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日記

taggaの日記: まだギリギリで引き返せる……

日記 by tagga

センター試験から共通テストへという流れで、 一番困るのが、 英語の民間試験のあつかいをどうするか。 文科省というより官邸は、民間試験だけにしたい。 しかし、入試として機能するかという話。

  • 『朝日新聞』2019-02-13. (変わる大学入試2020)英語力の尺度「CEFR」とは? 欧州発の仕組み、民間試験の比較に導入. https://digital.asahi.com/articles/DA3S13889910.html
  • 参考: 神澤 克徳, 森 真幸, 坪田 康, 羽藤 由美. 2018. 全国学力テスト中学校英語「話すこと」調査の円滑な実施に向けた一提言:京都工芸繊維大学におけるCBT スピーキングテスト開発・運営の実績を踏まえて. 『情報科学センター広報』京都工芸繊維大学情報科学センター. http://hdl.handle.net/10212/2401

いろいろな民間試験を比較するためにCEFR(外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠, Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)に換算しようということになるが、 4技能なので、おおかたの受験生が、A1〜A2 なので、比べようがない。 記事内の投野先生の話はこれのこと:

<「合否判定は工夫を」> 日本版CEFR「CEFR―J」の研究代表の投野由紀夫・東京外国語大教授(英語教育学)は「4技能試験の導入そのものには賛成だが、大学サイドがCEFR判定をどう利用するかが問題だ」と語る。「受験資格や試験免除等の基準として使う一方、英語で1点刻みの合否判定が必要な場合は、利用する4技能試験の種類を統一する、独自に個別試験を課す、などの工夫をすれば機能するだろう」という。

個別試験がある入試ならいいのだけど、秋入試や「センター利用試験」の代替はどうするの。統一するって、ガンガン高校に自分とこのヤツの営業を掛けつつ、民間試験利用の解説記事を流して、しかも対策問題集も売って、それなのに内容が変わりつつある、ベネッセの GTEC? 細い点数が出るもので英語の先生が納得するのって TOEFL なんだけど、 多くの大学では入試だと難しすぎて、代替は無理。

そういう事情で、多くの大学は受験資格(A2 英検だと準2級)にするか、 大きく合否に響かない加点(けど、1点刻みだから、結局、民間試験を受けやすい、都会のミドルクラス優遇)にして、共通テストの英語も受けろということになっている。

あと、センター試験のレベルで公平な試験、とくにスピーキングができるかという問題がある。これは羽藤先生のグループの論文を参照されたい。

CEFRの背景にある考え方は、複数の言語でそれぞれに必要な能力を身につけようというもの。つまり、外国語は英語だけ、しかも四技能平等にやれというのとは、ぜんぜん違う。

こういう歪みまくったことを、なんでするの。 どのみち合否判定で点数を使うなら、共通テスト、 今のセンター試験で十分じゃないか。

どうしても民間試験の利用と CEFRを使うのなら、 大学センターで対応できない言語のものを使えばいい。 勤務先はワクは小さいけどセンター外国語で英語以外も可にしたものもある (独自試験部分は英語読んでの小論文)。 センターが作れている外国語は、中・韓・仏・独までなので、 それ以外の外国語(というより、継承語かもしれない言語)の資格で 代用できるようにすればいい。

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