taggaの日記: 集合とその要素の区別
日記 by
tagga
日常用語だと、集合とその要素に同じ語を使うことがあるのだけど、 専門用語では使い分けて欲しい。 専門文献でも、いい加減なのあるけど。
例えば「大阪方言」「京都方言」というときの「方言」と、 「『あかん』は関西の方言」というときの「方言」では、 意味が違う。 前者を「方言 dialect」、後者を「方言形 dialectal form」と呼ぶように とお願いをしても、なかなか定着しない。 というより、定着したと思っても、いつの間にか消えてしまう。
分野外の同僚に説明しても「そんな難しい区別が」と言われたことがあるし、 四半世紀前に語学教師の研修を受けていたときにメキシコ人のフランス語講師に 「スペイン語にはそんな区別はない」と言われたこともあるけどさ (念のためだけど、スペイン語にも dialecte と forma dialectal の区別はあるよ)。
この区別をしてくれないと 「多様性 diversity」と「変異 variation」の関係の話ができない。
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