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tosihisaの日記: GPLの効力

日記 by tosihisa

ちと遅くなってしまいましたが、この辺とか。

http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20062500,00.htm
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/12/08/28.html

中々、興味深いです。特に、GPLなソフトウェアを、単に使っただけの場合、
GPLに合意したとは見なせない部分があると言うのは、確かにそうかも...で
すが、かなりビックリな部分です。

もし、そうであれば、例えば

(1) fugahoge_syssync って言う、とても便利なネットワーク間でのシステ
        ム同期システムが GPL で配布されている。
(2) あまりに出来が良くて、あまり改変される事も無く、みんなそのまま
        (改変無しに)使っている。
(3) そんなある日、fugahoge_syssync にセキュリティホールが見つかって、
        リモートでシステムの中身が覗けてしまう。
(4) 何とか穴を塞ぎたいが、開発者は本業が忙しくて、対応が遅くなってい
        る。

ってな場合、最悪開発者は、「不法行為責任」で訴えられる...って感じで
しょうか。

思えば、GPL の根底にあるものは、私の認識が正しければ、「ソフトウェア
を自由に共有しあえる事」がその根底にある訳で、「(GPLソフトを)改変し
たら、改変したあんたは GPL に合意したと見なすよ」とあるのは、ものす
ごく納得いきますし、それは、「単に使うだけ」の人も含まれるだろう...
と(勝手に)解釈していましたが、どうもそうでは無さそうです。

個人的には、およそ自由に利用できるソフトウェアは、作者の「善意」で配
布されていると考えていますので、例えそれにセキュリティホールがあった
としても、それで作者を訴えるつもりはありません。

が、今のご時世、「うちの会社に発注すれば、安くWebサーバー出来ますよ」
と言ってGPLソフトウェア使いまくって稼ぐ会社もある訳で、で、セキュリ
ティホールで損害が出たら、ソフトの作者を訴える...と言うのは、それが
現実であるとしても、少々酷な気がします。

この辺は、やはり啓蒙活動しか無いのでしょうか。

最近、Linux 界隈において思うのは、やれ Apache の設定だとか、postfix
の設定だとか、Linux で簡単にサーバーを立てる本が良く目立ちます。

その割には、GPL についてきちんと述べている本が、あまりに少ない様な気
がします。

私は、Linux を使うより前に、gcc に代表される様な GPL ソフトのお世話
になっていました。また、「Think GNU」と言う本を知り、なぜ GNU と言う
ものがあるのか?、なぜ、GPL が出来たのかを、割合早期に知る事が出来ま
したが、今のご時世、「Think GNU」の様な本が少ないな...と思う事があり
ます。
(決して無い訳ではありません。が、数として少ないと感じています)

もちろん、個人的には、GPL の根底にあるものを他人に「押し付ける」つも
りはありません。が、GPL ソフトウェアを使う限りは、出来ればその根底に
あるものは理解を...と思う時があります。

とは言え、GPL は「ライセンス」で、個人的には一種の契約と思っています。
で、「契約」である限りは、主張したい事は全て「明文化」しないと話が進
まないですし、個人的には、今の GPL(v2)も、そろそろ時代に合わせて進化
すべきなのかなと思い始めています。

いずれにせよ、世知辛い世の中だなぁ...と思う事しきりです。

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