パスワードを忘れた? アカウント作成
492827 journal

taggaの日記: [読書] Une Langue orpheline

日記 by tagga

Bernard Cerquiglini (2007) Une Langue orpheline, Minuit [amazon.fr].

標準フランス語の直系の先祖としての 「フランシアン方言」の神話を壊す本。 綿密な資料の読み直しにもとづいていて流石 Cerquiglinie センセなんだが、 じゃあ直接の先祖は何よという点で不満が残る。 Lodge センセの説の方が納得できる。

考えなければならないのは、 中世において名前のなかった方言であるフランシアン方言と 標準フランス語の祖先(仮に「前フランス語」)の間にどういう関係があるか である。 前フランス語は、 方言接触によって地域色を失ったことは確かだろうし、 それが書記階層によっていることも確かだろう。 しかし、そのプロセスが書記階層のネットワークみたいなものに よるとするのは無理な感じがする。 やはりなんらかの話者集団を考えるのが簡明で、 コイネー化を経たと考えるべきではないか。 また、その時、ベースになった方言は、 やはりフランシアン方言と考えるべきではないだろうか。 イル・ド・フランスは、学問のセンターの一つとして パリ大学が明確にできる前から機能していた訳だし、 そこで修得した前フランス語が、 それ以外の地方で H 変種であるラテン語を補助する L 変種の教養言語として機能したと 考えられるのではないか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
typodupeerror

ソースを見ろ -- ある4桁UID

読み込み中...