taggaの日記: 漸化式の演算子法
日記 by
tagga
線形微分方程式の演算子法 https://srad.jp/~tagga/journal/636410/ と考え方が同じの 線形漸化式の演算子法もいちおうはあるという、半分よた話。 ただ、演算子の数も増えるし、積分に相当する和を計算するのも面倒。
なお、話の都合上、初項の添字は 0。
出てくる線形演算子は次のようなもの:
- Ian = an,
- Nan = an+1,
- Δan = an+1 - an,
- Σan = a0 + a1 + ... + an-1.
an+2 - 5an+1 + 6an = 0 のような漸化式は、
(N2 - 5N + 6I)〈an〉= 〈0〉
のように書き直される。演算子の式の部分を因数分解すると、
(N - 2I) (N - 3I)〈an〉= 〈0〉
となる。
ここで、(N - rI)〈xn〉= 〈0〉の解は xn = p rn のように書けるので、 an = p 2n + q 3n というのが、斉次のとき。
非斉次のときは、(N - rI)-1 にあたるものを考えてやればいい。
(N - rI)〈rnun〉= r × rn (N - I)〈un〉 = r × rn Δ〈un〉
というのが「定数変化法」にあたるもので、
演算子が N から Δ になっているのがミソ。こうすると、
ΣΔun = un - u0
という関係が使える。面倒なので、u0 = 0 にしておくと、
(N - rI)-1 bn 〜 rn × 1/r ×Σ(bn × r-n).
特殊解を1つ求めるとき、 部分分数分解して腕力勝負というのは同じ。腕力が要るのが、積分ではなく、数列の和ということ。
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