taggaの日記: 貧困の女性化 5
日記 by
tagga
朝日新聞 「単身女性、3人に1人が貧困 母子世帯は57%」(2011年12月8日)。 国立社会保障・人口問題研究所 「 第14回出生動向基本調査(独身者票) )」(2011年11月25日) をもとに、 同研究所の阿部彩氏が相対的貧困率 (所得の中央値の半分以下の割合) を 調べたもの。 この辺が子どもにどう影響するのかは、 同氏の「子どもの貧困対策としての教育」(PDF) (2009年 『相談室だより』親と子と教職員の教育相談室) を参照のこと。
男性も含めて雇用の非正規化が進んでいるが、 女性はさらに進んでいる。 特に問題になるのが、 母子家庭である。 小さな政府を指向してきた日本は、 税や社会保障を通した再配分が少ない。 しかも、このカテゴリーについては、再配分の結果、 貧困率が悪化するという不可思議な政策が行なわれている (Goo Research 「母子家庭からみる日本の格差社会」2009年)。
;; あと離婚家庭で、養育費の不払いがひどいので、 こんな半官半民の組織 養育費相談支援センター (公益社団法人 家庭問題情報センター) があったりして……。
この手の話をすると、 日本の中央値が高いから「相対的貧困」は「貧困」ではないという人たちが わいてくるのだけど、 中央値がずるずると下ってきていることにも注意 (厚生労働省「各種世帯の所得等の状況」『平成22年国民生活基礎調査の概況』2010年)。 実質値が昭和末の水準まで落ちている。
少し統計を読んでみる (スコア:2)
「子どものある世帯の貧困率を見ると、逆に再分配後に貧困率が上がってしまっている。所得移転が低所得層よりもむしろ高所得層に厚く、しかも低所得層の税負担が重いからだ。」(母子家庭からみる日本の格差社会 [goo.ne.jp])
これは興味深いですね。全般的な相対貧困率でアメリカと日本がほぼ同じなのは、体感的には納得できないですが、「子どものある世帯の相対貧困率」はアメリカはトップ(=最低)。「再配分後」は結構下がっているけど、それでトップ。全般的に「再配分後」は、北欧諸国を筆頭に、ヨーロッパは半分くらいに下がっている国が多い。あまり下がってない国はイタリアやポルトガル。税制上の違いなんですかね。
日本の「等価可処分所得の中央値」は平成9年(1997年)がピークで、その後はじりじり下がっていますね。
本も出てます (スコア:1)
少し前に同じ人が書いた本ですけど、「子どもの貧困―日本の不公平を考える」 [iwanami.co.jp]という本にいろいろと載ってますので、興味を持たれたらのでしたら、お勧めです。
答えはある。それを見つける能力が無いだけだ。
Re:本も出てます (スコア:1)
その本には非常に助けてもらっています。 1年生向けのリサーチ法の授業は、 専門と関係なく機械的にクラス分けなので、 僕のゼミにも「途上国の子どもの貧困」をやりたいというような 学生が来てしまいます。 海外に行ったときに 「『日本の子どもの貧困はどうなっているの』と聞かれるよ」と 誘導すると、この本を学生が見付けてきてくれます。
これをもとに議論をさせると、誘導しなくても、 〈貧困の中では勉強がしにくくなるので、学力が下り、 職が制限されて、貧困が再生産する〉とか、 〈非正規化すると、貧困になるのは、 同一労働同一賃金の原則が守られていないことにもよる〉とか、 〈再配分する金がない理由に、 企業の社会保障負担率が先進国の中では低いせいもある〉とか、 そういうことが自然に出てきます。
女性だけではない (スコア:0)
家電やスマートフォンに見られるように、日本企業の競争する相手が
海外にシフトしており、日本企業の正社員すら、総所得は軒並み下がっています。
これは、今後も変わらないでしょうし、一層、進みかたが早くなります。
当然、それを追うように、母子家庭世帯も厳しくなるのは当然と思います。
世の中総右肩下がりなのに、母子家庭だけが右肩上がりになることは絶対にない。
富の再配分に関しては、日本は海外へ援助しすぎなのを、リセットすべき時かと、
国内で得た税収を国内に再分配するという見直しをする必要がある。
しかしそれは学力との相関を見るべき (スコア:0)
実は、貧困女性と言われる人たちの底辺層を調べると、「分数の加減乗除ができない」などの学力問題を抱えていることも判る。
このせいでアルバイトにすら就けない(筆記試験で落ちる)層があり、かなりの割合が女性であることが判っている。当たり前だが、発達不良のたぐいでは全くない。
「お嫁さんになるから勉強できなくてもいいもん」
の挙げ句の果て、という噂もある。