ以上だったか.うろ覚えです)大きいそうです.

なので,実用的な(今の推進システムと張り合うような)磁気帆を目指すとなるとキロメートルサイズ以上の帆を作らないといけないとか.
細くてものすごく長い超伝導線のループを使えば原理的に不可能ではないんですが,サイズ的にはなかなか困難.
磁場作った後にプラズマ噴射で磁場サイズを広げる磁気プラズマセイルなら実用性あるんじゃね?ってことでこちらの研究は続いているようで時々話を聞きますね.

13980270 comment

phasonのコメント: Re:ふと思った (スコア 4, 参考になる) 47

風力に関しては,(広い意味での)帆船は今でも研究が続いていてますね.
昨年もマースクタンカースがローター船(円筒帆の回転によるマグヌス効果を利用した船)の実証実験をするとかニュースになってましたし,今年はロイド・レジスター/現代重工/ノース・パワーによるエコ・タンカーのニュースなんかも出ていました.

大きい凧を風速の早い上空のほうに上げて船を引っ張るスカイ・セイルズなんてのも一昔前ぐらいに話題になりましたが,今どうなってるんですかね.

13972163 comment

phasonのコメント: Re:仕組み (スコア 3, 興味深い) 10

by phason (#3662211) ネタ元: 「液体の永久磁石」が開発される

>液体として形状の変化が起きると簡単に磁性が消えそうな予感。

一応著者らは,球形のやつを磁化した後に,ストロー的なものに吸い込んでちょっと長いカプセル状(風邪薬のコンタックとかああいう形)に変形させても磁石としての異方的な性質が残っていることを示したりはしています.
ただまあ,大幅に形を変えちゃうような変形だと磁化を残すのは難しいかもしれませんね.

13971993 comment

phasonのコメント: 仕組み (スコア 5, 参考になる) 10

by phason (#3662083) ネタ元: 「液体の永久磁石」が開発される

もともと,磁性流体は微細な強磁性ナノ粒子を分散させた溶液です.
個々のナノ粒子は磁石なのですが,小さいため自由に回転してしまい,外から見ると磁化が保持されません.
外部から磁場を印可するとナノ粒子の向きが揃えられ磁化が生じますが,磁場が消えると熱によるランダムな回転で磁化が(全体としては)消えます.

磁場が無い状態でも磁化を維持させるにはどうしたらよいかというと,ナノ粒子の回転を抑制する必要があります.
一つは低温にして熱運動を減らす(極論すれば,凍らす)というものですが,これですとそもそもの液体としての特性が無くなるためうまくありません.
そこで今回用いられたのが,「ナノ粒子同士の摩擦を増やして回りにくくする」という方法です.

まずは水滴中に,表面を小さなアニオン性界面活性剤でコーティングした磁性ナノ粒子を分散させます.
(イオン性界面活性剤同士の反発により磁石同士がくっつきにくくなり,分散します)
この水滴をオイル中に入れると,いわゆる磁性流体になります.
ここで,油の中にまた別の,カチオン性の界面活性剤を投入します.
すると水と油の界面にこの界面活性剤が集まり,さらに界面付近にいた磁性ナノ粒子の表面にも張り付きます.
この張り付いた界面活性剤により磁性ナノ粒子表面の電荷が打ち消され,さらにこの界面活性剤を張り付けて安定化しようと無数の磁性ナノ粒子が寄ってくるため,ナノ粒子間の距離が縮みます.
結果として,水滴表面にナノ粒子が集合し,密度が高くなって互いに束縛するためナノ粒子の回転が抑制されるわけです.

まとめると

もともとの磁性流体:水滴の内部に均一に磁性粒子が分散.磁性粒子同士が離れており,熱で回転できるので磁化の向きを保持できない.
今回の系:水滴表面(油との界面)に多数の磁性ナノ粒子が集結.粒子同士が引っ掛かりあうことで回転が抑制され,一度磁場でナノ粒子の向きを揃えるとその向きが維持されやすい.

という感じです.
全体としては液滴で,その表面に強磁性材料の柔らかい殻を張り付けたような構造ですね.
「殻」の部分も実際には(互いにある程度束縛しあった)小さな粒子の集合体なんで,液滴全体の形を後から変えることもでき,液体としての特徴も維持されている,と.

13920382 comment

phasonのコメント: Re:ice-VIII'相の二重ネットワークが謎 (スコア 2) 3

by phason (#3623166) ネタ元: 水の二相モデルは幻か?:新たな実験結果

>水素結合は電気の分極から生じる緩い結合じゃないですか。

水素結合も結構強いですよ.
配位結合の典型的な強さ(これもまあ,何の配位かによって大きな差がありますが)が確か40-60 kJ/mol程度なのに対し,水中での水の水素結合の強さが20 kJ/mol程度ですので,同じオーダー程度の強さはあったかと.

また距離に関しても,例えば手元のMn3+にNCS-が配位しているような錯体でMn-Nの結合長が2.14 Åぐらいと,Mn3+のイオン半径0.78 Åと窒素原子のファンデルワールス半径1.55 Åの和2.33 Åより0.2 Å短い程度ですが,氷(Ih)におけるO-H-Oの結合長は2.76 Åと,酸素原子だけのファンデルワールス半径の和3.04 Åよりも0.3 Å程度も短くなっています.実際にはその間に水素原子もあるわけで,かなりギチギチに詰まっています.

また,水素結合は単なる分極間の引力ではなく,複数の効果の合わさったものです.
例えば水素原子の量子性や,水素を介した三原子間での共有結合(3中心結合),軌道間の反発,そして古典的な分極による引力などが結びついた結果として生じるものです.このため,結合方向にそこそこ強い制約がかることが知られています.
(この辺は,計算精度の向上もあり今でもちょくちょく議論が出ています)

あとはまあ,この実験自体が低温で行われており,運動エネルギーが小さいという点,連続した一つのネットワークが,分断され交差した2つのネットワークという対称性的にも大きく異なるものに転移することが難しい点などが効いているのかと.

13918582 journal
日記

phasonの日記: 水の二相モデルは幻か?:新たな実験結果 3

日記 by phason

"Absence of amorphous forms when ice is compressed at low temperature"
C. A. Tulk, J. J. Molaison, A. R. Makhluf, C. E. Manning and D. D. Klug, Nature, 569, 542-545 (2019).

13892569 comment

phasonのコメント: Re:てっきり (スコア 2) 132

>出力調整(水分子に共鳴しやすさで変える)

水分子のこの辺りの波長域の吸収って,分子の回転(とか多少の並進)によるもの由来になっています.
で,もともと液体の水は雑多な構造なので,さまざまな環境の分子がいるため回転のしやすさはものすごくバラついていて,その結果吸収はものすごくブロード.
そのため多少周波数ずらしても吸収があんまり変わりません.
#一応,20 GHzちょっと上あたりのピークに向かって増えていくんで,大きく周波数増やすと上がりますが.

>最大のメリットは2.5GHzのWiFiに干渉しにくい周波数が使えてとかでアレゲ向きとか。

ノイズ源である電子レンジの周波数をISMバンドから外に出すといろいろな方面から文句が出て大変なことに.

13880949 comment

phasonのコメント: ウルトラ警備隊西へ (スコア 1) 4

by phason (#3595139) ネタ元: ウルトラセブン

がそんな話だったかと.キングジョーが出てくるやつです.
観測ロケット打ち込んだら侵略と思われて,逆襲を食らう.
この辺りまではほぼ一方的に地球側が悪いんですが,なぜか最後に相手側が裏切るせいでそのことがうやむやな感じになってしまうという……

と思って調べてみたら,次の回の「闇に光る目」もよく似た流れなんですね.こちらは最後に説得に応じ,平和裏に(といってもそれまでに互いに散々殴り合った後ですが)帰っていく点は違いますが.

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コンピュータは旧約聖書の神に似ている、規則は多く、慈悲は無い -- Joseph Campbell

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