rudyardの日記: 傘を振る男
日記 by
rudyard
今にも雨が降り出しそうな曇天の中、多くの人が、傘を手に持って歩いていた。
その中に一人、傘を斜めに持ち、後方に突き出すようにしながら歩く男がいた。
腕の振りに合わせるように、傘の尖った先端が、後ろを歩く人の膝をかすめる。
その人は怪訝な顔をしながら、歩く速度を落とし、傘を振る男との距離をとる。
いつしか男の後方には不自然な空間ができていた。しかし男は全く気付かない。
ときおり、隣の男と会話をかわす。傘を振る行為は、無意識の「癖」のようだ。
おそらく、「周囲に気を配る」という能力を、喪失してしまっているのだろう。
そのままの姿勢で階段を上ったりしたら、とんでもないことになるのは明白だ。
後ろを歩くのが子供だったら、その目を突き刺してしまっても不思議ではない。
男がこれまでの人生で大きなトラブルに遭遇していないとしたら、まさに奇跡。
しかし、それは「神の奇跡」ではなく、「悪魔の奇跡」とでも呼ぶべきものだ。
なぜなら、その男は自らの醜悪な行為を反省する機会を与えられなかったから。
癖として染み付いてしまった行動は無意識の領分。矯正は容易ではないだろう。
自己の引き起こす迷惑行為に対し、相応の報いが受けられない者は不幸である。
それが迷惑であることに気付くことさえできず、同じことを何度でも繰り返す。
これまでも、そしてこれからも、男は多くの声なき顰蹙を買い続けるのだろう。
いつか、その奇跡が途切れたとき、何が起こるのか。それは誰にも分からない。
その中に一人、傘を斜めに持ち、後方に突き出すようにしながら歩く男がいた。
腕の振りに合わせるように、傘の尖った先端が、後ろを歩く人の膝をかすめる。
その人は怪訝な顔をしながら、歩く速度を落とし、傘を振る男との距離をとる。
いつしか男の後方には不自然な空間ができていた。しかし男は全く気付かない。
ときおり、隣の男と会話をかわす。傘を振る行為は、無意識の「癖」のようだ。
おそらく、「周囲に気を配る」という能力を、喪失してしまっているのだろう。
そのままの姿勢で階段を上ったりしたら、とんでもないことになるのは明白だ。
後ろを歩くのが子供だったら、その目を突き刺してしまっても不思議ではない。
男がこれまでの人生で大きなトラブルに遭遇していないとしたら、まさに奇跡。
しかし、それは「神の奇跡」ではなく、「悪魔の奇跡」とでも呼ぶべきものだ。
なぜなら、その男は自らの醜悪な行為を反省する機会を与えられなかったから。
癖として染み付いてしまった行動は無意識の領分。矯正は容易ではないだろう。
自己の引き起こす迷惑行為に対し、相応の報いが受けられない者は不幸である。
それが迷惑であることに気付くことさえできず、同じことを何度でも繰り返す。
これまでも、そしてこれからも、男は多くの声なき顰蹙を買い続けるのだろう。
いつか、その奇跡が途切れたとき、何が起こるのか。それは誰にも分からない。
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