taggaの日記: 可哀想な ș
日記 by
tagga
ルーマニア語のアルファベットに 〈ș〉(s with comma below) という /ʃ/ を表す文字がある。
懐しき文字コード ISO8859-3 (Latin 3) (1988年、南ヨーロッパの言語向け、トルコ語を含む) には、〈ş〉(s with cedilla) が入ったのだが、 なぜか〈ș〉(s with comma below) が期待される ISO8859-2 (Latin 2) (1987年、東ヨーロッパの言語向け、ルーマニア語を含む)にも〈ş〉(s with cedilla) が入っていたのだった。
その後、ルーマニアががんばって、Unicode 3.0.0 (1999年 Latin Extended B)、ISO8859-16 (Latin 10) (2001年)には 〈ș〉(s with comma below) を入れたのだが、 Latin 2 での 〈ş〉の位置にLatin 10では〈ș〉を入れたので、 Latin 10 でルーマニア語を書こうが、古いコンピュータなら Latin 2 で〈ş〉と表示する (そうしないと、困るしね)。 さらに Unicode でもしばらく〈ş〉をルーマニア語でも使うと書かれていたそうだ。
〈ș〉が使えるようになったのは Wikipedia のルーマニア語アルファベットによると Windows だと2007年のフォントのアップデートによるらしい。
;; という流れなのだが、ISO8859 の1980年代末のあたりの細い話が分からない。
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