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日記

taggaの日記: [読書] 昔々7000も言語があったとさ

日記 by tagga

Calvet, Louis-Jean. 2011. Il était une fois 7000 langues. Fayard. http://www.amazon.fr/dp/2213662223/

フランスの、社会よりの社会言語学者 Calvet による、 言語多様性を大衆向けに歴史的観点から説明する本。 メタっぽい書きっぷり。 用語選択で既に「政治的」なのだから、 煽るつもりなら、きちんと煽って欲しい。 タイトルは今の状態を言っている。 つまり、7000 語ある今の状態はなくなるということ。

「力」によって多様性がなくなっても、 いずれ多様性がでてくる。 統一に向かう技術が逆に多様性を補強することになっている。 そういうのは当然視されているのだけど、 一般にはあまり理解されていないので、まあ、貴重なのかもしれない。

書いてないことを、ぶつくさいうのはなんなんだけど、 書かないという選択がそこにはある。 僕はどうしても Calvet の立ち位置を疑ってしまう。

大きな言語が使われる共同体の中では、 二言語使用から単言語使用への「圧力」があって、 この「圧力」に従って「言語自殺」をしても、 ほとんどの場合、状況が改善しない。 二言語使用で主流の言語が上手く使えなくても自分たちの豊かな言語文化がある、 という状態から、 単一言語使用で主流の言語が上手く使えないという状態のみが残ることが多い。 二言語使用でも認知的に問題がない、 もしくは逆に優位であるという研究成果は山のようにある。 きちんと二言語識字に持ち込めば、 長期的には学校の成績も問題がないか優位であるという成果も山のようにある。 けど、それが「言語自殺」を強いられている人たちに伝わらない。

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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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