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日記

taggaの日記: 流行ものなので、1=0.999.... 6

日記 by tagga

アルキメデスの性質の話だよね。ざっくりとしたイメージだと、 「チリも積もれば山」となるということで、 正の数なら桁数があるということ。

1 - 0.999.... が0でないと仮にする。 小数第n位ではじめて0でないとしても、0.999.... の第n位も第(n+1)位も9なので、 そんなことはない。ということは「仮に」がおかしいので、0。

この手の説明をすると、差はあるといって「0.000....」と言い始める人がいる。その流れだとアイディア的には超準解析で、 アルキメデス性があるように標準部分をとることになるけど、 モナドとか説明するのは面倒。

そこで、一部の数学者の人が文句をいう説明だけど、 数と数詞は違うよねというのが楽。

例えばπだと、 a0=3≦π<a0+100, a1=3.1≦π<a1+10-1, a2=3.14≦π<a2+10-2, ... のような数列〈an〉を考えたのが、無限小数(仮その1)。 どの実数も無限小数(仮その1)で表すことができる。

ところで、 b0=3<π≦b0+100, b1=3.1<π≦b1+10-1, b2=3.14<π≦b2+10-2, ... のような数列〈bn〉を考えても別にかまわない。 どの実数も無限小数(仮その2)でも表すことができる。

ほとんどのばあい、 無限小数(仮その1)と無限小数(仮その2)は同じなのだけど、 キリのいいばあいだけ、別になる。1だと:

  • 〈an〉=〈1, 1.0, 1.00, 1.000, ...〉,
  • 〈bn〉=〈0, 0.9, 0.99, 0.999, ...〉.

ということで、 1こと1.000... という表現は、無限小数(仮その1)だけど、無限小数(仮その2)ではない。 それに対して、 0.999... という表現は、無限小数(仮その1)ではないが、無限小数(仮その2)。

それで。 無限小数(仮その2)禁止でも、数学を展開するのに困らない。 けど、無限小数(仮その1)∪無限小数(仮その2)を無限小数した方がキレイ。 第n項で小数第n位が増える無限列が全部、実数になる。

キレイさの代償で、キリのいいところは、2つの無限列で表されてしまう。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2016年10月29日 0時05分 (#3104970)

    ①0.999…=1にかんして、…の定義があいまいのがまず違和感があります。慣習上、極限値であるが、厳密でないという意味です。②もう一つ、解析学、または、実数の公理において、上極限値、下極限値を考えた場合、f(x)=xで、x→+1(0.999…)とx=1とX→-1(1.000…)を考えた場合、値は一致するため、f(+1)=f(1)=f(-1)となります。これが、f(x)=1/xとなると話は変わります。f(x)のとりうる値が、+∞(上に有界)、値なし(x=0の時の定義に従う)、-∞(下に有界)さらに、ややこしい話をすると、x=+1,1,-1として、f(x)-f(x)=0とはいきませんよね。また、数学上、1=0.999…の意味するところは、極限値が一致するということで、実数の、特に無限を使う数学なんだなっていう意味を含んでいます。単に、5÷5=1、3-2=1などを考える有限のみの演算とは明らかに違うものだなっていうことで、そういう意味でも、あくまでも同値条件の=で、性質の違う数字だとおもってます。気持ち悪いと思いつつ、イコールをつかってます。数学の解析学で、上極限、下極限を学んでからはかなりスッキリしましたが。

    • by Anonymous Coward

      すみません
      (誤)これが、f(x)=1/xとなると話は変わります。

      (正)これが、f(x)=1/(1-x)となると話は変わります。
      です

      • なんで気味が悪いかというと、 小数こそ実数だと思っているからなので、 そう思うの止めたらいいのに という話なんだよ。

        小数がなくたって、実数論は面倒なだけでできる。 例えば、 連分数 [wikipedia.org]でやればいい。

        0.999....が気味悪いなら1.000...も同じように気味が悪いはず。 けど、これらは単に帰納的に定義された数列にすぎない。 0.999...は「無限に9が続く」ということではなく、 「任意の桁が9という」意味と思えば、気が楽になるよ。

        10進無限小数の集合こと、第0項が整数で、第n項が第n位までの小数という縛りの数列の集合(ほんとは負のばあいに少し直した方がいい)
        F = {〈xn〉|x0∈Z, xn-xn-1=k/10n, k = 0, 1, 2, ..., 9}
        自体は実数と同じ構造にはできないので
        〈xn〉〜〈yn〉:= ∀p∃q∀m[m≧q⇒|xm-ym| < 1/10p] (差の桁数が言えないなら同一視)
        となる同値関係を(ほんとはもっと簡単な式にできるけど)考えて、 商集合 F/〜 を作ると、 アルキメデスの性質が出てくる。 そのあとごちごちと証明していくと、Rと同型なことが分かる (というより、これが実数を構成することだと思っている人もいる)。 小難しく書いたけど、0.999... と 1.000... を同一視すること。 通常は、1つの無限列が実数の1つに対応するけど、 運が悪いときには2つの無限列を同一視したものが実数の1つに対応する。 1∈Z⊂R には{1, 1.0, 1.00, 1.000, ...} と {0, 0.9, 0.99, 0.999, ...} を 同一視したものを対応させるのが自然ということだけ。

        念のためだけど、0.999... のタイプを排除しても同型にできるし、 1.000... のタイプを排除しても同型にできる。 とはいえ、商集合の方がきれい。

        商集合を作っただけの段階だと、実はまだ極限はいらない。 というのも、同値になるのは、キリのいい有理数だけ。 完備性も示していないので、極限を考えるのはオーバースペック。

        まあ、数学は筋さえ通っていれば自由。なので、好きにすればいいんだけど。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          いや、気持ち悪いのは1=0.999…とすると仮に、1-0.999…=-ε、1.000…-1=+εとおくと、1/-εと1/0と1/+εの値に差がないってことだよね。だから、すべて定義なしになるのか、-∞、定義なし、+∞になるのか。もし、すべて定義なしになるのなら、1=0.999…を認めます。ここが気持ち悪いんですがこの点についてはいかがでしょうか。

          • by tagga (31268) on 2016年12月03日 18時12分 (#3124082) 日記

            四則を厳密に定義して証明するのは面倒なので省略しますが、 同値関係〜は等号と同じなので、1.000...-0.999...〜1-1〜0なので、 割れません。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              同じ理由ってこれだけだよね 同値関係〜は等号と同じ いったい、なぜそうなるのか示してなくて結果だけしめされても。そういういい方なら、定義によるって言い方もできるよね。実数の。

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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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