takehoraの日記: Evernote CEO Phil Libinのインタビュー記事 〜 ハーバード・ビジネス・レビュー12月号記事より
ハーバード・ビジネス・レビュー12月号の記事で、Evernote CEOのPhil Libinのインタビュー記事が掲載されています。
(「企業文化こそ製品の価値である」)
スタートアップを目指している方、もしくはスタートアップの最中の方、スタートアップを経験された方は是非、読まれると良いと思います。
人材については、以下のように述べていて、自分が漠然と考えていた事を明確にしてもらったような、求めているた答えをもらったような想いがしました。
「おもしろいもので、いい人材は面接の最初の数分でわかります。面接の残り時間は、それを確信するために費やすようなものです。
要はこういうことです。社員が自分と友人二人といったような小さな会社ならば、三人全員が使命と探求に燃えている。三人にとっては、これが人生で最も大切なことなのです。ところが社員が10人になると、九人にとっては使命だけれども、一人だけはただの仕事でしかないと思っている。もちろん彼は生産的で、役目もちゃんとこなすでしょう。しかし、仕事と割り切っている。社員を100人抱えるようになると、それが半々くらいになる。わが社の社員は現在330人ほどですが、このくらいの規模になると何%が、エバーノートを人生の使命と感じているべきかと考えるわけです。
私自身にとってエバーノートは自分と同一です。何をする時でもエバーノートのことばかり考えている。そして同じように感じている社員が半分いればいいなあと思うのです。残り半分にとっては、人生で大切なことがほかにもある。また、それが悪いわけではないという見方もあるでしょう。
面接する時には、その人物がどちらの部類に属するのかを早めに見極めようとします。仕事と割り切っているならば、チェックリストのようなものがあって、必要なスキルを持っているかなど機能面を確かめる。しかし、もし使命として感じているような稀な人材であるのならば、その違いはすぐにわかるのです。そんな人間をできるだけたくさん直属の部下にしておきたい。1000人規模ならば10%はそうであってほしい。」
報酬についても、自分の考え方とそっくりでした。
「エバーノートの社員は、生産的になりたい、いい仕事をしたいと思ってやってくる。そんな理由のために報酬を与えるという考え方はしません。優れた人材ならば自律性、技能面での成長や熟達、権限といったことにモチベーションを感じるものです。それを与えることこそが彼らに報いる方法です。」
そうそう、それなんです、私がスタートアップで働く理由も。そして楽しさも。
「ただし、自律性は私が与えるのではなく、彼らが成長を証明することで勝ち取らなければならない。いい仕事をすれば、世界を変えている手応えがある。それが報酬です。それ以外の方法で報酬をとらえ始めると、変な人材が混じってくるようになります。
もちろん、業績を上げれば昇給もありえますが、直結はしていません。給料はポジションに比例していて、ポジションの課題は自分自身とその地位とのギャップを埋めることです。つまり、昇進、昇給した時には「これで給料が増えた」ではなくて、「もっとしっかり仕事をしなければならない」「責任が重くなった」と感じるべきなのです。
昇給したのは業績を上げたからではなく、これからもっと難しい仕事をするからです。そこにお金がついている。優秀な人間にとっては、お金がモチベーションになることはない。私は本当にそう信じています。他の業界ではそうかもしれませんが、少なくともテクノロジー業界ではそうではない。」
この点は、日本のベンチャーとUSのベンチャーの大きな違いだと思います。
日本のベンチャーは、「まだ会社が小さいけど、成功したら報酬を出すから、安い給料で頑張ってくれ」と言って安い給料で済ませようとするけど、USのベンチャーの場合は、ファンドからそれなりの額の資金を調達しやすい事もあって、ある程度の額の給与はきちんと出す。(日本のベンチャーより、遥かに高い額の給与を出す)
その給与には、担うべき課題や責任が付いてくる。
ライフ・ワーク・バランスについては、こんな話をしています。
「仕事とプライベートの時間との間に線を引くべきとは思いません。少なくとも、私にはそんな線はありません。ただ「ライフ」があるだけです。エバーノートの社員は、ここで働くことを人生の大切な一部だと考えている。したがって、休暇中であっても夜の11時にeメールをチェックし、週末でも仕事のことを考えているだろうと、私は期待します。しかし、やっている仕事が好きになれないとか飽きている場合には、それが嫌なことになる。
一方、妻がレストランのレビューをeメールで送ってくれば、私はデスクに座っていてもチェックするでしょう。午後5時までは待とうなどとは考えません。だから、目の前の仕事に燃えている人間にとっては、ライフとワークの境界線は完全に溶解しているのです。」
うーん、私の事みたい… なんか、読んでいてほっとしたというか、クリアになったというか、嬉しかったです。
というわけで、仕事に燃える私でした。