tuneoの日記: 考えなしに初期化しても問題解決にならない 2
お客様から「OS(Linux)のアップデート中に停電してしまい、それ以来電源入れてもOSが起動しなくなった!」というお問い合わせがありまして。送ってもらった画面写真からroot filesystemをマウントできないのは分かったんだけど、じゃあその原因は何ぞや、というところが現物を見ないとよくわからない。
やむを得ず送ってもらって診断したんだが、何のことは無い、運悪くカーネルのアップデート中に停電したせいでカーネルパッケージのインストールがちゃんと完了していなかったのだ。あるべきファイルが作成されていないなど散々な状態になっていて、当然起動するわけがないわな、と納得。
カーネルパッケージを/var/cacheの中から発掘し、もうインストールされているパッケージだろうが問答無用で上書きインストールしやがれ、とやったところ万事まともな状態に処理が完了し、正常に起動することを確認。めでたしめでたし。
……調査中、例によってパイセンがろくに調査も終わらんうちから「再インストールするんだよね?よね?」とうるせぇの何の。原因を調査してピンポイントで問題を解消してあげるのがプロの技ってもんでしょうが。
たしかに俺が物ぐさだから工数もかけたくないだけなんだろと言われると反論できないが、それ以上にOSの再インストールなんぞやった日にはお客さんの負担がでかいだろ。ウチでインストールしたアプリだけ使ってます、ってわけじゃないんだぞ。ユーザアカウントを再作成して自前でアプリを入れなきゃいかんし、ネットワークの設定だって変更しなきゃいかん。この程度の問題でお客様にそんな手間をかけさせるわけにはいかん。
そもそも「なんかよくわかんないけど、とりあえずOSを再インストールしたら直りました」とかエンジニアとして恥ずかしくて口に出すのを躊躇うだろ普通(出せない、とは言わない。事実それで直ることもあったりするからな)。お客様がやった作業に問題があったとすると、クリーンインストールして返却した後に再発するであろうことは想像に難くない。問題が起こるたびにクリーンインストールしてたら客が逃げるぞ?
初期化の方が手間がかかる (スコア:1)
特定アプリのデータを退避して欲しいとか特定アカウントのホームは救って欲しいとか。
データ復元サービスがある以上、「読み込めないので強行してしまいました」は通用するまい。
あくまで客の同意のもと初期化しましたという体裁でなければ。
Re:初期化の方が手間がかかる (スコア:1)
いやまぁ、お客さんもわかってないので1回くらいは丸め込めなくもないのですが、2度3度と続いたらさすがにおかしいぞ、と思うでしょう。