taggaの日記: 19世紀の高校・大学初級の練習問題集
- Jones, George Willam. 1892. A Drill-Book in Algebra. Ithaca, NY. https://books.google.co.jp/books?id=jw8AAAAAYAAJ
Cornell大学の先生が自分が版元になって作ったもののよう。 前文を読むと、高校〜大学初級向け。
乗法のところの練習問題。p.7 の 5番:
In finding the area of a rectangle we seem to multiply one concrete number, the length, by another concrete number, the breadth; state what is really done.
この前提となっているのが、累加としての乗法であり、不名数×不名数=不名数か、名数×不名数=名数という話。 名数×名数や、不名数×名数は、不可。(なお、名数は単位つきの数)
それなのに、面積を求めているとき、単位つきの長さ動詞をかけているけど、 どういうこと?
上の答えはついてないけど、かけ算するときには、 各辺が1単位の長さの正方形がすでに考えてあって、不名数×不名数で、その個数を計算して面積を出しているというもの。
ということなので、三角形や台形などの公式につっこむときにもすでに、 不名数化されている。 そこで、 公式に乗法があるときに「どちらが被乗数で、どちらが乗数?」というのは無意味で「両方とも因数」という話になる。 「被乗数×乗数でない」といってドヤ顔するのも無意味で、 不名数×不名数なので、交換可能なので、楽なようにまとめてある。 こういうのが、19世紀つーか、20世紀前半までの下のレベルの数学。
;; というより、今日日の数学っぽい数学、距離っても 非負の実数で考えるので、 「不名数」しかないじゃん。 その感覚で、昔ながら (とはいえ、きちんと体系化されたのはたぶん 19世紀中) の算術のなごりを dis のは、 止めて欲しい。 数学のプロやセミプロなら、相手の体系が何かを調べる訓練してるはずでしょ。 なんで19世紀の高校生が分かる話を理解できないの?
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